幸せはシャンソニア劇場から [フランス映画]
映画「幸せはシャンソニア劇場から」を観ました。
2008年フランス、ドイツ、チェコ映画。1930年代、パリのシャンソニア劇場が世界恐慌のため閉鎖となり、その劇場の裏方として働いていたピゴワルは仕事を失い、その上一人息子のジョジョが補導され子供を養育できないと見なされ、親権が母親に移ってしまいます。かつての活気あるシャンソニア劇場を再建させるため、仲間を集めて奮闘するのですが…。
時代が世界第二次大戦前で、ドイツ占領下にあり、ナチの集会があったりしてきな臭い雰囲気の中、歌姫が現れ、一人息子のジョジョを取り戻しジョジョもアコーディオンを弾いてメンバーに加わり、劇場もどんどん盛り返していきます。歌姫と裏方の若者の恋物語もあり、また歌姫が引き抜かれてはどんどんビッグになっていき、その後もう一度シャンソニア劇場を建て直したいということで、オーナーに金を出すことと引き換えに歌姫は体を要求されたり、またその歌姫をラジオで聞いてその母親を歌手として育て上げた今は家に閉じこもりのラジオ男が、俄然やる気を出し、彼女とのタッグを組みたいと願い、それが叶った時には、また更なる煌びやかな世界を見る復興の物語です。しかし、殺人事件が起き、お金が盗まれ、自分たちの劇場を建てる夢が一歩手前で果ててしまい、歌姫の恋人であった若者を守るために銃で人を殺してしまったピゴワルは、10年間の刑に服すこととなります。そして10年後刑を終えて娑婆に出てきてシャンソニア劇場の前まで来ると、息子のジュジュのポスターが張られ、劇場内ではジョジョのコンサートが行われている最中であると知るのです。父親のピゴワルはひっそりと劇場前で佇んでいるラストでした。
後半の劇場での音楽がとにかく素晴らしかったです。人生紆余曲折あったけれど、最後は子供ジョジョが立派に成長し、アコーディオン奏者になっている、しみじみとしたラストでした。こんな感じのストーリー展開の映画、どこかで観たなと思うのですが思い出せません。この映画の触れ込みが「ニューシネマパラダイスの感動をもう一度」というものだったのですが、まあまあ良かったです。そうはいっても「ニューシネマパラダイス」に代わるものはなかなかないことは確かですけどね…。
>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2015-06-27 21:28)