SSブログ

中国の”没有(メイヨウ)” [旅の思い出・アジア編]

インドの"No prblem"の話に続き、今日は中国の”没有(メイヨウ)”の話。

中国を回ったことがある人ならこちらも”没有(メイヨウ)”と言ったらわかってもらえると思います。そうです。曲者のあの”没有(メイヨウ)”の話です。中国を旅行してとにかく耳にたこができるほど言われるのはこの”没有(メイヨウ)”。意味は「ありませんよ」「ないんです」というものですが、この言葉聞くともううんざりですね。インドの"No prblem"と同じくらい嫌になりますね。今となってはこちらも笑い話で終わりますけど。最初に覚える言葉は誰でもきっとこの”没有(メイヨウ)”です。だって中国歩いてて聞かなかった日はないのですから。

買い物に出かけます。広い市場で物を売ってる中国のおばちゃんたちは、ぺちゃくちゃおしゃべりしながら編み物なんかをしています。時々居眠りしてる人もいます。言わずと知れたみな公務員です。どんなに働こうがどんなに手抜きをしようが給料は一緒なのです。私はあんずとアーモンド、白兎の飴が欲しくて物色してます。量り売りが主で半斥(バンジン)という量が結構ちょうど良いので何を買うにもこの半斥(バンジン)が大活躍です。

「おばさん、これとこれとこれを半斥(バンジン)ずつ下さい」

「”没有(メイヨウ)”」

「だからそこにあるでしょう。そこでーす。有るでしょう。そこに。有(ヨウ)だよ。有(ヨウ)

「”没有(メイヨウ)・・・・」

「”没有(メイヨウ)”」「”没有(メイヨウ)”」「”没有(メイヨウ)”」

品物がちゃんとあるにも関わらず、仕事したくないからとにかく”没有(メイヨウ)”と答えるおばちゃんなのです。ここで本当に欲しければ粘るか、もしくは違うおばちゃんに頼んでみるか、あるいは日を改めるか、別の店に行くかのどれかを選ばなければなりません。

そしてとりあえずおばちゃんが根負けして売ってくれたとしても、おつりは飛んで返ってきます。日本ではお金を投げるなんて考えられません。しかし中国ではお金を投げてよこすのは当たり前

ドイツの旅行者が言ってました。「ドイツで就業時間中に好き勝手なことしてるなんてありえない。中国は賃金安くたってこれじゃあしょうがないね。ストレス度が違うもの。日本だってこんな気楽になんて働いてないでしょう

 

新しい街に着きます。宿を探さないといけません。一応チェックしておいた宿を目掛けて歩きます。

「今晩一人部屋空いてますか

「”没有(メイヨウ)”」

「ドミトリーでもいいんですけど」

「”没有(メイヨウ)”」

「本当に「”没有(メイヨウ)”」なんですかどんな部屋でもいいから泊めてよ。本当は部屋あるでしょう

「”没有(メイヨウ)”」「”没有(メイヨウ)”」

でも本当は全然”没有(メイヨウ)”ではないんです。自分が働きたくないだけ。部屋はいくらでも空いてるのに。あーあ

私が中国に行ったのは1990年、1991年、1995年ですが、1990年は外人兌換券なんていうお金もあって人民元と2種類のお金を使い分ける旅行者にとって受難な時代もありました。それと中国は切符の予約が大変で、移動し終わったらとにかくすぐに次の目的地の切符を予約に行かないと絶対切符が取れず、行きたいところへスムーズに移動できないというのが何とも骨折りでした。CITSなんていう外人専用窓口もありましたが、いつも”没有(メイヨウ)”でしたね。(もちろん外人向けに"Sold out"と言われますが)大陸広いので列車移動しないでバスの乗継だと先には全然進めなくて、しみじみここは大陸で広いなあと感じます。

だから世界中を回ってた多くの旅行者がよく言ってました。

「インドと中国を回れれば世界どこでも旅行できるね

私もそう思いました。インドも結構なものだったけど、中国も別な面で旅行しづらい。そして、中国を旅行するのに間違いなく、この”没有(メイヨウ)”が大変なことのうち一つに入ってました。今は修正社会主義となり、資本主義の原理が入って社会全体が変わって”没有(メイヨウ)”も消滅してしまったのでしょうかね”没有(メイヨウ)”のない中国なんてネットのない社会くらい私にとって考えられないですけど・・・。

今となってはインドの"No prblem同様、中国の”没有(メイヨウ)”も懐かいいい思い出。今も中国の街中で”没有(メイヨウ)”って聞こえるのでしょうか

 

 

 

 

 

金ぴかのお釈迦様は何ともド派手ですが、ふくよかで暖かい感じがします。

 

子供はどこ行ってもかわいい。でも世界中で中国人の子供が一番幼い感じで一番かわいらしく見えます。 

東洋人(特に中国人)は西洋人より未成熟なので、東洋人の子供の顔はかなり幼い顔という研究もありますが、まさにそんな感じがしました。

桂林は行くたびに建設ラッシュで90年代はすごかったです。きっと今もそれが続いているのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

西安の城壁にはいつも屋台が出て、火鍋がおいしかった。また四川料理の代表、麻婆豆腐もここで食べるものは山椒が日本のものと違く、しびれ感に当時感激しました。でもいまや日本にないものはないので、今の日本って本当すごいと思ってます。

中国は広すぎて一気に回ることは不可能です。列車を乗りっぱなしで東の北京から西のウルムチまで行くとしても丸4日間はかかります。多民族国家で漢民族のほかに少数民族が数え切れないほどいて、そのために食べ物も多種多様こちらは寒天系のものでした。

 

 

周極星

周極星

  • 作者: 幸田 真音
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2006/05
  • メディア: 単行本

いいテンポで話が展開しあっという間に一冊読んでしまいます。幸田真音さんの初の現代中国を舞台にした経済小説です。上海の今がよくわかります。


nice!(6)  コメント(10)  トラックバック(1) 
共通テーマ:旅行

nice! 6

コメント 10

naonao

カツピロさん、nice!ありがとうございます。
by naonao (2006-12-22 21:33) 

naonao

Travelerさん、nice!ありがとうございます。
by naonao (2006-12-24 17:25) 

サラダ

たいへん面白い話でひたすら感心いたしました。
中国人の今までの働きっぷりがよくわかる話で笑えますね。
これから少しずつ変わっていくんでしょうか~??
中国とインドなどたいへんな国に好奇心いっぱい、楽しまれて旅行されているんですね!本などだけから味わえない生の体験。私などほとんど日本から離れていない人間には大尊敬です。
by サラダ (2006-12-26 17:28) 

naonao

テンコさん、コメントとnice!ありがとうございます。
おもしろいものでその国にはその国の常識があって、でも他の人から見たら奇妙奇天烈なんですよね。だから何が常識で何が常識でないか、やはり自分で判断して価値を決めたほうがいいなあと旅行をしてから思うようになりました。
by naonao (2006-12-26 21:18) 

tomomo

こんばんは。
私も中国に行ったので没有の話、うんうんと頷きながら拝見しました。
行ったのは99年と2000年でしたが、相変わらずでしたね。
ここで引き下がったら自分の用事が終わらないと思って
必死で食い下がったのが懐かしいです。
初めての海外が中国でした。
これからnaonaoさんの旅行じっくり見てみますね。
by tomomo (2006-12-30 00:43) 

naonao

>tomomoさん、コメントとnice!ありがとうございます。
中国がはじめての海外なんてすごいですね。
中国は旅人上級編の国なのに(笑い)
没有は本当に、今となっては懐かしいですけど、今も続いてるんでしょうか?2000年でも経験したなんて笑えますけど。
by naonao (2006-12-30 21:41) 

降龍十八章

ウソのような話で驚きです。
中国全土がこんなかんじだったら、大変ですね。
でも、日本のホテルもよく『あいてません』といいますね。
by 降龍十八章 (2007-01-03 21:59) 

naonao

>降龍十八掌さん、コメントありがとうございます。
いいえ、決してうそではないのです。これは本当の話。仕事がいくらできても給料が皆同じだったら全世界中国のようになるでしょう。
日本のホテルはVIPのために残しておく部屋以外満杯ならそれは空いてませんといいますね。日本は本当に空いてないけど中国は空いてるのです。そこが違います。
by naonao (2007-01-04 21:44) 

toshi

こんにちは、広州のお寺の写真ですが、もしかして六溶寺ではありませんか。広州には、慧能という禅僧に関係のある寺があるので、何回か行ったことがあります。
by toshi (2007-03-23 14:31) 

naonao

>さすが中国通のtoshiさんです!!日記を見たりして調べればわかるのでしょうが、その手間も面倒くさくてそのまま載せました。名称なんかもすっかり忘れてます。行った後でもすぐに整理すれば良かったのですが、そのままなので酷いのになると一体この写真どこのもの?というものもたくさんあります。また教えてください。
by naonao (2007-03-23 21:44) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1