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月に咲く花の如く [中国ドラマ]

中国ドラマ「月に咲く花の如く」(原題:那年花開月正圓)(Nothing Gold Can Stay)を観ました。

月に咲く花の如く DVD-BOX1 <シンプルBOX 5,000円シリーズ>

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  • 出版社/メーカー: エスピーオー
  • 発売日: 2019/12/25
  • メディア: DVD
月に咲く花の如く DVD-BOX2 <シンプルBOX 5,000円シリーズ>

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  • 出版社/メーカー: エスピーオー
  • 発売日: 2019/12/25
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月に咲く花の如く DVD-BOX3 <シンプルBOX 5,000円シリーズ>

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  • 出版社/メーカー: エスピーオー
  • 発売日: 2019/12/25
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2017年の作品。IMDb評価は7・9。各賞12冠。総製作費68億円。2017年中国時代劇で視聴率No.1。清朝末期の時代、商家に嫁いだ女性の激動の人生を描く。泣いて笑ってまた泣いて。脚本が素晴らしく、ストーリー展開に目が離せなかった。登場人物のキャラも素晴らしかった。衣装やアクセサリー、調度品、小物も素敵だったし、舞台が西安のある陝西省の涇陽、新疆ウイグル自治区の迪化(てきか)=ウルムチ、上海と場所も変わり楽しかった。74話があっという間で毎回観るのが楽しみ過ぎました。

義父と共に大道芸人で生きてきた周瑩(シュウエイ)(スン・リー/孫麗)は沈家に侍女として売られ、その後逃げ出す予定だった。お金に困っては義父が何度も彼女を売り飛ばしては逃げ出すのが常だったから。ところが沈家の次男星移(セイイ)(チェン・シャオ/陳暁)にひどいお仕置きをされいつもより早めに逃げ出そうとしたちょうどその時、商談に来ていた呉聘(ゴヘイ)(ピーター・ホー)の籠があり彼に匿ってもらい外に出ることに。彼とは以前お金を恵んでもらっていて面識があった。しばらく匿ってもらい侍女として働かせてもらっているとき、沈家、胡家、呉家を巻き込んで軍事用の薬の偽造問題が起きる。沈家の長男が亡くなり、呉聘は沈家の次男星移に殴られ意識不明に。結婚さえすれば呉聘の意識が戻ると道士に言われ、急遽許嫁の胡咏梅と結婚式を行う予定だったが、その日時までに彼女は現れず、周瑩が呉聘の命を救いたいために花嫁になるのでした…。

その後、焼きもちを焼いた胡咏梅が周瑩を殺そうと企んでナツメ餅に入れた毒を呉聘が食べ、呉聘はあっけなく亡くなり(しかし本当は杜氏が先に入れた毒が効いて亡くなっていた)、それを全く知らない呉家の人たちは周瑩に疑いの目を向け呉家一家総出で彼女を殺そうとしたところを、周瑩の義父と仲の良かった沈星移が聞きつけ助けてくれる。周瑩は自分の汚名をそそぐために幽霊として犯人である侍男の前に現れ、恐怖を与え白状させる。彼女を陥れた者はこの侍男の裏にいた呉家南院の妻、柳婉児と孫番頭であった。軍事用の薬偽造問題はすべて貝勤殿の僕である杜氏により企てられ、杜氏との商談を断わった呉氏を陥れるための罠であり、それによって汚名を着せられ呉氏の大当主、胡氏の大当主が役人にしょっぴきられ獄中で亡くなる。杜氏の言いなりとなった沈氏はそれ以降、貝勤殿の後ろ盾があるとの理由で店の利益の3割もの金を持っていかれるのだった…。

周瑩は呉聘亡きあと、呉家東院を背負って立つ。何より彼女の商売の才能が素晴らしい。しかも独自の発想と行動力があり、義理人情に厚いため人が寄ってくる。悪者たちでさえ味方になる。そしてどん底にあった呉家東院を復活させる。ある時は綿花が売れないのなら遠くの土地まで売りに行けばいいとシルクロードまで出かける。そしてその一帯を商売で仕切っているお金持ちの図氏と契約を結んでくる。図氏は呉家の関連の店にクレームを言ってきた人だった。彼女がその問題解決を図ったことで商売が成立することになり、図氏は周瑩の後を追って後日求婚までする。またシルクロードまでの道のり賊に襲われ捕まってしまうことも。でも最後はその賊の長である韓氏を呉家東院の警備役としても雇うことにしたりもする。

このドラマを観て懐かしく思い出したのは中国旅行のこと。小姐(シャオゼ=娘さん)が道端で鼻紙を持たずいきなり手で鼻をかむのをよく目撃していた。旅人が集まって話をするとき「どんなに可愛い小姐であろうと、あのつかみ鼻されると(ティッシュなしに鼻をかむ)がっかりなんだよな」と特に男の子の旅行者が言っていたこと。このドラマではよく周瑩がやっていました。また列車移動の時には中国人がひまわりの種を口に含んで皮を口からプイプイと吹き出して食べていたのですが、やはり周瑩がそんな風にして食べてました。そしてお茶の葉を茶碗に入れたままお湯を注いでるので茶葉が沈んだところでお茶を飲む。その際茶葉が浮いてればフーフー吹いて口に茶葉が入らないように、またふたがあればそれをずらして茶葉を口に入れないようにして飲む。実際に周りの中国人を見習って自分でもそうやってお茶を飲んでたなあと懐かしかったです。周瑩はシルクロードのほうまで足を伸ばし、その土地の看板が漢字とアラビア文字で書かれていたけどそれも懐かしかった。私はチベットに入ってしまったので、ウルムチなどには行かなかったけれど、蘭州に行ったときイスラムっぽい雰囲気が混ざり始め、まさに看板が漢字とアラビア文字。そしてイスラムの人(=ウイグル人)がいてモスクもありコーランが街に響き渡り、食べ物もカンパンメンというミートソースみたいな味の麺が出てきて、お茶も氷砂糖の入ったような甘いお茶に変わった。懐かしいことこの上なかったです。

周瑩が好きで好きでたまらない沈星移が、周瑩を獄中から救うために自ら赴き捕まりそして獄中亡くなったという場面はかなりショッキングで悲しかった。でも実は星移が生きていたことがわかりそれも面白かった。彼は、杜氏が沈家からお金を巻き上げるのが許せず、自分で上海で成功するも、杜氏に見つかり商売はうまくいかず。その時周瑩は星移を憎んでいたので、星移の客をすべて取り上げ星移の会社を傾かせてしまう。星移はその後身をひそめ沈家から一線を画し、学堂で清掃をしながら学びその後日本に渡り戻って、最後は革命家として働くようになる。最後は呉家東院に西太后が招かれやって来た時に暗殺しようとし、同じように暗殺するためにやって来た二義理兄の息子呉沢の代わりに亡くなってしまう。この生き方も衝撃的すぎた。周瑩がやっと星移の恋心に応えたいと思ったときには星移は現れず、また追われ人になってしまい、星移と周瑩の恋模様はいつもうまく歯車が合わず残念だった。また趙白石が清廉潔白で事件の捜査や裁判官の役割を担っているのですが、彼もまた周瑩に恋心を抱き、求婚して断られる。彼の亡くなった妻、二義理兄の娘のイが純な趙白石を酔わせて結婚の罠に陥れるのも、慕っていた周瑩がいつの日か恋敵になって周瑩を陥れてしまうのも、ちょっと怖かった。最初の夫、呉聘も優しくて親切で素敵すぎた。周瑩を見る呉聘の眼差しや笑顔が本当に幸せそうでこちらまで幸せになる。結果的に呉聘にも星移にもその時々に心奪われた私だけれど、最初辮髪なんて無理でしょ?と思ってたのに、見慣れると結構受け入れられたのが我ながら笑えました。

徹頭徹尾、本当に良くできた脚本で退屈している暇がなかった。釘づけとはまさにこのこと。夢中になって観てました。アヘンを吸う人たちが出て来たり、西洋人の宣教師が恐れられていたり(周瑩は宣教師に普通に接して呉聘の薬や世界地図をもらったりしてた)生糸貿易で上海が外国人だらけで当時でも洒落た街だったり、1900年の義和団事件が起きて西太后が西安まで来てそのとき周瑩のいる呉家東院にまで避難していたりと、歴史上の事柄も絡めつつ、本当に面白かった。時間があったらまた是非観たい。こういう波乱万丈的なドラマが大好き。naonaoお勧め度★★★★★[王冠]

おまけ:このドラマのダイジェスト版<開花編>と<激動編>

  


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naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2023-03-31 11:59) 

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