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グッドバイ、レーニン! [ドイツ映画]

ドイツ映画「グッドバイ、レーニン!」(Good Bye, Lenin!)を観ました。

グッバイ、レーニン! [DVD]

グッバイ、レーニン! [DVD]

  • 出版社/メーカー: ギャガ
  • 発売日: 2019/07/12
  • メディア: DVD
2004年の作品。IMDb評価は7・7。ドイツ本国で大ヒットし、ベルリン国際映画祭最優秀ヨーロッパ映画賞受賞などたくさんの賞を受賞。東西ドイツ統合の1989年前後の時代の悲喜こもごもをある家族を通して描く。良くまとまっていてストーリー性もあり面白かったです。ベルリンの壁が崩されたニュースをオーストラリアで観て、時代が変わっていくことを感じた当時を思い出していました。

東ドイツの東ベルリンで暮らす少年アレックスの家族。父は知らない女と西側へ行き戻ってこないと聞かされていた。母は熱烈に国の社会主義体制に協力していたが、アレックスは隠れて反体制デモに参加。それを観た母はショックで心臓発作を起こし倒れ昏睡状態となる。母が病院にいる間、ベルリンの壁は壊れ、国境はなきものとなり、西側のものが次々とやってきて、ファッション、車、食品、仕事、紙幣と何でも西側のものにとって代わっていった。そして母が国が変化したことを知らぬままに目を覚ます。医者はショックを与えたら母の命はないというので、アレックスは姉や姉の旦那と一緒に、部屋を昔のように戻し、服から食品からテレビ放送、誕生会など母の目にするものをすべて昔の東ドイツのものでやっていこうとするのだが…。

母は最終的に東ドイツが東ドイツのまま変わらないと信じて亡くなっていきます。東西ドイツ統合も知らずに。そして死に際に会いたいと望んだ元夫が実は女と西に行ったわけではなく、一足先に出かけ後は母が子供たちを連れて西側に行くだけだったことが明かされ、何か月もの間手紙を母のもとに送っていたことが明かされます。アレックスは母との思い出が東ドイツ時代のものであり、それを懐かしんでエンドロールとなります…。

ホーネッカー書記長、ゴルビー大統領、コール首相、ベッケンバウワー…とその当時の懐かしい顔ものぞかせ、レーニン像が撤去され、チェ・ゲバラの写真が母の部屋にはそのまま飾ってあったけれど、コカ・コーラが象徴的に西側のものが押し寄せてることを物語っていました。コカ・コーラ、どの国行っても入っていてすごいなあといつも旅行の時に思っていましたが、コカ・コーラが入っていない国を探す方が難しいのかもしれません。ベルリンの壁のニュースはオーストラリアで観ましたが、その後ルーマニアの大統領のチャウシェスクが処刑されたことをニュージーランドで知り、また1991年ソ連の大統領ゴルバチョフが軟禁されたことをチベットで聞いたことを思い出しました。東西冷戦時代が終焉に向かうだなんて何てすごい時代に突入しているんだと思ったことを思い出します。1991年に中国を廻っているときに会ったドイツ人と話したときに、「ドイツが併合されて喜んでいるのは年寄りだけで、若者は失業率が高くて困っている」と言っていたことや、1999年頃スペインに旅行した時元東ドイツ側の人という女性に会ったら「昔は東ドイツでは共同体で何でも協力して時間もたくさんあってのんびりしていたのに、今や人情味が無くなってみんな誰しも時間がない時間がないと言っている。昔のほうが良かったかもしれない。でも昔のままだったら私もこうしてスペインに旅行することもできなかったから統合されて良かったのかな」と話していたのを思い出しました。とても時代を感じて昔を色々思い出す映画でした。naonaoお勧め度★★★★★


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naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2022-08-02 00:20) 

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