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ザリガニの鳴くところ [アメリカ映画 サスペンス]

アメリカ映画「ザリガニの鳴くところ」(Where the Crawdads Sing)を観ました。

ザリガニの鳴くところ ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]

ザリガニの鳴くところ ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2023/06/07
  • メディア: Blu-ray

2021年の作品。IMDb評価は7.2。ミステリーサスペンス。ベストセラーの同名小説の映画化。リース・ウェザースプーンが原作に惚れこみ製作。最後はどんでん返しの結末。ちょっと原作も読んでみたくなりました。

1969年ノースカロライナの沼で青年チェイスが死体で発見される。その時疑われたのは「ザリガニの鳴くところ」に住む「湿地の娘」と呼ばれていたカイアだった。彼女は幼くして両親に捨てられ、自然の中で一人たくましく生きてきた。気にかけてくれていたのは唯一店を営む黒人夫婦だけだった。彼女はチェイスの殺人容疑をかけられたが彼女にはアリバイがあった。これまで長年ノースカロライナの湿地帯に生息する動植物のスケッチなど書き溜め、知り合ったテイトの勧めもあり都会の出版社に売り込み、出版パーティに出席、打ち合わせをするため街へ出ていた。チェイスを殺すためには夜中に密かに戻り朝までまた街に戻らないといけなかったため(実際には彼女は夜出版社のパーティがあり、翌朝出版社の人たちと打ち合わせがあった)チェイスを殺してはいないと言うことになった。

容疑は晴れ、初恋の彼テイトがまたよりを戻したいと地元に就職して彼女のところに来てプロポーズ。結婚する。彼は昔カイアに文字を教え図書館から本も借り一緒に読書して時を過ごしていた。彼女のスケッチを見て出版するといいと勧めてくれたのがテイトだった。しかしテイトは進学のためにこの場所を離れ、独立記念日に必ず戻ると言いながら戻らなかったため、当時恋仲になっていたカイアは失望する。戻ってこないテイトの代わりに現れたのがチェイスだった。しかし彼には婚約者がいてカイアに対してはカラダだけを求めてきた。何度断わってもレイプまがいのことをし家の中まで荒らすチェイス…。

裁判が終わり、初恋の相手テイトとよりを戻し結婚し長年幸せに連れ添いカイアは亡くなる。テイトがカイアの手記を後に発見。そこには無くなっていたはずのチェイスに送った貝殻のネックレスが納めてあり「捕食者を葬り去ることもある」と書かれていた…。

湿地地帯の美しい自然の中が舞台。5,6歳の少女がティーネージャーになるまで一人でずっと生きてきたこと、それも街の人たちは見てみぬふりをしてきたことが裁判中に明らかになっていきます。裁判ではカイアは犯人にならなかったけれど、夫のとなったテイトがカイアが本当は犯人であったことを彼女の手記により知ることになる結末。最後のどんでん返しが面白かった。ミステリー、サスペンスだけど恋愛でもあり、青春でもある。一人の少女の自然の中で一人たくましく生きてきたその半生でもあり、彼女を村八分にしている街の人々の偏見の物語でもありました。naonaoお勧め度★★★★

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ザ・サークル [アメリカ映画 サスペンス]

アメリカ映画「ザ・サークル」(The Circle)を観ました。

ザ・サークル [Blu-ray]

ザ・サークル [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ギャガ
  • 発売日: 2019/03/08
  • メディア: Blu-ray

2017年の作品。IMDb評価は5・7。SNS会社を舞台にしたドラマ、サスペンス。エマ・ワトソン、トム・ハンクス主演。SNS社会の行きすぎに警笛を鳴らす映画。この会社がカルト宗教のようで怖かったし、ジョージ・オーウェルの「1984」を思い出しました。

メイ(エマ・ワトソン)は30億人もの会員のいる憧れのSNS会社サークルに入社する。小さなカメラを街中いたるところに付けたお陰で「犯罪も見逃すことなく、いい社会になってる」「隠し事は罪だ。全てを暴けば世界は良くなる」と、会長のイーモン(トム・ハンクス)が演説すると、会場内に大きな拍手が沸き上がる。議員の一人がメールも電話もすべてオープンにしたと発表し、これも拍手で称えられる。そんな時メイはタイという開発者に出会い、独占した情報を一手にこの会社が握っていることは危険だと言われる。親友マーサーが作った鹿のシャンデリアをメイが何気なくSNSに上げると、マーサーは鹿殺しという批判が一気に高まり彼のところに人が押し寄せる騒ぎに。それを知り落ち込んでいたメイがカヤックに乗って転覆すると、会社のドローンによって救われる。その後イーモンがメイを会社の広告塔に抜擢。彼女の私生活24時間を小型カメラですべて映し出す計画が発表され、彼女もそれに従うことに。「そういう経験ができない人のために私生活を公開する」と。そしてこの会社のアカウントと投票をつなげて簡単に投票できるようにならないかと提案する。また逃亡者を20分以内で見つけるイベントを行い、その後音信不通になってしまったマーサーを20分以内で探すイベントを行うと、マーサーを追い詰め彼は事故死…。メイはイーモンたちにも全てを公開してほしいと小型カメラをつけることを提案。会場内はまたも拍手喝采だった…。

SNS会社、これはGoogleのことを言っているのか?と思える映画でした。現実問題としてGAFA(Google,Apple,FaceBook=今はMega,Amazon)が市場と個人データを独占してるので、やはり怖いなあと改めて思いました。でもそれに頼らざるを得ない状態になっている。小さなカメラを街中に一企業が勝手に取り付けてるのに違和感を覚えたし、24時間の私生活の公開、すべてを公開したら世の中が良くなり人が幸せになるのか、大いに疑問を投げかける映画になっていました。この会社がイベントのように行っていた会長の演説や、逃亡者探しなどその雰囲気が何かのカルト集団のようで、私なら逃げ出すなと思ってしまいました。naonaoお勧め度★★★★

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ナイトメア・アリー [アメリカ映画 サスペンス]

アメリカ映画「ナイトメア・アリー」(Nightmare Alley)を観ました。

ナイトメア・アリー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

ナイトメア・アリー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • 発売日: 2022/06/22
  • メディア: Blu-ray

2021年の作品。IMDb評価は7.0。サイコスリラー。ギレルモ・デル・トロ監督作品。映像と世界観がいかにもこの監督らしい世界でした。相変わらず美しくそして怖かった。最後の落ちもゾッとしました。

獣人と言われるアルコール漬けの人が鶏の首に食らいつく見世物を観たスタン(ブラッドリー・クーパー)は、いなくなった獣人を捕えたことで、責任者のクラン(ウィルム・デフォー)に声を掛けらます。見世物小屋で働いてみないかと。そしてピート(デヴィッド・ストラザーン)とジーナ(トニ・コレット)の見事な読心術を観たスタンはピートに教えてほしいと願い出て読心術を学びます。その後アルコール中毒だったピートが突然亡くなり、警察の取り締まり時にピートから伝授された読心術を試してみると見事に警官を退散させることができ、ピートの持っていた読心術の秘密がぎっしり書いてあるノートをもらい、恋仲だったモリー(ルーニー・マーラ)と共に見世物小屋を出ます。そして2年後には大きなステージでお金持ち相手のショーをしているのでした。ジーナやモリーから読心術だけで心霊術を織り交ぜないでほしいとお願いされたにもかかわらず(タロットでは逆さになった吊られた人の暗示を直してた)、スタンは心霊術を織り交ぜてのショーを決行。心理学者のリリー(ケイト・ブランシェット)にその手法を見破られますが、彼女との出会いで彼女の上客の判事や資産家の秘密を教えてもらい、判事夫妻の亡くなった子供の霊の声を聴くことで大金を稼ぐのです。次に資産家の関係する亡くなったドリーという女性を出現させようとしたときに、モリーに仮装させて資産家の前に姿を現させるも失敗に終わりペテンにかかったと相手に見破られてしまうと、咄嗟にその資産家を殺し、ボディーガードをひき逃げします。血だらけになりつつリリーの許に行き今まで預けていたお金をもらうと、すべて1ドル札の札束で、リリーはスタンの今までの稼ぎを横取りし、まるで一患者として彼を扱い、暴力を振るわれたと警察を呼び出します。スタンは手ぶらで一目散に逃げだし、辿り着いた場所は、昔働いていた見世物小屋でした。既に時が経っていて人手に渡り、責任者も変わっていて、そこでスタンは「一時的な仕事だが」と言われ「獣人にならないか」と声を掛けられるのでした…。

怖い展開でした。欲が欲を産みどこまでもストップが効きません。見世物小屋の奇妙で怖いショーのほかにも、獣人というアルコール漬けにされ、1滴ずつドラッグをアルコールの中に入れられてそこから這い出せないようにされている見世物に、最後は自分自身がなるようなストーリー展開に本当にゾッとしました。ホルマリン漬けの胎児のビンも怖かった。見世物小屋が人手に渡ってもなおそのホルマリン漬けがあって胎児が変化してるもの不気味でした。判事の奥さんが「もうすぐ僕に会えるからとあの子が言った」と言って自分の亡き子ども会いたさに、自分の夫を銃殺し、自分も銃で撃ち亡くなったこともショッキングで、その上資産家にペテンと見破られたとわかると突然殺したり、車でひき殺したりも心臓に悪かった。それで追い打ちをかけるように獣人への誘い…。怖すぎた。主人公スタンは自分の父がアル中でどうしようもないことから最後は火をつけて殺した?ような映像が何度もフラッシュバックしているのですが、アルコールは絶対に飲まないと何度も言っていたのにいつしか、リリーに出会って大金を手にしたころからアルコールに手を出し飲むようになり、やがてはだれも止めようがないくらいにアル中になっていていたのでした。アルコールも怖いなあと思いました。

見世物小屋がおもちゃ箱をひっくり返したような感じ。美しい。それでいてちょっと不気味。耽美的。羽振りの良くなったスタンが立つ金持ち相手のステージも金持ちの家も美しい。スタン演じるブラッドリー・クーパーの演技が冴え、ケイト・ブランシェット演じる心理学者のリリーが、とてつもなく怖くやはり唸ってしまうほどうまかった。ルーニー・マーラも出てたので「キャロル」を思い出しました。naonaoお勧め度★★★★★

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女神の見えざる手 [アメリカ映画 サスペンス]

アメリカ、フランス合作映画「女神の見えざる手」(Miss Sloan)を観ました。

女神の見えざる手 [Blu-ray]

女神の見えざる手 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: Happinet
  • 発売日: 2018/04/03
  • メディア: Blu-ray

2016年の作品。IMDb評価は7.5。ロビイストの実態に迫った社会派サスペンス。政治を動かす策士ロビイストがどんなものなのかがよくわかり、面白かったし怖かったです。主演のジェシカ・チャステインの演技が凄すぎて、彼女の動きを息をひそめて観てる感じでした。

銃擁護派団体から依頼を受けたロビイストのスローン(ジェシカ・チャステイン)は自分の信念に反するため、大手ロビー会社から小さなロビー会社へ、自分の部下たちを引き抜き移る。あれやこれやと策を練っては実行し政治家を動かそうとする中、スタッフの命が脅かされ、スローン自らのスキャンダルが出て、聴聞会に呼び出されることに。しかし彼女は政治が腐り、目の前で議長をしている議員が相手のロビー会社に脅されて不正を働くように言われていることを聴聞会で暴露。最後彼女は偽証罪で刑務所に入り、その間銃規制強化される案が可決される模様だった…。

スローンは頭が切れて行動が早くワーカホリックで男勝りで、いつも睡眠薬を手放せないいわゆるやり手。凄すぎて怖かったです。自分の身内にもスパイがいて、その人を即首にしたり、有名な銃乱射事件の生き残りの部下がいるとわかると彼女をマスコミに出し利用。彼女の命が脅かされる事態にまでなります。彼女が男を買う買春をしていることが明るみに出て、聴聞会では議長の不正が暴かれたり…。次から次へと何が起こるかわからない生き馬の目を抜くロビイストの世界。彼らがいかに政治に影響を与えているのかがよくわかったのはとても良かったです。ハラハラドキドキでした。naonaoお勧め度★★★★★

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誘拐の掟 [アメリカ映画 サスペンス]

「誘拐の掟」を中野ZEROホールで観てきました。

 ポスター画像

映画公式サイト:http://yukai-movie.com/

ローレンス・ブロックのミステリー小説を映画化。心に傷を負った元凄腕刑事の探偵(リーアム・ニーソン)が、猟奇殺人鬼との戦いに挑む、心理サスペンス映画。

「妻を誘拐した犯人を捜してほしい」と話を持ち掛けられる探偵。しかし犯人は残忍で身代金を払ったのに人質の奥さんは変わり果てた姿で返される。そのうちまた一人の少女が狙われ、新たに身代金を要求されるのだった…。

探偵は、かつてバーで酒を飲んでいた時に、突然銃の乱射事件に出くわす。バーの店主や客を撃って逃走した犯人を追うも誤って少女を撃ってしまい、それ以来きっぱりと刑事を辞めてしまった。それからアルコールを絶ち、アルコール依存症のグループの集まりで話をしたりしていた…。

探偵が依頼された事件のことで図書館で調べ物をしていると、黒人の男の子と知り合い、彼とはやがて友達になる。猟奇的な犯人は、最初のターゲットの女性をレイプし挙げ句は殺してしまい、その次のターゲットの少女は探偵の交渉により何とか助け出されるが、犯人の車に隠れ乗った黒人の男の子が犯人のアジトまで行ってしまう。そしてそのアジトに探偵が乗り込み、犯人をどうしても許せないという妻を殺された旦那さんが犯人を殺したいという。そこで、探偵が大雨の中外に出て、犯人と旦那さんを二人きりにして旦那さんの思いを果たさせようとするも、そのすきに旦那さんは犯人に殺されてしまう。何とも酷い展開でした。ハラハラドキドキ、しかも次から次への早い展開で殺しが行われるので、かなり心臓に悪い映画でした。そして観た後はちょっと気分が悪く、重い…。

主役のリーアム・ニーソンは62歳だといいます。最近たくさんの映画に出ていて大活躍。そしてこういう映画の役どころがとってもよく合ってる。心臓に悪いのであんまり観たくはない類の映画ですが、映画としての完成度は高く、心底怖い映画でした。


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