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グランド・ブダペスト・ホテル [Wes Andersonウェス・アンダーソン]

「グランド・ブダペスト・ホテル」を観ました。

ベルリン国際映画祭銀熊賞審査員グランプリ受賞、ゴールデングローブ賞コメディミュージカル部門作品賞受賞、アカデミー賞9部門ノミネート中、とのことで気になっている映画でした。アカデミー賞、一体この映画はいくつ獲れるでしょうか!?

グランド・ブダペスト・ホテル(初回生産限定) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray

映画公式サイト:http://www.foxmovies.jp/gbh/

ウェス・アンダーソン監督作品。伝説のコンシェルジュ、グスタフ・H(レイフ・ファインズ)の下について働いたベルボーイのゼロ(トニー・レボロリとF・マーレイ・エイブラハム)が、グランド・ブダペスト・ホテルを手に入れた経緯を泊まりに来ていた作家(ジュード・ロウ)に話す物語。そしてその物語を本という形でまとめ、その本を読んだ読者が既に亡くなった作家の墓に来てお祈りしているという形をとった映画です。

お客のマダムDが亡くなり、懇意にしていたグスタフ・HがマダムDの遺言で絵画を残されるも、残った家族、特に息子(エイドリアン・ブロディ)は面白くありません。「絵画なんかくれてやるものか」といったことを言われたため、グスタフはその絵画を盗みホテルに隠しておきます。そのうちマダムDの殺害容疑がグスタフにかかり刑務所送りとなりますが、脱獄を決行。他のホテルの支配人に電話をして匿ってもらうため場所を転々とします。時代は2回の戦争を繰り返しホテルも軍部に乗っ取られ、マダムDのすべての遺産がグスタフに残された遺言がみつかり大金持ちになるグスタフですが、最後はまた列車移動中に兵士によって殺されてしまいます。そしてすべてを観ていたゼロが全財産を引き継ぐことになったのです…。

戦争の時代でもあり、人が殺され殺人容疑で刑務所送りになって…とストーリーだけだと暗い感じなのですが(実際に残虐な場面もありますが)、ミステリーであり、コメディーであり、全体的にポップで、何よりテンポがよく音楽も軽快。まるで絵本から飛び出したようなセットやオモチャ感があり、色彩もきれいで、ちょっと使われない配色がたまらなく、可愛らしいおとぎ話を観ているような感覚でした。これぞヨーロッパという荘厳で重厚なホテルのセットも良かったし、色の使い方、光の使い方も良かった。芸術面、美術面で特筆すべき映画でした。ドイツのゲルリッツという場所がロケ地となったようで(この街はドイツ、ポーランド、チェコに国境が近い街らしい)、機会があったらこの地を是非訪れたいなあと思いました。パステルカラーの街並みが本当に可愛らしい。

マダムDの遺族に雇われたスナイパーみたいな人にウィレム・ディフォーが出ていて、あとからチェックするとハーベイ・カーテルも出ていたことがわかり一体どこに?と調べたら刑務所の中で体中にタトゥーを入れていた人でした。

上質な映画を観ると幸せな気分になります。お勧めです。


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miffy

グランド・ブダペスト・ホテル4冠でしたね。
by miffy (2015-02-23 21:59) 

naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。

>miffyさん、ありがとうございます。
やはり賞を獲りましたね。今はアカデミー賞で名前が挙がった他の映画も気になっています。
by naonao (2015-03-01 20:39) 

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