レッドクリフ PartⅡ [台湾・香港映画]
「レッドクリフPartⅡ」を一ツ橋ホールで観てきました。
公式映画サイト:http://redcliff.jp/index.html
ジョン・ウー監督が仕掛ける歴史スペクタクルの「レッドクリフ」の後編です。前編は観ていないのでいきなり後編のPartⅡはどうかなあと思ったのですが、映画の最初に前編のまとめみたいなものがあり、映画を観ていずともわかるようになっていました。アメリカ、中国、日本、台湾、韓国が参加して作った映画。超大作です。
映画は、三国志の中でもメインとなる赤壁の戦い(=レッドクリフ)を描くその戦術が面白かったです。曹操軍の80万の兵と2000隻の戦艦、対する劉備と孫権の連合軍の5万の兵と200隻の戦艦。兵や戦艦の数では劣る連合軍側の智慧や信頼が試されるのでした。疫病が発生すると曹操は死者を舟に乗せ連合軍に送りつけてきます。その疫病で連合軍の兵士たちにも疫病を流行らせようとの魂胆ですが金城武演じる諸葛孔明はすぐにその人たちが疫病で亡くなってることを悟ります。また劉備軍が撤退することで連合軍側の矢が4万本も不足してしまいますが、孔明は自分の仕える劉備が去ったあとも連合軍に残り、トニーレオン演じる周瑜を助けます。10万本の矢を調達しようと言うのです。調達できない暁には自分の頭をはねてもいいと・・・。その調達の仕方が見事です。霧の発生するのを見越して人の乗ってない船を出し、相手にたくさんの矢を放たせ、そしてわざと一隻だけ相手の曹操軍に届けるように仕向け、曹操軍に矢を放ったのは徒労であったことを知らしめるのです。10万本の矢はやすやすと相手から頂くことに成功する連合軍でした。
最後の赤壁の戦いのクライマックスで、お互いの戦略が火を放つことで全てを焼き尽くすことに決まった時、孔明はまたも才能を発揮。今吹く風が方角を変え風向きが変わることを言い当てるのです。それは連合軍に有利なものでした。
この戦いでは男性ばかりが活躍するわけでなく女性も多いに活躍しています。孫権の妹の尚香が敵陣、曹操側に男装して乗り込み、敵陣の情報を鳩を使って送ってきます。その間相手の兵士との友情も芽生えます。周瑜の妻、小喬がまた敵陣、曹操側に一人で乗り込みます。夫のためでなく民のために戦いを止めて欲しいと曹操に迫ります。得意の茶の湯を使って迫るのです。
周瑜役演じるトニーレオンが「おくりびと」に出ていたもっくん、本木雅弘にすごく似ていてきりりとして格好良かったです。また金城武はこの映画でほとんど主役であったなあと思います。いまや彼は国際スターです。
武田信玄の「風林火山」は元々は中国古代の兵法「孫子」から出ていて、曹操がまとめ注釈をつけた「孫子の兵法」のものであったり、また邪馬台国の卑弥呼が書かれてる「魏志倭人伝」はこの「三国志」の中にあるものだし、この「三国志」から「三顧の礼」「水魚の交わり」「苦肉の策」「白眉」「老いてますます盛ん」「破竹の勢い」などたくさんのことわざが生まれました。
個人的には中国でも人気の高い劉備玄徳とその軍師の諸葛孔明、義兄弟のちぎりを結んだ関羽、張飛の個人像やその関係性をもっと知りたいなあと思いました。1990年代に中国を回っていたとき、特に成都では三国志の登場人物たちの作り物がここかしこに飾ってあり、三国志を読んだことのない私は、帰国したら絶対三国志を読もうと思っていたのですが、帰国しても結局すっかりそんなことは忘れて読まず仕舞いだったので、またもこの映画に出会いトホホな状態です。この映画を機に興味のあるうちさっさと読みたいと思いました。歴史、戦術、人間関係などなどこの三国志から学ぶことはたくさんありそうです。
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レッドクリフのパート1は見ました。パート2も見たいと思っています。
by toshi (2009-03-14 16:14)
三国志は漫画で読みました。
三峡ダムが出来上がる前に赤壁に行ってみたいと思いながら叶いそうにないです^^;
明日からまた出かけてきます。
しばらくご訪問できませんが帰りましたらまたお邪魔しますね。
by miffy (2009-03-14 18:49)
Part1に続いてPart2も2回観に行っちゃいそうです。
やっぱりnaonaoさんのレポ、いつも感心して参考にさせて頂いています。
by nomame (2009-03-15 04:54)
三国志、子供の時に読んだ記憶がある位で、中国の歴史が苦手だった私は、割と遠ざかっていました。Naonaoさんのご紹介を見て、映画が見てみたくなりました。アメリカ、韓国、日本、台湾、中国の製作って凄いですね。豪華。言語は何が使われているのでしょうか。。
by Zunko (2009-03-16 02:44)
PartⅠを観ており、このⅡは、絶対観ようと試写会に応募しています。
壮大なスケールのロケが行われ、魅力的な俳優が出演しているので、面白いでしょうね。三国志の時代物は大好きですね。
by たいちさん (2009-03-16 13:57)
Ⅰは長男の希望で見に行きました
(下二人は小学生の為妻と別の映画を見ました)
試写会応募中
長男と見に行きます
楽しみ~(^^)
by kenjii (2009-03-17 18:02)
>toshiさん、ありがとうございます。
toshiさんなら三国志の舞台となった場所を回っていそうですね!
もし回っているならブログに是非アップしてください。
>miffyさん、ありがとうございます。
三国志の舞台となった場所、行きずらそうですよね。ちょっと調べたら武漢を拠点に動けばいいのかなあと思いましたが、何せ広い中国。移動が大変なのが身に沁みてるので行けそうにないかなあと思ってしまいました。まあ向こうのツアーとか日本からのツアーに入ったら簡単なのかもしれませんけどね。
>nomameさん、ありがとうございます。
nomameさん、2回もPartⅠ観にいってるのですか?すごすぎる!PartⅡ良かったですよ。2回目ありかもしれませんね。
>Zunkoさん、ありがとうございます。
私は三国志、全然読んだことがなかったです。しかも中国旅行で特に成都では三国志知らないと観光の楽しみが半減します。それで読まないと~、思ったのですが怠ってるといつかまた読まないと~と思うときが来るんですよね。
この映画は中国語でした。北京語なのか、広東語なのか、福建語なのか全くわかりませんが、中国で公開するときには全人民が理解できるように他の映像同様中国語(共通の漢字)での字幕がつくでしょうね。
>たいちさん、ありがとうございます。
スケールの大きい映画ですよね。三国志は好きな人が観たらきっとすごく興奮するでしょうね。PartⅡも観られるといいですね。
>kenjiさん、ありがとうございます。
親子で鑑賞いいですね。
PartⅡ当たるといいですね。
>nice!をくださった皆様、ありがとうございます。
by naonao (2009-03-17 22:56)
三国志大好きです!
志をもった英雄達の姿を、最近の政治家にも見習って欲しいものですね。
by Morimo (2009-03-20 22:36)
>Morimoさん、お久しぶりです。
ありがとうございます。
本当に志の高さや民衆を思う気持ちなど今の政治家に見習って欲しいものです。
by naonao (2009-03-22 14:59)