奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ [フランス映画]
一ツ橋ホールで「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」を観てきました。
映画公式サイト:http://kisekinokyoshitsu.jp/
フランス映画。世界中の映画祭の数々の賞を受賞しています。サンタバーバラ国際映画祭観客賞、トロントユダヤ映画祭最優秀作品賞、セントルイス国際映画祭最優秀作品賞、コルコアフランス映画祭特別観客賞、ボストンユダヤ映画祭観客賞、ワシントンユダヤ映画祭観客賞最優秀作品賞…。
フランスのある高校の落ちこぼれクラス。そこで一人の教師が全国歴史コンクールに参加するように呼び掛けます。テーマは「アウシュビッツ」。人種もいろいろ、肌の色もいろいろ、宗教もいろいろでまとまりのないクラスが、いつしかこの「アウシュビッツ」を調べるうちにまとまり、そして見事コンクールで優勝するのです。真実の物語です。
この映画はフランスがいかに多民族で多宗教でそれをまとめて学校で授業を行うことがいかに難しいかが良くわかる映画でした。イスラムの習わしから女生徒はスカーフを被ったまま授業に出席したい。けれどもそれは公的な場所に宗教を持ち込むことができないフランスでは、認められないのです。そのため学校側と生徒は争うことになります。また授業で教会の建築物の地獄のレリーフの説明がなされます。その地獄にはイスラムの予言者ムハンマドがいて、イスラム教徒の生徒たちはその説明に反発します。
これだけでも大変だなあと思いました。
また落ちこぼれと言われるそのクラスで、「アウシュビッツ」に関する研究をしていきますが、ガス室はフランスにもあったという事実。知りませんでした。ヨーロッパ全土にあったのですね。映画では生き残りの人の話を聞いたり、その当時の写真を見たり、それだけでもやはり気分は重くなります。「アウシュビッツ」に関しては色んな本や映画でさんざん観てはきましたが、やはりこのテーマは気分がかなり重くなります。
主役のゲゲ先生も生徒一人一人も、皆演技がうまく、良くできている映画でした。夏休みに子供たちが観るのにいい映画かもしれません。
>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2016-08-05 21:55)