すれ違いのダイアリーズ

タイ映画「すれ違いのダイアリーズ」(The Teacher's Diary)を観ました。

すれ違いのダイアリーズ [DVD]

• 出版社/メーカー: オデッサ・エンタテインメント
• 発売日: 2016/12/02
• メディア: DVD

2014年の作品。IMDb評価は7.8。ラブストーリー。タイのアカデミー賞6部門受賞作。湖に浮かぶ水上学校で教える新米教師が、前任の教師が残した日記を読んで会ったこともないその教師に恋する話。水上学校に通う子供たちが可愛いし、その湖での生活、景色など観ているだけで癒されました。

湖に浮かぶ水上学校に転任してきた教師エーンとジージーの二人だが、水なし、電気なし、電波なし。どこかから死体が流れて来たり、タンクにトカゲやカエルが詰まっていたり…。この不自由な生活にジージーはすぐに音を上げ出て行ってしまう。手首に星のタトゥーを入れていたエーンはタトゥーを消さないことを理由に左遷されたが、徐々にここでの生活に慣れ子供たちにも熱心に教えていく。発疹ができ恋人とは遠距離恋愛であってもここ水上学校で教えていた。

彼女が去った後、新しく赴任してきたのはソーンだった。子供たちにうまく教えられないソーンは悩んでいたが、前任者のエーンが残した日記にそのヒントがたくさん書かれていたため、熱心にその日記を読むようになった。「あきらめるな」のエーンの日記の言葉に励まされたりもする。蛇で驚き腕を折ったり、嵐に遭って大切なエーンの日記が流されボロボロになったり、ここに来ることで恋人に振られたり。まだ見ぬ人をこの日記から恋い慕うように徐々になっていく…。漁業を手伝うので学校に行けない子供に学校に来てもらうため週末だけソーンは漁業の手伝いを買って出ると、再び子供は学校に通うようになる。その子はエーンがいくら説得しても学校に来させることのできなかった子供だった。また電車を観たことがない子供のために、水上学校をボートで曳いて移動させてみたりもした。その後ソーンは水上学校を離れる…。

恋人にプロポーズされ婚約して同じ学校で働き始めたエーンだったが、婚約者が別の女性を妊娠させたことがわかり、婚約者と別れ再び水上学校での勤務を希望する。水上学校へ行く前にソーンを探し出したいと思い探したが彼は見つからず、そのまま水上学校へ。すると子供のところへソーンから後日手紙が来てそれはソーンが水上学校へ来ることを知らせるものだった。嬉しい知らせを知ったあと、エーンを訪ねてきたのはよりを戻したいという元婚約者だった。それまで元婚約者から毎週手紙をもらっていたエーンは初めて手紙の封を切りたくさんの手紙を読み始めると涙が止まらなくなり、迎えに来た元婚約者と共にそこを去ることにする。テーブルの上にわざと置いてきた日記にはエーンからソーンに宛ててメッセージを書き込んだが、元婚約者が忘れものだと思って持ってきてしまう。車中子供に見せたソーンの電車のことで言い争いをし、エーンは元婚約者とは合わないことがはっきりわかり一人水上学校に戻ったのだった。そこにはソーンがいた…。

二人が惹かれあいちゃんと顔を合わせるまでのお話でした。この映画を観た時、チョン・ジヒョンが出た韓国映画「イルマーレ」を思い出しました。「イルマーレ」は2年間ギャップがある世界（パラレルワールド）に住む男女がポストを通して手紙をやりとりするSF要素の入った話ですが、二人が手紙とか日記とかものを書くことで繋がり、まだ見ぬ人に恋い焦がれる感じが似てました。

映像には灯篭流しや提灯の灯火を空高く上げる様子（ロイクラトン祭り）、タイ舞踊、タイの国旗に国歌斉唱とタイらしいものも結構映ってました。ロケ地はバンコクの南西にあるケーンクラチャン国立公園にあるダム湖らしいのですが、湖を見ているだけで癒された気分になりました。水はいいなあと思います。バンコクでチャオプラヤ川を友人訪ねて何度も渡ったことや観光でも何度も川を下ったこと、川の近くの友人の勤める病院のプールで泳いだこと、ソーンクラーン祭り（水かけ祭り）を楽しんだこと、スラタニからコサムイ島にやはり友人を訪ねて船に何回か乗ったこと、ラノーンからミャンマー国境まで船で接近したことなど、タイでの水の思い出が次々思い出されました。水が近くにある生活は癒しだし心が潤います。この映画も舞台が水上学校なのでとっても癒されました。子供たちも可愛かったし、タイ語の響きが優しくて癒しです。naonaoお勧め度★★★★★

おまけ：つい先ごろ藤井風がアジアツアーをしタイのコンサートでタイ人歌手ノン・タノン(Nont Tanont)が歌ってるMeltという曲を披露しました。藤井風バージョンが素敵だったから関心を寄せたのですが、ノン・タノンがライブで歌うMeltがまた素敵なのでここに載せます。ラブソングですがメロディが素敵。

心霊写真

タイ映画の心霊写真見てきました。古典的な手法ながら、結構怖くて、続々きてしまいました。あちこちでは、キャーキャーという声も聞こえました。入場の際、髪のばさっとした女の人の頭と手がペンの頭になっていて、ペン先が押され続けている間（つまり何かを書いている間）ずっとその女の人の顔が赤く光ってると言う赤ペンをもらったのですが、最初見たときは何だかちゃちな分、かわいらしいとくらいにしか思えなかったものを、映画を見終わって見ると何だかとっても恐ろしく感じてしまうから不思議です。この映画の権利をまたもハリウッドでは買ったらしく、リメイクするらしいです。アジアの怖さは西洋でも今やかなり受けるのですね。これから夏に向けて怖いもの好きな人にはお勧めです。でも私は試写会で見たから行ったものの、基本的にはお金を出してまで怖い映画は見たくないというのが本音ですかね。タイ映画なので、タイの雰囲気を味わえたのはとっても良かったですが。