孤高のメス [日本映画 ドラマ]
「孤高のメス」をヤクルトホールで観てきました。
公式映画サイト:http://www.kokouno-mes.com/
「脳死肝移植」というタブーに挑む医師とその医師と共にオペを組んだ看護婦の物語です。看護婦(夏川結衣)の淡々としたナレーションで物語は進行し、それとともに医師(堤真一)の物静かで堂々とした態度が映画全体にも落ち着いた感じを与え、とても静かな映画という印象でした。もちろん手術シーンがたくさん出てくるので血を見るのがダメな人には厳しい映画でしょうが、いろんなことが静かに淡々と流れるといった感じが強い映画でした。
母の死をきっかけに家に戻った息子(成宮寛貴)が母の日記を見つけます。それは女手一つで自分を育ててくれながら、日々の医療現場で格闘していた母の看護婦としての記録でもありました。レベルの低い手術を行っていた田舎の町に、新しい医師がやってくると、母の仕事への意識は一変します。今まで手術は失敗の連続でその手術を嫌悪していたのですが、新しい医師が来ると手術は成功し、患者も元気になり、手術自体が大好きなものとなり、少しでも新しい医師に報いようといろいろ勉強も始めるのです。
そんな中、近所の家の親しいお兄さんが事故で脳死状態となってしまいます。そのお兄さんの母であり学校の先生(余貴美子)は、将来福祉に進もうとしていた息子の意思を慮り、ドナー提供をしたいと強く願います。
一方、肝臓を悪くして娘(中越典子)の肝臓も合わず、このままいたら死んでしまうというところにまで来てしまった市長(柄本明)。その二組の人たちの思いを知ると、医師としての使命感からタブーとされている移植をしなければならないと、医師は移植を決行するのです。
腕のいい新しい医師を元々嫌っていた他の医師たち(生瀬勝久)は、マスコミや警察に秘密裏に情報を提供します。
「クライマーズ・ハイ」の脚本を手がけた成島出が監督をし、成島出と堤真一は今回で3回目のタッグを組んでいるとか。臓器移植の問題、地域医療の問題、医師のモラルの問題、使命感、信念といったことを考えさせられる映画でした。人として、医師として、ここまでできた堤真一が演じる医師は本当に素晴らしい。日本でも早く臓器移植ができるようになり、多くの方が海外で移植をせずとも日本で移植ができる時代になるといいのになあと思いました。
堤真一さん、実力ありますもんね。
他にも個性派揃いで、
これは絶対観にいきたいと思っています。
by nomame (2010-05-22 11:48)
個性的で実力派の役者さんがいっぱい♪
「クライマーズ・ハイ」のようにとても深みのある作品のようですね。
ドナーカード、お財布に入れて持ち歩いています。
以前は自分の気持ちを確かめる意味で、毎年誕生日に新しいカードに書き直していました。
でも、手術で入院した時に同じフロアに(整形外科フロアなのに)末期の方がいらして、緊急時に備えて毎晩ナースステーションにベッドを移動させる様子を見てからというもの、書き直しは止めてその当時のカードをそのまま持ち歩いています。
厚生省時代の古いカード、もちろん古くても有効です。
ある意味レアものカードかな!?(^_^;)
あ、「クライマーズ・ハイ」はWOWOWで見ました。(^_^)
by りゅう (2010-05-23 00:26)
お久しぶりです。
この小説のファンです。いつの間にかサブタイトルがついたのですね。何かピンときません。
主人公は人格者で味方も多いので、全然「孤高」じゃないからタイトルもピンときませんけど。
主人公は、ベタですが、江口洋介か坂口憲二という雰囲気だったので、堤真一は歳とり過ぎかなという感じですが、映画は映画で、原作とは別物ですから、楽しみであります。
by バラサ☆バラサ (2010-05-25 00:20)
昨日、試写会で観てきました。堤真一は、手術のトレーニングキッドでかなり練習したので、手術シーンは吹替えなしだったそうですね。
by たいちさん (2010-05-26 15:59)
神の手にあらず
続編のようですね。
by バラサ☆バラサ (2010-06-21 04:11)
興味しんしんです
見てみたい(^^)
by kenjii (2010-07-15 19:13)
>nice!をくださった皆様、コメントをくださった皆様、ありがとうございます。
by naonao (2010-07-16 22:35)