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やじきた道中 てれすこ [日本映画 時代物]

やじきた道中 てれすこ

映画公式サイト:http://www.telesco-movie.com/

「やじきた道中 てれすこ」をイイノホールで観て来ました。

「ナゾの生物『てれすこ』を巡って、弥次喜多コンビと売れっ子花魁が繰り広げる笑いと涙の珍道中」というのが映画のコピー。弥次さんに中村勘三郎、喜多さんに柄本明、花魁に小泉今日子が扮し、笑わせます

花魁のお喜乃が江戸を脱出して病床の父に会いたいというところから、話がはじまります。お喜乃はその旅行資金集めに、自分の小指の模造品を何十も弥次さんに作らせ、贔屓の客に送ってその客だけが特別と思わせて資金調達し、そこに弥次さんが一緒に旅をしようと計画をたて、役者で大失敗して自殺を図ろうとした喜多さんも加わって、3人が一緒に江戸を脱出します。道中、人情家の弥次さんが人情話にのっかって見事お金を騙し取られ、酒癖の悪い喜多さんが大酒を飲んで大暴れして一文無しになり、お腹をすかしたところにたぬきを見つけて殺してたべようとしたけれども、逃がしてやることにしたら、そのたぬきが舞い戻ってきてたぬきの恩返しをしてくれ、賭け事で儲けさせてくれたり・・・と、まさに珍道中。逃げた花魁お喜乃を追って地頭がやってきて、その後をお喜乃の小指を渡された何十人もの騙された男たちが追ってきて、あわやお喜乃の危機一髪と思いきや、彼女の機転で問題を解決し、家に無事たどり着きます。後からやってきた弥次さん、喜多さんを家の人たちがお喜乃の追っ手の地頭だと思い込み、追い払うつもりでお喜乃が池で死んだことにすると、弥次さん喜多さんは池を救ってしゃれこうべを見つけ、即興で葬式も取り計らいます。そのあと生きていたことがわかりホッとして、そのままお喜乃と別れて弥次さん喜多さんが江戸の帰り道、今度は「てれすこあります」の看板をみつけ、店でてれすこと、てれすこを干したすてんきょうを頼みます。すると食べた弥次さんは死の淵をさまようことに。既に亡くしたお喜乃そっくりの奥さんと子供の夢を見て、気が付くと畑の土の中に埋まっている自分を発見する弥次さん。てれすこの毒を抜くためには土に埋めるのがいいと知っていた喜多さんの計らい何とか生き返りました。どうやらこの映画の中ではてれすことはフグのことだったみたいです。

またこの「てれすこ」というのは落語の演目にあるらしいのです。

話はこうです。ナゾの魚が上がると、お上がこの魚の名前を知ってるものに賞金を出すといいます。そしてその魚が「てれすこ」だと言う者が現れ、その賞金をその者に与えます。そして今度はそのてれすこを干したものの名前を知ってるものにまた賞金を出すとお上が言い、それは「すてれんきょう」だと言う者が現れると、お上は怒り、死刑を命じます。しかし「いかを干したものをするめという」と訴えると、それでお上も納得して無罪釈放となり、「女房が火物(干物)断ちをし、ものがいかだっただけにあたりめえってか」というものですが、映画の中でもこの一部の場面が出てきます。

映画の中にはこのてれすこのほかに「浮世床」「お茶汲み」「淀五郎」「たぬさい」「万金丹」などの落語ネタをちりばめているというのですが、落語に全然詳しくないので、これからちょっと調べてみたいです。

この映画の監督は同じように落語映画の「しゃべれども、しゃべれども」の監督、平山秀幸。「しゃべれども、しゃべれども」を観たときのようにもっと落語を聴きたくなりました。また江戸時代がこんなに毎日愉快ならちょっと江戸時代にタイムスリップしてみたいなあと思いました。騒ぎがいろいろ起き、大いに笑わせてよかったです。

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miffyさんから教えていただいたブログパーツで、今日からとんぼを飛ばせてみました。miffyさんありがとうございました

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