セラフィーヌの庭 [フランス映画]
フランス映画「セラフィーヌの庭」をニッショーホールにて観て来ました。
公式映画サイト:http://www.alcine-terran.com/seraphine/index.html
2009年フランス・セザール賞最多7部門受賞映画。素敵な作品でした。
19世紀初頭に生きた女流画家セラフィーヌ・ルイの半生を描く物語です。修道院で過ごし、その後守護天使から絵を描くようにお告げを受けたセラフィーヌは家政婦としてギリギリで生きながらも絵を描き続けます。そこでドイツ人画商のヴィルヘルム・ウーデと出会い、様々なサポートを受けセラフィーヌ・ルイの絵が世にお披露目されることになるのです。しかし、第一次大戦や世界恐慌などの煽りを受ける時期になると、ドイツ人であるウーデはフランス脱出をしなければならず、また財政状態が悪化してセラフィーヌの絵を買い展覧会をするようなこともできず、セラフィーヌの運命も少しずつ狂いはじめます。お金を手にするようになるとセラフィーヌが浪費家であり、それを指摘されると精神的に不安定であることも手伝い、セラフィーヌは徐々に精神に異常をきたすようになります。最後は精神病院に収容されることになるのです・・・。
セラフィーヌ・ルイはアンリ・ルソーとともに素朴派に分類され、その素朴派がとても好きだったのが画商ウーデでした。ウーデはルソーの最初の絵を買った画商でもあり、ブラックやピカソとも親交が深かったと言われています。
映画の中のセラフィーヌは裸足で庭を歩いたり、樹に登ってみたり、川で裸になって水浴びしたり。とても天真爛漫。賛美歌を歌いながら絵を描き、守護天使の声を大切にしています。このセラフィーヌを演じたのが「アメリ」にも出演したヨランド・モロー。「アメリ」の映画の中で一体どこに出ていたのか思い出すために手っ取り早くアメリのトレーラーを見たら、夫を亡くして40年ぶりに夫の手紙を手にした未亡人役で出ていました。ベルギー出身の女優さんだそう。全く違う雰囲気にさすが女優さんだと思いました。
絵に関心あるくせに、全くセラフィーヌ・ルイのことは知らなかったので、これから彼女の絵を探して観てみたいと思います。ちなみに映画の中で使われた彼女の絵はここで見られます。→http://www.alcine-terran.com/seraphine/work.html
植物にみなぎる生命力があり、生き生きしていて元気をもらえる絵で私はいっぺんで好きになりました。世田谷美術館では9月5日(日)までコレクション展示の一部で、セラフィーヌ・ルイ一点を含むウーデが見出した素朴派の画家たち(アンリ・ルソーなど)の絵画10点を展示中だそうです。見に行こうかなあ~。セラフィーヌの作品が1点というのがちょっと残念だけど・・・。
私も絵画に興味を持っている方ですが、セラフィーヌ・ヌイは知りませんでした。あまり有名でない画家を主人公にするあたり、フランス映画らしいですね。
by たいちさん (2010-08-02 11:31)
セラフィーヌ・ルイ、知りませんでした。
でも、こういう映画をご覧になるあたり、
さすがnaonao さんだなと思いましたね。
by nomame (2010-08-03 21:06)
私もセラフィーヌ・ルイのことは全く知りませんでした・・・
(>_<)
世田谷美術館、もうすぐヴィンタートゥール展が始まりますね。
ちと遠いんですよね。
さて、どーしよっかなー。。。(^_^;)
by りゅう (2010-08-03 22:54)
>nice!をくださった皆様、ありがとうござます。
>たいちさん、ありがとうございます。
映画などによってまた知らない画家を知ることになるのはすごく嬉しいです。フランス映画もたまに観るといいなあ~と思います。
>nomameさん、ありがとうございます。
いやー、たまたま試写会が当たっただけで、どうということもないです。いつもお褒めいただき恐縮です・・・。
>りゅうさん、ありがとうございます。
そうか、りゅうさんさえも知らないのか~。
それじゃあ、誰が知ってるんだろう!?・・・・
by naonao (2010-08-08 16:25)