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ヴェルディ 「アイーダ」~METライブビューイング [芸術性の高い映画]

METライブビューイング/ヴェルディ 《アイーダ》

東劇で、METライヴビューイング、ヴェルディ「アイーダ」を観てきました。

METライヴビューイングの公式サイト:http://www.shochiku.co.jp/met/

ニューヨークで行われているメトロポリタン歌劇場(MET)の最新オペラ公演をフィルムで観るというものです。今回のシーズンはこのヴェルディ「アイーダ」の他、プッチーニ「トスカ」、プッチーニ「トゥーランドット」、オッフェンバック「ホフマン物語」、R・シュトラウス「ばらの騎士」、ビゼー「カルメン」、ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」、アンブロワーズ・トマ「ハムレット」、ロッシーニ「アルミーダ」の全9作品が上映予定です。

2年前にこのMETライブビューイングで初めてオペラ・グノー「ロメオとジュリエット」を鑑賞しましたが(その時の記事はこちら→http://naoazucar.blog.so-net.ne.jp/2007-12-25)、今回もまたいいものを観せてもらえ幸せです。

本編が始まる前に、NYでのオープニングガラの映像があり、なんとビリー・ジョエルが「トスカ」を観に新しい恋人らしき人を伴ってインタビューに応えていました。ビリーファンとしては一人で「ビリーだ!!」と思わず興奮して声をあげてしまいました。この6月に32歳年下のケイティー・リーと離婚し30億以上の豪邸2つを売り払って慰謝料に充てていたらしいのですが、その離婚後初の新恋人との2ショットだったらしく、あとからいろいろネットで調べたら、このお相手はデボラ・ダンピエールという女優さんであることが判明。マスコミの人たちはビリーにこの新恋人のことを矢継ぎ早に質問し、ビリーはユーモアを交えて応答していたことがわかりました。こんな関係のないところでまたビリー・ジョエルの情報が入ってしまうのも何だか面白いなあと思いました。

「アイーダ」の話に戻ります。

このフィルムは3時間29分で構成され、2回のインターミッションが入り、本編の合間合間に数々のインタビューやこのシーズンの他のオペラの宣伝などが入ります。個人的には本編をそのまま連続で見せてくれた方が良かったかもなあと思いました。オペラ本編は2時間20分なのでいっそのことこの本編だけでもいいかなあとも思いました。特に最初の部分にこれでもかと宣伝が2回も入り、早く本編を観たいと感じたりもしました。

自らがソプラノ歌手でこのシリーズの「ばらの騎士」や「アルミーダ」にも出演している人気のあるルネ・フレミングが司会進行役を務め、アイーダ役のヴィオレタ・ウルマーナやアムネリス役のドローラ・ザジック、ラダメス役のヨハン・ポータなどにインタビューをしていました。みんな恰幅が良すぎてどう見ても中年で、とても20歳代の若い役には見えないのが玉に瑕なのですが、声はぴか一で、オペラはなんと言っても歌唱力が問われるのでしょうからこういう配役は仕方がないのでしょう。でもせめて司会進行役をしてたルネ・フラミングのような人が出演していたらなあと思いました。

他に衣装、舞台装置、演奏などはどれをとってもぴか一。一見の価値がありお勧めです。カメラアングルも工夫がしてあり普通劇場で観られない角度で見られるのがこのフィルムの良さでもあります。もちろん生で観られるに優ることはないでしょうが、このフィルムもなかなかいいです。チケット代は3500円するようです。ちょっとお高め。年末には歌舞伎座でやるようですが、こちらは4000円です。

<アイーダの内容>

エジプトとエチオピアが戦争をしている時代のエチオピア王女アイーダとエジプト軍隊の司令官ラダメスの悲恋物語。エジプト王女アムネリスも加わり3人の愛の葛藤を描きます。

アイーダが奴隷として捕まり身分を隠していたが、父親であるエチオピア王が捕まると思わず「お父さん」と叫んでしまい、その身分を明かすことになってしまいます。その間エジプト軍隊の司令官ラダメスの活躍に祝杯が挙げられ、エジプト王ファラオから娘のアムネリスとの婚姻を勧められ将来のファラオにと推されます。しかしラダメスの心にあるのはいつもアイーダでありアムネリスではありません。しかしエジプト王女アムネリスとの婚姻がなされる手配が整い、その前夜秘かにアイーダとラムネリスが会っているとそれをアムネリスや司祭たちに見られてしまいます。二人でエジプト軍の見張りのない場所を逃避行する話をしその場所の名前をラダメスが言ってしまったことが軍の秘密を漏らしたと見なされ、ラダメスは司祭たちの審判にかけられます。その間、ラダメスを愛しているアムネリスはラダメスに「アイーダを諦めるなら」という条件のもとラダメスを助けるためファラオにも掛け合うと言うのですが、ラダメスはそれを飲まずそのまま審判にかけられ、死を宣告され地下牢に入れられます。そこには逃げたはずのアイーダがおり、一緒にそこで息絶えて終わるのです・・・。

1989年のMETで行われたヴェルディ「アイーダ」がYoutubeにありました。衣装や振り付けなどもちろん今回のものと違いますが、雰囲気は味わえます。↓

また20年以上も同じアムネリス役をしているというドローラ・ザジック。1988年にラダメス役のプラシド・ドミンゴと共演している「アイーダ」もありました。今よりやはり若い。21年前のものなので。

オペラは観るほどに楽しい。生で観るにはお金が大変なのでせめてこういったお手軽なフィルムで楽しむのも一考だなあ~と思いました。

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コメント 7

Mimosa

オペラのフィルム版があるのですね~。
今まであまりオペラに興味がなかったのですが、アイーダの話は良さそうなので、このフィルム版はオペラデビューに良さそうですね!
by Mimosa (2009-11-23 15:12) 

nomame

えええ?こんな企画があるんですね?
これなら気軽に楽しめますよね?
ちゃんと探してみます!
by nomame (2009-11-23 18:03) 

miffy

アイーダはオペラの中でもわかりやすいですよね。
エジプトの遺跡の前で公演するのを観に行かないかと誘われたのに行かなかったのが悔やまれます・・・
by miffy (2009-11-24 14:05) 

たいちさん

2年前naonaoさんの紹介記事で「MET]を知り、私も観て感動しました。確かに料金が高いのが難点ですね。機会あれば、本作品も観たいと思っています。
by たいちさん (2009-11-25 13:09) 

naonao

>nice!をくださった皆様、ありがとうございます。

>Mimosaさん、ありがとうございます。
このアイーダはオペラの中でも人気のオペラらしいです。
オペラも観るとやはりもっと観たくなりますね。
旅行と一緒かも(笑い)

>nomameさん、ありがとうございます。
フィルムなので気楽も気楽。お勧めです。

>miffyさん、ありがとうございます。
エジプトの遺跡の前でだなんて、それはすごいですね~。
贅沢の極みです!

>たいちさん、ありがとうございます。
あれからもう2年も経つなんて本当に早いですね。
料金がもっと安いとさらにいいかもしれませんね。
by naonao (2009-11-27 21:19) 

ムム

私も拝見しました。オペラは素晴らしいものでした。メトロポリタンオペラの力量には脱帽です。
しかし、歌手の顔がぼやけていて終わり頃は頭が朦朧としてきました。友人に聞いたら、この作品はフィルム上映ではなく、デジタル上映のレベルが低いものだからだそうです。
どうせなら綺麗な上映をしてくれたらよいのにと思いました。
by ムム (2009-12-08 23:46) 

naonao

>ムムさん、ありがとうございます。
デジタル上映がそんなにお粗末なレベルだったとは知りませんでした。
それが本当なら問題ですね。
能天気に観てた私はあまり全く気がつきませんでした。
by naonao (2009-12-11 21:26) 

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