霜花の姫～香蜜が咲かせし愛

中国ドラマ「霜花の姫～香蜜が咲かせし愛」（原題： 香蜜沉沉烬如霜）(Ashes of Love/ Heavy Sweetness Ash like Frost)を観ました。

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2018年の作品。IMDb評価は8・3。ファンタジーラブロマンス。前半はラブコメでお気軽な感じで笑え、後半はシリアスなトーンに変わり結構泣けた。このドラマも評判いいので「永遠の桃花～三生三世」と共に並走して観てました。神仙の世界、人間世界での生活もあり、ラブロマンス、CGを使った映像が美しく、衣装も華やか、壮大なスケールを扱うという点で「永遠の桃花～三生三世」と似た世界でした。でもこちらの方がストーリーがもっと詰め込んでいた感があり。「永遠の桃花」のほうがその分落ち着いていた感じです。63話でしたがこのドラマも素敵でした。

花界の女帝の娘として生まれた錦べき（ヤン・ズー）は母の達ての願いで、葡萄の妖精として育てられます。母は愛の痛みで苦しんだため、それを娘に味わせたくないと胸に石を埋め込み愛を知らずに育ちます。天真爛漫で能天気な錦べきはある日、天界の火神である旭鳳（ダン・ルー）が魔界の窮奇を封じ込める戦いで痛手を受け、花界に落ちてきたところを看病します。そしてその見返りに外の世界に連れ出してほしいと旭鳳にお願いします。そしてしばらく旭鳳の下で暮らす錦べき。しかしそれが花界でバレると錦べきは謹慎を余儀なくされ、今度は花界に立ち寄った夜神の潤玉（レオ・ロー）にお願いし人間界に送り込んでもらうことにするのです…。旭鳳と潤玉は異母兄弟で錦べきを同時に愛します。錦べきは愛情の意味がわからないので、許嫁の潤玉と結婚をすぐに承諾しますが、旭鳳と錦べきが人間世界での生活をすることになり二人が愛しあうと、徐々に錦べきの胸にあった石が壊れかけ彼女は愛の意味を知るようになります。天界に戻った二人は相思相愛にも拘わらず、たくさんの障害に遭います。旭鳳の母、天后が同じ鳥族の穂禾を旭鳳のお妃にしようと策略し、穂禾も好きな旭鳳に気に入られようと必死。争いを好まず静かにしていた潤玉も錦べきの心をつかむため、いろいろ画策しています…。

旭鳳、錦べき、潤玉の三角関係。旭鳳と錦べきのすれ違いや誤解、天界と人間界での生や二人が亡くなったり、あるいは亡くなりそうになったりで、旭鳳と錦べきは両想いなのに一体どうなるのかと思いましたが、波乱に満ちた運命を乗り越え、ハッピーエンドだったのが良かったです。でも個人的には潤玉が錦べきと一緒になってほしかった。錦べきが愛を知り心は旭鳳に向かい、潤玉は彼女の心が自分に向いていないとわかっていながらも暴走してしまうのですが、彼は庶子として今までの孤独や悲しみを、錦べきと一緒なら帳消しにできると思っていました。でもそれが叶わずずっと孤独が続く感じがとっても切なく悲しかった。

主役のダン・ルーさんはもちろん格好良かったし、ヒロインのヤン・ズーさんもキュートで、雰囲気が韓国の女優さんのユ・インナさんに似てました。二人はこのドラマが始まる前からの大スターで、何度も共演してるのでケミがいいと話題になっていたそうです。確かに。しかし私が一番このドラマで好きだったのは、潤玉演じたレオ・ローくん(羅雲熙、Luo Yunxi=ロー・イゥンシ)。レオ・ローくん演じる潤玉の佇まい、雰囲気。どこを切り取っても品があり、優美で麗しくて。彼の所作がこんなに美しいだなんて。その美しさ、気品に魅了されました。このドラマ以来彼は「中国時代劇で一番白い衣が似合う俳優」と言われて人気が出たそうです。その意味が十分わかる役、お姿でした。ちなみにこちらがそのレオ・ローくんの中国時代劇の白い衣でのお姿↓。素敵です。

3人の他にもいいキャラがたくさん出ていてサイドストーリーも良かったです。旭鳳と仲のいい魔界の後に女帝になるりゅう英（チェン・ユーチー）は女がてらに武芸に長けていてかなり格好良かった。彼女と相思相愛の暮辞（ゾウ・ティンウェイ）もいつもりゅう英を守りますが、最後亡くなってしまうのが泣けた。また縁結びに躍起になっている、赤いひもを持ち歩いている月下仙人（シア・ジーユェン）がお茶目でキュートで。この役者さん、タッキーにしか見えなかった。設定が旭鳳の叔父ですごい年寄りのはずなのにメチャクチャ若いのも可笑しかった。またプレイボーイ振りを発揮しいつも錦べきにアプローチしてくる彦祐（リャオ・ジンフォン）のキャラも憎めず。潤玉の家臣のこう露（ドゥ・ユーチェン）がただただひたすら潤玉に心を寄せて仕えているのも切なすぎた。それと潤玉が従えてる人の見た夢を吐き出すえん獣～鹿が可愛かった。潤玉とえん獣～鹿がともに歩いている姿が絵になりました。またニンジンの妖精で老胡役のニン・ウェントさんが、「琅邪榜（ろうやぼう）～麒麟の才子、風雲起こす」に出てた王の兄役で出てたとすぐわかり余計に楽しかったです。

「永遠の桃花～三生三世」でも思ったけど、天界も人間世界と同じで結構ドロドロなのね、と思いました。最後は旭鳳と錦べきと子供が人間世界で住んでいるところをふらりと久々に潤玉が立ち寄っていました。ハッピーエンド。何度生まれ変わってもどこに行っても「永遠の桃花」同様、好きな人を見つけ出して一緒になるというストーリーが、やはり何ともロマンチックでした。naonaoお勧め度★★★★★

おまけ：ドラマの主題歌。毛不易(Mao Buyi)さんの歌う「不染(Unsullied)」ドラマの中でもたくさん流れるので頭の中でこのメロディが今でもグルグル回ってます。

コメント 1

>nice！をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2022-12-05 00:05)