SSブログ
イタリアドラマ ブログトップ

レオナルド~知られざる天才の肖像 [イタリアドラマ]

イタリア、アメリカ、イギリス、フランス、スペイン制作の「レオナルド~知られざる天才の肖像」(Leonardo)を観ました。

レオナルド・ダ・ヴィンチ全画集(巨匠たちの名画シリーズ)

レオナルド・ダ・ヴィンチ全画集(巨匠たちの名画シリーズ)

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2022/04/04
  • メディア: Kindle版

(残念なことにDVDは発売されていない模様なので画集を貼りました)

2021年の作品。IMDb評価は7・2。レオナルド・ダ・ヴィンチの半生をミステリー仕立てのフィクションで描く。彼の描いた有名な絵やスケッチも出てきて、知られている彼の半生を抑えつつうまく描かれていました。とても面白かったです。

13世紀ルネサンス期のミラノ。カテリーナ(マチルダ・デ・アンジェリス)を殺した容疑者として捕まったレオナルド(エイダン・ターナー)。色々取り調べを受けながら過去数年間を振り返る形式でドラマが進みます。レオナルドがフィレンツェのヴェロッキオの工房にいたときに、モデルとして来たカテリーナ。彼女の背中の傷を絵に描こうとして彼女に拒否されます。師匠ベロッキオが仕事でサンタマリア・デル・フィオーレの大聖堂の上に乗せる十字架に頭を抱えていた時、レオナルドは滑車を使って重さを分散するアイディアを描きベロッキオを窮地から救います。その後、ミラノ公のスフォルツァからミラノに来てお抱えの画家にならないかと声を掛けられるのですが…。

色んなエピソード満載でした。「キリストの洗礼(ベロッキオ作)」で左側の天使を描いたレオナルドの才能に師匠のベロッキオが筆を折ったり、男色を告発されて工房を追放されたり、貴族の娘のジネーヴラが結婚する記念で描かれた「ジネーヴラ・デ・ベンチの肖像」が他の男への愛を示し不義理を働く絵だと下部を切り取られたり、ミラノ公の指示でオルフェオ物語のお芝居の舞台装置作り、馬のデッサンを懸命にしてスフォルツァ騎馬像制作するも後にフランス軍に壊され、ミラノ公の妻が亡くなり依頼されて描いたのがサンタ・マリア・デル・グラッツェ教会の壁画「最後の晩餐」で、この絵はフランス軍のチェザレ・ボルジアによって破壊を免れたことなど。他にも裕福な商人ジョコンドの妻リザは生まれたばかりの子供を失っているにもかかわらず笑みをたたえ、「モナ・リザ」の制作にかかるもなかなか筆が進まないこと。チェザレ・ボルジアに呼ばれフィレンツェの北にあるイモラで軍事に関わる地図制作、治水、大量殺人器具のデザインに関わり、そこでマキャベリにも出会ったこと。ベッキオ宮殿の大会議室(五百人大広間)の「アンギアーリの戦い」に着手。ミケランジェロが「ダビデの像」を発表。ミケランジェロももう片方の壁に「カッシナの戦い」を依頼され制作し始めるも途中降板。カテリーナをモデルにした「レダと白鳥」は燃やされ…、と。他にも「岩窟の聖母」「白貂を抱く貴婦人」「東方三博士の礼拝」などがちらりと出てきました。

本当に多才でこだわりも強くてその天才ぶりの一部を見せてもらったドラマでした。カテリーナがミラノ公との子供を秘密裡に産んでいて一時はカテリーナとその子供、レオナルドの3人で幸せに暮らしていましたが、ミラノ公の知るところとなり子供は暗殺の危険が及んだので隠され、そのうち一緒にいられなくなりレオナルドは一人でまた生きていきます。ミラノ公の目を欺くためのカテリーナの見せかけの殺しだったというのが落ちでした。信頼する弟子には恵まれているようでしたが、カテリーナとの別れが切なかった。これはフィクションですが、レオナルドの辿った人生と絡めてカテリーナとの関係もよく描かれてかなり楽しめました。naonaoお勧め度★★★★★


nice!(16)  コメント(1) 
共通テーマ:映画
イタリアドラマ ブログトップ