SSブログ
アイルランド映画 ブログトップ
前の5件 | -

ベルファスト [アイルランド映画]

アイルランド、イギリス映画「ベルファスト」(Belfast)を観ました。

ベルファスト [Blu-ray]

ベルファスト [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
  • 発売日: 2023/03/08
  • メディア: Blu-ray

2021年の作品。IMDb評価は7.3。ケネス・ブラナーが監督、脚本、製作。ゴールデングローブ賞とアカデミー賞の脚本賞受賞。1960年代の北アイルランド、ベルファストを舞台にケネス・ブラナーの半自伝的な物語。紛争によってベルファストを去る一家の物語。紛争以外はほのぼのとした少年目線の思い出がモノクロ映画で描かれ、ちょっとノスタルジーを感じます。

1969年の北アイルランド、ベルファスト。プロテスタント地区に住むカトリック教徒に「カトリックは出ていけ」と火炎瓶が投げ込まれる。小学生のバディの父はロンドンで働き長く家を留守にしている。たまに家に戻ると過激派の人たちから運動に参加しないかと誘われる。母はベルファストを離れたくないのだが、バディが女の子と訳の分からぬうちに過激派の運動に巻き込まれ危ない目に遭ったのを機に考え直す。バディには好きな女の子がいるしそのアドバイスをおじいちゃんにいつももらっている。その後おじいちゃんは亡くなりおばあちゃんはベルファストに残ることになり、バディは両親と共にロンドンへ旅経つことになる。

「街では誰もが顔馴染みで街が庭みたいなもの」それだけ愛着ある場所。しかしプロテスタントとカトリックの争いが続く街にはこれ以上いられなくなった一家がベルファストを離れる物語でした。北アイルランド紛争のことは報道番組か何かを観て知っていた。90年代にはもう紛争はなかったのかもしれないけれど、危ないイメージがありアイルランドには行ったけど北アイルランドまでは足を伸ばす気になれなかった。アイルランドではダブリンの他、地方都市をいくつか回り、パブでギネスビールを飲みアイリッシュダンスも観ました。ダブリンの街中を歩いているとHelloと声をかけてくる多くのアイルランド人。とってもフレンドリーで感じが良かった。アイルランドのダブリンの他、日本の山寺の街でも「こんにちは」とよく声をかけられた。私の経験では世界でこの2か所だけ、地元の人がフレンドリーで何度も声を掛けられました(山歩きは別。山歩きのときはどこでも「こんにちは」「Hello」などの声掛けはよくあることだから)それとアイルランドは何でも緑色。郵便局のポストも、ベンチも、家も、人々が着ている服も緑色が多い。ちょっと絵本の中の国みたいだった。こうも緑色を愛する国民は他にいない。

映画の中ではアガサ・クリスティ、ディケンズの「クリスマスキャロル」「失われた地平線」「サンダーバード」007アストンマーチン、「チキチキバンバン」ギネスビール、ダニーボーイ、ジョンウェインの映画、グレースケリーの映画などその時代バディが楽しんだものやアイルランドらしいものが色々出てきました。「失われた地平線」がどんな映画なのか調べたら、私が好きなチベットに関する物語だった。ちょっとチェックしたいと思いました。naonaoお勧め度★★★★

nice!(14)  コメント(1) 
共通テーマ:映画

メアリーの総て [アイルランド映画]

アイルランド、ルクセンブルグ、アメリカ映画「メアリーの総て」(Mary Shelly)を観ました。

メアリーの総て [Blu-ray]

メアリーの総て [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ギャガ
  • 発売日: 2020/03/03
  • メディア: Blu-ray
2017年の作品。IMDb評価は6・4。「フランケンシュタイン」を18才で生み出した19世紀初めの作家メアリー・シェリーの半生を描く。「The Great~エカチェリーナの時々真実の物語」に出ていたエル・ファニング主演。いかにしてフランケンシュタインが生まれたのかがよくわかり、19世紀当時のイギリス女流作家の世間の扱いがわかって興味深かったです。

メアリー(エル・ファニング)は作家を夢見ていた。メアリーの母は有名な社会思想家で作家でもあり既に亡くなっており、本屋の父と関係のギクシャクした継母と義妹と住んでいた。ある日詩人のパーシー・シェリー(ダグラス・ブーツ)と知り合い、彼は妻子持ちであったが、恋に落ち駆け落ち同然に家を出る。その時義妹もついてくる。借金取りに追われながら逃げる中、乳飲み子を亡くしてしまい悲しみに暮れるメアリー。詩人のバイロン卿から招待を受けたという義妹と共にメアリーとパーシーも一緒にバイロン卿の邸宅に行くと、「一人ずつ怪奇談を書いてみよう」ということになり、それぞれ怪奇談を描き始める。その時メアリーが書いたのは「フランケンシュタイン」だった…。

「嵐が丘」「ジェーン・エア」のブロンテ姉妹や「高慢と偏見」「エマ」のジェイン・オースティンと同時期に同じイギリスに生きたメアリー・シェリーですが、ブロンテ姉妹やジェイン・オースティンに比べると彼女は全く世間に知られていない女流作家。この映画を観なければ彼女の存在は全く知ることもありませんでした。たった18歳の彼女が「フランケンシュタイン」を書いたのも驚きですが、彼女の奔放的な生き方もとても印象的でした。また彼女の著書が世に出たときには彼女の名前は本にはなく、二版目でやっと彼女の名前が本になったとのこと。彼女の名前が明記されて良かったです。彼女は53歳まで生きましたが、夫のパーシーは29才の若さで事故死。メアリーの書いた「フランケンシュタイン」やまた夫パーシー・シェリーが書いた詩、バイロン卿の書いた詩、全く読んだことがないけれどこれを機会に読んでみようかなあと思いました。naonaoお勧め度★★★★

nice!(15)  コメント(1) 
共通テーマ:映画

ワンスモア ダブリンの故郷で [アイルランド映画]

アイルランド映画「ワンスモア ダブリンの故郷で」を観ました。

ワンスモア ダブリンの故郷で(字幕版)

ワンスモア ダブリンの故郷で(字幕版)

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2021/07/28
  • メディア: Prime Video

2019年の作品。IMDb評価は6・4。アイルランドの風景を久々に観られると思い観ました。ストーリーはキャリアウーマンが今の婚約を破棄して地元の幼馴染との結婚を選ぶというもの。ストーリーは陳腐だったけれど、たくさんのアイルランドの緑を観て癒されました。

舞台はアイルランドのダブリンで、そのダブリン市郊外にあるドーキー(Dalkey)。アイルランドの人たちは本当に緑色が大好き。初っ端から家のドアが緑色。ベンチが緑色。列車の一部も緑色。家のストーブも。そしてペンキ塗りをするそのペンキも緑色。人の服も何人かが緑。もちろんちょっと郊外に行けば緑の牧草地、断崖絶壁。アイルランドでよく見た風景だけど壮大で素敵。ホテルが舞台の映画でB&Bの民宿よりちょっと手を広げた感じの家族経営のホテルって、温かみがあっていいなあと思いました。特にアイルランド、とっても好感持てた土地なので、また行きたいなあと思いました。あちこちバックパッカーでの旅をして街中でHi!と見知らぬ人にたくさんの声がかけられたのは、私の経験ではアイルランド(都会のダブリンでさえ)と山形の山寺だけでした(山寺ではこんにちは~ですが)。だからアイルランドは特別な場所。アイルランドにまた行きたいなあと思う映画でした。

nice!(16)  コメント(1) 
共通テーマ:映画

フラワーショウ! [アイルランド映画]

アイルランド映画「フラワーショウ!」を観ました。


フラワーショウ! [DVD]

フラワーショウ! [DVD]

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: DVD


2014年の作品。IMDb評価は6.5。メアリー・レイノルズの実話に基づく映画。アイルランドのダブリンとコーク、エチオピア、イギリスのチェルシーを舞台にガーデニング世界大会の金賞を目指す女性の奮闘記。

アイルランドの緑の美しさを思い出させてくれる映画でした。ダブリンもコークも行ったことがあります。海に突き出た絶壁も目に焼き付いています。ケルト文化の渦巻き模様が神聖な模様であること、ギネスビールも。ストーンサークルもイギリスでしか観てきませんでしたが、アイルランドにも普通にあるんだなあと気づきました。

自然と共に育ったメアリーはガーデニングデザインを書き溜め、歴史と権威のあるイギリスのフラワーショウで金賞を目指します。デザイン審査は通ったものの、実際に作らないといけないときに資金と人手がなく困りますが、植物学者のクリスティと知り合い、彼と自然に対する気持ちが一緒だと思い彼に助けを求めます。しかしエチオピアで砂漠化を食い止めるため植林をしている彼は、人工的に作った庭やそれで賞を獲るというメアリーの考えに興味を持てません。協力はできないと言って旅立った彼をそれでも追って、彼女もエチオピアへ…。

ラジオ出演したときにちょうど聞いてくれていたリスナーが資金提供を申し出てくれ、また石組の職人さんたちの協力も得て総動員し、そして彼とも恋仲となり協力も得て大会に参加。ガーデンを完成させます。サンザシの花がちょうど審査の時に咲くように細心の注意を払って。また以前勤めていた会社で盗まれた自分のデザイン帳もちょうどその時戻ってきて、見事にガーデンショウで金賞を獲得。

「チェルシーフラワーショウで金賞をいただき、ありがとうございます」とフラワーショウに出る前から彼女はこのはっきりとした宣言を書いて張っていたのですが、何やら昔、精神世界の本に良く書かれた手法「引き寄せの法則」だったなあと思いました。夢を実現するためにまるでその状態であるように前もって感謝の意を述べてしまうこと。まさにそれです。

クリスティがエチオピアで緑地化する活動をしてたその資金を、日本人の新妻香織さんという人が出しているらしいことをこの映画で知りました。クリスティが現地で植林をし、メアリーがフラワーショウで金賞を獲る。二人とも素晴らしいけれど、映画にちょっと名前が出てくる日本人の新妻香織さんの存在がかなり気になりました。本を出されているのでちょっと読んでみたいと思いました。

nice!(11)  コメント(1) 
共通テーマ:映画

ブルックリン [アイルランド映画]

明けましておめでとうございます。

今年も皆様よろしくお願いいたします。

さて、年始に最初に観た映画は「ブルックリン」です。

ブルックリン 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]

ブルックリン 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray

映画公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/brooklyn-movie/

アイルランド・イギリス・カナダ合作です。2016年のアカデミー賞で作品賞、主演女優賞(シアーシャ・ローナン)、脚色賞がノミネートされました。シアーシャ・ローナンの存在がずーっと気になっていて、やっと観れました。観れて本当に良かったです。鑑賞後も素敵な余韻が残る私好みの映画でした。

1950年代のアイルランドの小さな町からニューヨークのブルックリンに渡った少女エイリッシュ(シアーシャ・ローナン)の成長と恋の物語。ホームシックになりながらも、仕事をし夜学に通い会計の資格を取り、イタリア系移民のトニー(エモーリ・コーエン)と恋に落ちる。そんなとき手紙のやり取りをしていた姉が急死し、一人残された母のいるアイルランドに戻ることにするのですが…。

主役のシアーシャ・ローナンが「つぐない」に出ていたあの少女だったなんて本当にびっくりです。「つぐない」を観るとわかりますが、「つぐない」では大変重要な役を担っていて今でも強烈に印象に残っています。そしてもうこんなに大きくなっちゃんたんだなあという感慨もあります。そしてまたシアーシャ・ローナン演じる主人公のエイリッシュがアイルランドに戻ってジムという好青年と恋仲になり、そのままいたら結婚しそうなのですが、そのジム役がドーナル・グリーソンだというのもびっくり。というか、嬉しい偶然でその偶然が嬉しすぎる。彼の映画をもっと観たいと思っているけれど、なかなかまとめて観れずにいて、それでもこうして期せずして偶然にも観れてしまうというのが本当に嬉しい。ディカプリオの「レヴァナント」やアリシア・ヴィキャンデルの「エクス・マキナ」を観た時も、それぞれディカプリオやアリシアを観るために観た映画だったのに、ドーナル・グリーソンが出ていることを知らずに観て後からビックリ!こんな偶然が3度も続くなんて凄すぎます。そしてこんな偶然楽しすぎます。

映画のストーリーに戻ると、ニューヨークを立つ直前に二人だけの秘密で役所に結婚届けだけを提出していたエイリッシュとトニーでしたが、姉の急死で一度エイリッシュがアイルランドに戻ることになります。友人の結婚式があり、誰もが憧れるジムと自然と恋仲に。ニューヨークでも仕事があり愛する人がいて、アイルランドでも姉の後釜に仕事をして欲しいと乞われ、街の噂になるほどの相手ジムがいて。この二つ選択に迷うエイリッシュ。この揺れる思いは短いショットでしか描かれていませんでしたが、端的にうまく表現されていました。彼女の選択はいかに…。(いつもネタバレしてるのですが、今回はしません)もし私が彼女だったら、今の私はアイルランドに戻ることを選択していて、たぶん若い時の私はニューヨークに戻る選択をしていると思います。選択はその時々で違ってくるなあと。でもその時にそれを選んだというのが、やはりベストな選択なんだろうなあと思います。

今年も素敵な映画に出会えますように。


nice!(14)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画
前の5件 | - アイルランド映画 ブログトップ