SSブログ

ガガーリン~世界を変えた108分 [ハンガリー・ロシア映画]

ロシア映画「ガガーリン~世界を変えた108分」を東商ホールで観てきました。今年はガガーリンが生誕して80年だそうです。

ガガーリン 世界を変えた108分のポスター

映画公式サイト:http://gagarin.jp/

冷戦時代のソ連で、人類初の宇宙飛行士を誰にするか3000人以上の空軍パイロットから篩にかけるとき、どんな風にしてユーリン・ガガーリンが選ばれたのか、そして彼がどんな人で、どんな生い立ちをもち、どんな青年であったのかが良くわかる映画でした。

訓練中血管が破裂したり、失神する人が出たり(映画では死者は出てなかったけれど実際には出てたのかもしれません)、冷戦時代のソ連なので実際にガガーリンが選ばれ宇宙に行ったとしても、その事実を家族は全く知らされていず、家族はそのことをラジオや人から聞いたりする時代でした。1961年に飛んでいるのですから今から半世紀前のこと。良く生きて生還できたと思います。映画の中でも様々なトラブルが発生していて、結果を知っている私たちはそれほどハラハラドキドキしませんが、当時の当事者の人たちはどれほど肝を冷やしただろうと思います。また乳飲み子がいてお腹にも2人目の子供を妊娠しているガガーリンの奥さんがいるのですが、その奥さんの心労はいかばかりかと思ってしまいました。

宇宙飛行をしている間に、ガガーリンに縁のある音楽が流れ、その音楽を聞くたびに彼自身が昔の出来事をフラッシュバックのように思い出します。それがガガーリンの貧しい幼少時代や、宇宙飛行士を目指した青年時代、また奥さんと出会って結婚した頃などを細切れに紹介する形になっていて、結構うまく、映画を飽きさせない編集になっていました。また最後に本物のガガーリンが映った映像が流れますが、ガガーリンを演じた役者さん(ヤロスラフ・ジャルニン)ととっても良く似ていたのが印象的でした。

ガガーリンは27歳で宇宙へ行き、そしてわずか34歳の若さで亡くなっています。飛行練習中に死亡したとのことです。華やかな人生でしたが、何だかあまりの若さの死に絶句してしまいました。

「地球は青かった」の言葉が有名ですが、調べてみると実際にはその言葉そのままには言っていないようです。ちょっと意訳しているのです。

今は宇宙ビジネスもあり、お金を積めば誰でも宇宙へ行ける時代になりました。立花隆の「宇宙からの帰還」を昔読んだことがありますが、宇宙飛行士は宇宙から戻ると宗教家になる人が多く、神の存在を信じる人が多くなるとこの本に書かれていました。私も生きてる間に宇宙に行ったとしたら、本当に神の存在を肌で感じ、何か精神的に衝撃を受けることがあるのかなあと興味があります。宇宙に行かなくても漠然と神のような存在は信じていますが、宇宙に行ったら何を感じてくるのでしょうか?この映画を観て、立花隆の「宇宙からの生還」を思い出してしまいました。名著なので読んでない方はお勧めです。

宇宙からの帰還 (中公文庫)

宇宙からの帰還 (中公文庫)

  • 作者: 立花 隆
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1985/07
  • メディア: 文庫


nice!(10)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 10

コメント 1

naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2014-12-15 22:38) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0