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親愛なるきみへ・僕たちは世界を変えることができない・カンパニーメン [アメリカ映画 恋愛]

3本の映画を観ました。

1本目は「親愛なるきみへ」

親愛なるきみへの場面カット画像

ニコラス・スパークスの原作で、「きみに読む物語」と同じ原作者の作品です。出版前から映画化取得競争が繰り広げられたという話題作で、原作の「きみを想う夜空に」は世界で最も読まれた恋愛小説といわれれてます。「マンマ・ミーア!」のアマンダ・サイフリッド、チャニング・テイタム主演。

海辺で出会い強く惹かれあいたった2週間で恋に落ちていく二人。米軍の特殊部隊に所属するジョンと大学生のサヴァナはその後通常の生活に戻り、手紙をやりとりし遠距離恋愛が始まります。少ししたら軍隊を辞めると言っていたジョンですが、そこへ9・11が起き、苦渋の選択でジョンは任務を延長します。そのうちサヴァナから別れの手紙が届くのです・・・。

「きみに読む物語」がとても好きだったので、この作品も過剰なほどに期待していきました。でも期待値が大きすぎたかもしれません。期待せずに観れば良かったかもなあ。もちろん感動作になっているし、恋愛もので泣けましたが(でも最後はハッピーエンド)、比較すると「きみに読む物語」のほうが素敵で私の好みだったかもしれません。まあ久々に恋愛ものを観てそれなりに楽しめました。

2本目は、

「僕たちは世界を変えることができない。But we wanna build a school in Cambodia」

「僕たちは世界を変えることができない。 But, We wanna build a school in Cambodia.」の画像1 

公式映画サイト:http://www.boku-seka.com/

葉田甲太の同名の原作。医大生だった甲太が、満ち足りない、何かが欠けていると感じていた学生生活の中で、カンボジアの小学校を建てる募金プロジェクトに出会い、「愛とかボランティアとかわからないけれど、みんなが笑顔になると自分も幸せだ」と気付いて、カンボジアに実際に小学校を建てる学生たちの物語。向井理の初主演映画。

42もの国を旅したけれど、カンボジアには行ったことがない私。でもタイが近いので雰囲気はタイに似ていると感じました。「ありがとう」の言葉もタイ語の「コープ・クン・クラップ(カー)」と発音していて言葉すら同じだし、子供たちの顔も表情もタイの子供たちととっても似ていました。

映画の中で、カンボジアのスタディ・ツアーに行く甲太たちの見学場所を一緒になって見ていると、カンボジアの歴史の爪あとにショックを受けている彼らと同じようにショックを受けている私がいました。知識では知っていても実際にこうして映像で見せられるとそのショックは何十倍です。ポルポト政権下の強制労働や虐殺で亡くなった多くの人々のしゃれこうべ。今も土の中から出てくる骨や当時の衣類の端切れ。赤子を木に打ちつけ死なせた木の幹に染み付いてしまった血痕(この木はkilling treeと呼ばれている)。4人に1人がHIV感染者で、知り合ったカンボジア人がもう翌年には亡くなってしまっている事実。地雷の中に住まざるをえない貧しい人々。足や目をなくしてしまっている人々・・・・。

泣ける個所がいくつかあり、ドキュメンタリー部分も混ぜてあって意外に良かったです。映画の中のスタディツアーで案内してくれた現地ガイドの男の人が、実際の原作者がスタディツアーに行った時に案内してくれた人でもあると新聞の評で知ったのですが、彼が自分の父親の話で、当時高価だった玉子を母親が差し入れに行った時、もう食べることもできないほどに政治犯収容所の中にいる父親が弱っていて「今これほどたくさんあるおいしい食事食べさせてあげたかった」と突然泣き出す場面には思わずこちらも泣けました。

柄本祐も出ていたので、個人的には向井と柄本の共演で「ゲゲゲの女房」を思い出してしまい、何となく笑えました。また向井理はテレビの「ウルルン滞在記」でカンボジアに滞在し「カンボジアが第二の故郷」と公言しているので、そういう意味では(縁から言って)この映画の主演は彼が適任だったのだなあと思います。

3本目は「カンパニー・メン」「カンパニー・メン」の場面カット

「カンパニー・メン」の画像2

公式映画サイト:http://companymen-movie.com/

リーマン・ショック後の不景気で会社をリストラされた男たちの物語。ベン・アフレック、トミー・リー・ジョーンズ、クリス・クーパー、ケビン・コスナーが出演。

リストラされ60代手前のつぶしの利かない重役クラスの男。奥さんからは近所の手前6時前には家に戻らないでと言われてしまうのです。未だローンも残り働かなくてはならないのに仕事が見つからない。最後に行き場を失い、彼は悲しいことに自殺してしまいます。

30代の男。彼は最初は簡単に仕事に就けるものと高をくくっていたが現実は厳しく、無碍に断っていた義理の兄の大工仕事を渋々手伝うことにします。普通の人の給料の700倍も稼いでいたとき、義理の兄に聞かれるのです。「きみの仕事は700倍の価値ある仕事なのか」と。いろんなことを考えさせられ、最後にはリストラされた人々が集まって新しい会社で働き始めます。

もうひとりの男は社長とは創設以来のつきあいで仲もいいが苦言も言います。非情なやり方を非難し続けるのですが自らもリストラにあい、しかしオフィスを借りて新たなビジネスを始めるのです。

人々が会社の単なる歯車になり、安易に首を切られる非情な世の中。もの作りよりも株価を追い、人情よりも経済優先。「グローバル経済になって人々は不幸せになった」と何かで読みましたが、それを思い出した映画でした。

3本の映画とも9月23日から公開です。

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僕たちは世界を変えることができない。

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コメント 3

たいちさん

最近は、映画館で観る機会がめっきり少なくなりましたね。最後のストーリーが身につまされますね。
by たいちさん (2011-09-19 22:54) 

nomame

「きみに読む物語」は思い切り泣かされたので
「親愛なるきみへ」も気になっていたんです。
判断が難しそうですね。
by nomame (2011-09-22 18:07) 

naonao

>皆様、nice!ありがとうございます。

>たいちさん、ありがとうございます。
震災以降何だか出かけるのが億劫になってしまった感はありますね。でも大きなスクリーンで観ると映画はこうでなくちゃと思ったりします。

>nomameさん、ありがとうございます。
私も「きみに読む物語」は思い切り泣かされました。でも期待せずに行けばそれなりです。私のように過剰に期待しすぎるとかなりガッカリかも・・・。でももちろん泣ける映画でまあまあですよ。
by naonao (2011-09-29 22:38) 

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