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インドのラダック地方 [旅の思い出・チベット文化圏]

インドのマナリー(デリーから北へバスで15時間くらい)から更に北へ走り、だいたい丸2日バスに揺られ、5000M級の山越えを二つ。ラダック地方のレーに入ったのは1991年9月のこと。ちょっと前までチベット旅行して高度順応していたためか、他の旅行者が高山病に苦しんでいたのを尻目に、私は至って元気でレーに入り、一ヶ月近く滞在しました。ちなみにレーは3500Mの標高があります。

左下の写真は、ラダックまでの道のりの途中見かけた、道を直すインドのおじさんたち。ご苦労様です。また右下の写真はラダックの都レーの道端で野菜を売るおばさんたち。チベット語の方言のラダッキを話しこんにちはは「ジュレー」といい、チベット語のこんにちはの「タシデレー」は使われてませんでした。

 インド  インド・ラダック・レー

下の写真はストゥーパ(仏塔)と近郊へ行くバス乗り場。ここからラダックにあるたくさんのゴンパ(寺)巡りのためにバスに乗ります。

インド・ラダック・レー

こちら下の写真はレーの町並み。小高い場所に上って撮影。紫外線がかなりきつかったです。

インド・ラダック 

インド・ラダック

一歩郊外に行くとこんな感じ。すごく広大な景色が拡がります。

インド・ラダック

ラダックに行ったらゴンパ(寺)巡り。ヨーロッパの教会巡りやタイのワット(寺)巡りと一緒です。最初は楽しいけれど段々飽きてきます(笑い)。スミス・ゴンパ、ティクセ・ゴンパ、アルチ・ゴンパ・・・たくさんあって回りきれません。あるゴンパでは千葉の成田山の寺に招待されて日本に行ったことがあるといって、その写真を見せてくれ、お茶までご馳走してくれた寺もありました。

既に16年もの歳月がすぎると一体どれがどこのゴンパだったかもかなり怪しい。下の写真はそれぞれのゴンパでの写真。ゴンパの名前わかりません。知ってる方教えてください

インド・ラダック

インド・ラダック

インド・ラダック

インド・ラダック

インド・ラダック

インド・ラダック インド・ラダックインド・ラダック インド・ラダック

上の左下写真はインド軍のトラックの写真。ゴンパ巡りでバスを基本的に使うのですが、中々バスが来ないときにはよく道を往復してるインド軍のトラックの荷台に(時には助手席に)乗せてもらいました。地元の人もよく乗せてもらっていて庶民の足にもなってました。お金は取ってませんでした。ありがたや

印パの事実上の国境になってる停戦ラインがこの近くにあり、またインドが領有を主張し中国の占領下にあるアクサイチンが東にあるため、このレー・ラダックはインドにとっての要所です。そのためインド軍のトラックも頻繁に道を走り、また夜レーにバスで入ったときにはインド人の軍人に呼び止められパスポートの提示を求められました。ちょっと物騒で関わりたくないなあと思いましたが、結果的にゴンパ巡りの足としてはすごくお世話になりました。マナリーからのバスもこの軍用道路のためにかなり整備された道を走り、軍様様の状態でした。

下の写真は子供たちが集まっていたので、「大きな栗の木下で」を教えてきたところ。言葉はわからなくても、結構通じる。後は勝手に子供たちが踊ってました。

インド・ラダック

実りの秋。農作業するラダックの家族。のどかです。

インド・ラダック 

レーには他にも日本人旅行者がたくさんいたのですが、そのうち仲良くなったほかの3人の日本人と一緒に和食を作って食べることにし、せっかくだからと、一ヶ月ほどお世話になった民宿の家のおじいさんを招待して、味噌汁と煮物を作ってもてなしました。(味噌と醤油、だしを持ち歩いてる日本人がいて調味料は大活躍でした)その民宿には大きなあんずの木があり、いつもたわわに実ったあんずを勝手に他の日本人旅行者とごちそうになっていたのですが、このおじいさんに見つかったとき、あとからこのおじいさんがわざわざあんずを届けてくれました。恥ずかしかった~

おじいさんは、私たちの作った和食をおいしい、おいしいと何倍もお代わりをし、喜んでいました。よかった

9月末にもなるとラダックは一気にそして刻々寒くなり、マナリーからの軍用道路は雪のために閉鎖され、あとは毎日印パのドンパチやってるシュリナガル(カシミール地方)を経由してデリーにバスで出るか、飛行機で一気にデリーに飛ぶしかなかったのですが、飛行機は予約で一杯で席が取れず仕方なくシュリナガル経由でバスでデリーに戻りました。でもそれはすごく運が良かったのです。ドンパチやってる間はバスも出ず、たまたま停戦となった日がありそれを捕らえてデリーに戻ることが叶ったのですから。湖もあって避暑地になっていいところなのにシュリナガルが戦地になってるのはとても残念です。

ラダックの郊外にはザンスカール地方もあり、トレッキング好きな人にはいい場所です。標高高く、冬も早いので夏場のいい時期に行くのが鉄則。チベタンの流れを汲む人々が住んでるのですごく人々が和やかでいいところでした。ここがインドにあるとは絶対に思えないチベタン世界。チベットも近く東に行けばすぐチベットのチャンタン高原の西に出ます。また行きたいなあ。

ラダック

ラダック

  • 作者: 高木 辛哉
  • 出版社/メーカー: 旅行人
  • 発売日: 2001/06
  • メディア: 単行本

 

チベット―全チベット文化圏完全ガイド

チベット―全チベット文化圏完全ガイド

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 旅行人
  • 発売日: 2006/08
  • メディア: 単行本

旅行人のガイドブックは頼りになります。地球の○○方(一説には転び方、迷い方って言う人もいます。笑えます)より断然優れてます。

インド

インド

  • 作者: サリナ・シング
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2004/03
  • メディア: 単行本

ロンリープラネット社のガイドブックも優れもの。日本版はメディアファクトリーで扱ってるようです。英語版では大変お世話になりました。今は日本語版が出てるのでいいですね。地図も地球の○○方より正確だし、大都市しか載ってない地球の○○方より小都市も載っていてバックパッカーの強い味方です。

氷の回廊―ヒマラヤの星降る村の物語

氷の回廊―ヒマラヤの星降る村の物語

  • 作者: 庄司 康治
  • 出版社/メーカー: 文英堂
  • 発売日: 1998/12
  • メディア: 単行本
ラダックのザンスカール地方の子供が氷の回廊を通って生活するために旅をする物語。NHKで以前放送されました。その世界は過酷ながら素晴らしいです。
 
ラダック 懐かしい未来

ラダック 懐かしい未来

  • 作者: ヘレナ ノーバーグ・ホッジ
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2003/06
  • メディア: 単行本
本当の豊かさは何か?を問われます。

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Erin B

日本とは別世界、、、ですね。
行ってみたいような、うーーん、躊躇するような。
おなかこわしそうなのがちょっと怖いんですよね
by Erin B (2007-04-10 00:04) 

こんにちわ。こちらこそ、訪問ありがとうございます。
お仕事もほめていただいてありがとうございます。かなり時間貴族ですよ~。
インドは、今、彼の妹がひとりで放浪しています。もう2ヶ月帰ってきていませんが、大丈夫なのかな~。naonaoさんのインドのお話を読むと、妹さんの状況がわかる気がして楽しいし、すごく行きたくなります。
ではまた来ます。
by (2007-04-10 00:04) 

李 萬中

インドのラダック地方 か。萬中は知らなかったよ。
naonaoさんが紹介してくれなければ
知るチャンスがなかったかもしれないですよね。 
当たり前のことだけど国境は人間が勝手に決めた物で、
チベット文化圏は色々な国にまたがって、
そこで文化のぶつかり合いで紛争になるんだよな。 

写真も大地と空の色合いが素晴らしい。
by 李 萬中 (2007-04-10 09:55) 

三度笠

インドはムンバイぐらいまでなら・・・。その奥は未知の世界。長距離バスの旅、すごいパワーですね。
by 三度笠 (2007-04-10 10:12) 

naonao

>Erin Bさん、こんばんは。
確かに衛生状態お世辞にもいいとは言えませんが、結構人間強くできてるので大丈夫です。いざお腹壊したらドクターに見てもらい薬もらってOKです。

>crystalmimiさん、こんばんは。
時間貴族の記事まで読んでいただきましてありがとうございます。
インドに行ってるその妹さんもきっとインド大好きになってるのではないでしょうか?行った人はインドが好きか、嫌いのどちらかですから。それにインドと言っても日本の8倍の面積があり、人種、宗教、言葉も多様。ひとつの国とはとても思えないくらい奥の深い国なので、2ヶ月でもきっと足りないと思います。元気に廻っていると思いますよ。

>李 萬中さん、こんばんは。
李 萬中さんのおっしゃる様に、国境は勝手に作られたものですね。同じ民族なのに自由に行き来できないなんておかしなことですけど。世界は広すぎて私も知らないことだらけです。日々学んでます。

>三度傘さん、こんばんは。
大都市のムンバイは、イギリスの植民地時代の建物がまだ残ってますね。
若かったので現地のバスに揺られての旅が楽しくて楽しくて仕方なかったのがこの頃でした。今はもうそのパワーないかもしれません。飛行機あればすぐに飛行機使いたくなると思います。若さって素晴らしいですよね。
by naonao (2007-04-10 18:08) 

GOMENTE

naonao様:先日はniceいただきありがとうございました。
インドの写真、感動しました。大きいサイズで是非見たいです!このちょっとホコリっぽい色合いと背景の広大な大地が素晴らしいです。
私の行くアメリカ西部は大きすぎて何度行っても違う景色が見れるので毎年行っても飽きることがありません。なので逆に他の国のことをよく知りません.楽しませていただきました。ありがとうございました。
by GOMENTE (2007-04-10 23:07) 

Jen

いろいろな国に行ってらしたんですね!
人が写っている写真、素敵です。
by Jen (2007-04-11 04:42) 

naonao

>GOMENTEさん、こんばんは。
こちらこそ訪問頂きありがとうございます。
ひとつの場所を何度も行くのもいいですね。
私は逆にそのどこかひとつの国が絞れません。欲張りです(笑い)。

>Jenさん、こんばんは。
訪問ありがとうございます。
チベット文化圏の人たちはまるで日本人のようで親しみあります。子供を連れてきてもわからないかも。日本に馴染んで区別がつかないと思います。蒙古斑もあって同じモンゴロイドの仲間だから同じルーツですね。

>lapisさん、nice!ありがとうございます。

>julieさん、nice!ありがとうございます。
by naonao (2007-04-11 21:27) 

隆庵

niceありがとうございました。たまたま今、仕事でインドものの企画を考えていまして、大変参考になりました。W感謝です。しかし42ヶ国というのはすごいですね。私なんかいい歳をしてまだ海外童貞なんです。空想の中では世界中飛び回っているんですけどね。また遊びに来ます。
by 隆庵 (2007-04-12 09:29) 

Mimosa

インドは私にとっては、未知の国です・・・。でも、雄大な景色、人々の暮らしぶりがよくわかる写真ですね。また、インドのこと、いろいろ教えてくださいね~♪
by Mimosa (2007-04-12 14:06) 

naonao

>隆庵さん、仕事でインドものの企画っておもしろそうですね。是非楽しいインドを企画してください。

>Mimosaさん、いつもありがとうございます。
こちらこそ北欧のこといろいろ教えてください。私にとって北欧は未知の国です。

>mompeliさん、nice!ありがとうございます。
by naonao (2007-04-12 18:09) 

こころん

じゅれ~い!!
懐かしいィ!
私ね、あの写真わかるよ。押入れからアルバムだしたら、
名前を思い出すと思うわ。
by こころん (2007-04-13 23:17) 

room7

訪ねてきてビックリです。
素晴らしい経験をされてますね。ゆっくり読ませていただきます。
by room7 (2007-04-14 10:10) 

naonao

>こころんさん、いつもありがとう。
懐かしいでしょう?ジュレーって。
ゴンパの名前わかったら教えてね!

>room7さん、こんにちは。はじめまして。
私もあとでroom7さんのブログに伺いますね。
by naonao (2007-04-14 14:25) 

もこちん

きゃー、インドは素晴しい場所ですね。一度行ったらはまってしまうという事がnaonaoさんのブログでよくわかりました。
by もこちん (2007-04-15 17:14) 

びっけ

先日はご訪問いただきありがとうございました。
以前、『セブン・イヤーズ・イン・チベット』という本を読んで映画も観たことがあったので
(わぁっ! 『セブン・イヤーズ・イン・チベット』 の景色そのままだわ!)
と感激しました。
現地の子ども達に「大きな栗の木の下で」を教えられたのですか。
子ども達にとって、すてきなプレゼントだったと思いますよ。
インドは新婚旅行で行きたかったのだけれど、都合でスリランカになったのでした。
銀婚旅行!?でインドに行ってみようかしら。
by びっけ (2007-04-15 20:48) 

naonao

>もこちんさん、いつもありがとうございます。
インドは広くて中味が濃いんですよね。何度足を運んでも面白い。こんな国ないと思います。

>びっけさん、こちらにもアクセスありがとうございます。
セブンイヤーズインチベットはもろラサが舞台だったので、微妙に場所は違いますが、同じチベット文化圏なので雰囲気は一緒ですね。
スリランカには私は行ってないのですが、インド旅行にスリランカの人もたくさん来てました。インドのほうが広くて、民族、宗教、言語もスリランカよりもっと多様に富んでるのでおもしろいと思います。
by naonao (2007-04-16 21:45) 

naonao

>haruさん、nice!ありがとうございます。
by naonao (2007-04-17 16:29) 

naonao

>スナフキンさん、nice!ありがとうございます。
by naonao (2007-04-21 18:19) 

jpkyo2

はじめまして。
ラダックで検索しててやってきました。
93年の夏にラダックに行きました。
こちらの写真を拝見してわかったのは丘の上に建つティクセゴンパだけでした。
最近の蒸し暑い日には、レーの町の快適さが懐かしくなります。
by jpkyo2 (2007-08-04 22:47) 

naonao

>jpkyo2さん、コメントありがとうございます。
レーは本当いいところでしたね。ティクセゴンパを写真見てわかるだけでも素晴らしいです。私はいろんなところに行き過ぎたのもあるし、戻ってすぐ整理しなかったのもあって、もう名前全然思い出せません。トホホ状態です。
by naonao (2007-08-07 14:27) 

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