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ブラインドネス [アメリカ映画 サスペンス]

「ブラインドネス」を御茶ノ水の全電通ホールで観てきました。

公式映画サイト:http://blindness.gyao.jp/

ジュリアン・ムーア主演。ノーベル賞作家、ジョゼ・サラマーゴの「白の闇」を、『シティ・オブ・ゴッド』『ナイロビの蜂』のフェルナンド・メイレレスが映画化した心理パニックサスペンス。

原因不明で人々は次々に突然目が見えなくなり、それが感染するため目の見えなくなった感染者は隔離され、その隔離された施設はしまいにはいっぱいになります。目が見えない人ばかりの施設にたった一人、目の見えるジュリアン・ムーア演じる女性が目の見えなくなった自分の夫と共に施設に入るのですが、そこで体験することになる光景は大変悲惨なものでした。どんどん人が溢れ、不衛生極まりなくなり、施設内での要望を外部に伝えようと管理する人へちょっと言うだけで突然銃で撃つと脅され、狂気じみた世界へと変貌していきます。そのうち部屋ごとで食料の奪い合いが始まり、食料の分配を牛耳ることになる独裁者のような男が出て、勝手なことを言い出します。金品、貴重品を食料と取り替える、そしてしまいには食料を得るために女性を差し出せとまで言い出す始末。

その施設の中で、夫の不倫を目撃し、食料のために自分を犠牲にし男と寝て、その独裁的な男をはさみを使って殺すというなんともおぞましいことを一気に体験するジュリアン・ムーア演じる女性。気も振れんばかりのおぞましい世界だと思うのですが、それでも彼女は気をしっかりと生きていきます。

大混乱のうちに火事も起き、そのうち監視してる人たちがいないことがわかると皆でその施設を脱出するのです。

木村佳乃と伊勢谷友介も出演。日本人の夫婦役として出ています。日本語と英語を使ったセリフをしゃべってます。

脱出してみても外の世界は荒れ放題。でも何とか自分の家までたどり着き、ほっとします。そのあとまた更なる話の展開があり、終わります・・・。

目の見えない世界に生きるっていうのは本当に大変なことだと思います。先日観たICHIも目の見えない世界。普通にこの世界を目で見ることのできることがどれほど有難いか身に沁みます。荒唐無稽な映画ではありましたが、人がパニックになったとき、また目が見えないという設定になったとき、本来の姿がよりはっきりと浮き彫りにされてしまう結果となりました。平和な時には本当の姿は見えないのかもしれません。

白の闇 新装版

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  • 作者: ジョゼ・サラマーゴ
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2008/05/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
ナイロビの蜂

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  • 出版社/メーカー: 日活
  • メディア: DVD
シティ・オブ・ゴッド【廉価版2500円】

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  • 出版社/メーカー: アスミック
  • メディア: DVD

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duke

かなりつらそうなお話ですね。。
by duke (2008-11-12 23:53) 

duke

今日、チャクラヒーリングが届きました!読んでみます^^
講演会はブログに書かせていただきました。
by duke (2008-11-12 23:55) 

Betty

劇場の予告で気になった映画でした。
隔離病棟のパニックシーンが壮絶でしたね・・・
この手の作品はラストで、どうまとめるのか気になります。最後に何があるんだろ@@
原作があるのですね!!わたしは書籍を読もうかな☆

by Betty (2008-11-13 10:36) 

miffy

この映画サラマーゴが原作だったんですね。
「白の闇」は読んでなかったので今度読んでみます。
by miffy (2008-11-13 13:18) 

nomame

naonao さんのレポなんですけれど、
nomameは根性ナシなので、ちょっと躊躇中です・・・。(汗)
by nomame (2008-11-13 14:10) 

李 萬中

人間の情報の80%は視覚ということですから、
やはり見えないというのは大変なこと。

>平和な時には本当の姿は見えないのかもしれません。
困ったときにこそ、人の本性はでますからね。
by 李 萬中 (2008-11-13 23:56) 

たいちさん

日本人(木村佳乃)も出ており、興味はありますが、目を明けて見れないような、息苦しい映画のようですね。
by たいちさん (2008-11-14 13:18) 

Mimosa

目が見えなくなった人達ばかり隔離される様子、ちょっと恐ろしいですね~。現実に起こったら・・・と、思わず考えてしまいました!
映画の展開は興味深いですが、辛そうな状況を思うと見るのも辛くなりそうですね・・・。
by Mimosa (2008-11-16 10:18) 

くろた

盲目というタイトルが気にはなっていました。
ウチにいる猫の一匹は全盲ですが
毎日元気に暮らしています。空間を覚えた場所は
走ったり自由に動いてますが、時折見せる
空を切る手探りや耳で必死に何かを聞こうとする
状況を見てると、どうしても目の見えない世界の
不便さが不憫でなりません。一度映画観てみたいと
思います。
by くろた (2008-11-24 18:10) 

naonao

>皆様、いつもたくさんのコメントとnice!ありがとうございます。
この映画は決して気分のいい映画ではないので、ちょっと心して観ないと大変かもしれません。しかし、こういう映画は考えさせられることも多いのでその点では素晴らしいです。
コメントが遅れ、一人ひとりの方にコメント返せずごめんなさい。
また遅くなりますが、のちほど皆様のブログには遊びに行かせていただきます。よろしくお願いします。

by naonao (2008-12-01 21:49) 

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