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4月になれば彼女は [日本映画 恋愛]
日本映画「4月になれば彼女は」を観ました。
2024年の作品。IMDb評価は6.3。ラブロマンス。藤井風がこの映画の主題曲「満ちていく」を書いていたので、この映画を早い段階から知っていて観たいと思っていました。大きな感動はなかったけれど、少しだけじわじわ。「愛を終わらせない方法。それは何でしょう?」「手に入れないこと」という弥生の言葉が印象に残りました。愛は必ず終わるということの裏返しの言葉でもある。また「あの時の私には自分よりも大切な人がいた、苦しい、辛い、それでも人は恋をする」と旅していた春が手紙に残した言葉。ひりひりする恋愛が良く伝わる言葉だと思った。恋愛は辛いからもう二度としないとシャットアウトする人もいるから。いずれは長い結婚によって、もしかしたら失われてしまう愛を弥生がそれでも手に入れ、春は結果的に永遠に美しい愛の思い出を持ったままで亡くなり、その対比が、結婚を取るか恋愛を取るかみたいな感じでもありました。でも対象を選んでも願い通りにいかないのが人生でもありますが。キラキラした瞬間は過去のものとなり、瞬間瞬間変わりつつある世界。すべて変わっていくのを受け止めるしかなく切ない。藤井風の「満ちている」の歌詞は、いずれにしてもこの映画を超えてよく書かれていると改めて関心した。恋愛に限らず人生にも当てはまる歌詞なので、この曲聞くと私は涙溢れます。
春(森七菜)は自分の病気が発覚してから、学生時代の写真部の先輩で恋人の藤代(佐藤健)と一緒に行けなかったウユニやプラハ、アイスランドへと一人で旅立ち、各地から藤代に手紙を書きます。春も藤代もお互い好きだったのに、春は藤代に飛び込むことができず恋愛は未消化のままに終わっていました。若さゆえ、未熟であったゆえ、後悔も入り交じっての自分の気持ちを整理するかのような手紙が何通も藤代の元へと届きます。
一方藤代は精神科の医師として働き、患者として来た獣医の弥生(長澤まさみ)と知り合い、同棲し結婚の準備をしていたのですが、突然弥生は姿を消します。電話も繋がらず、仕事場の動物園にも出勤していない。しばらく探し回っているうち春の父から「春が亡くなった」と知らせが入り、春が緩和ケアを受けていた病院に行くとカメラを渡され、その中に入っていたフィルムを現像すると、弥生の写真がありびっくりする藤代。
弥生は藤代に届いていた春の手紙を読んで逃走していたのでした。そして春がいた病院で働き始めていた。春が旅から戻って病院暮らしの中でも、写真を相変わらず撮っていたので、病院のスタッフや患者たちのたくさんの写真が病院に飾られている。弥生がいなくなっている間に弥生の関心のあることを学んだ藤代は、弥生を迎えに病院まで行く。今度こそしっかりと弥生に向き合い、決して離さないという覚悟で…。
春の行動は理解できた。旅に私もたくさん出てたので、旅先から人に手紙を書くのは、自分の心を見つめる行為でもあるから。学生時代にそれ以上突き進めなかった恋愛を振り返って、かつての恋人に手紙を送るという行為自体わかる気がした。しかし弥生の行動は理解しがたかった。元カノが今の彼に昔の恋愛のことを書いてくるとしても、元カノのいる病院で彼女を知るために働こうだなんて思うだろうか?「無くしたものを見つけたくて、春ちゃんに会いに来た」という弥生だけど、彼女がよくわからなかった。かつての恋の煌めきみたいなものを春から学ぼうとしたのだろうか?藤代も何を考えているのかわからないから、弥生が逃走してしまうのだよなあと思った。春以外の登場人物にあまり共感できずにいたので微妙にのめり込めなったけれど、映像は美しく、セリフもあまりなく静かな映画で、海外ロケの風景が美しかった。何より藤井風の「満ちていく」が良かった。naonaoお勧め度★★★★
おまけ:この映画のトレーラー
財閥家の末息子 ① [韓国ドラマ]
韓国ドラマ「財閥家の末息子~Reborn Rich~」(Reborn Rich)を観ました。
2022年の作品。IMDb評価は8・1。ファンタジー、サスペンス、復讐ドラマ。ストーリーが面白くて好きなタイムトラベルものでした。財閥家の社畜となって働いた男が殺され、何故か財閥家の末息子に生まれ変わり韓国の1987年から現代に向かって生き直し、自分を殺した犯人に復讐をするため動いていくというもの。1987年からの世界的なニュースや韓国内のニュースなどが次々出て来て、たぶん他国の人より韓国人がもっと懐かしく観ることができたかも。それでもとにかく面白かったです。
ユン(ソン・ジュンギ)はチーム長で会長の秘書。高卒なので陰では人にばかにされている。会長が心臓発作で倒れたその瞬間に部屋に入って来た息子で副会長のソンジュンは、会長が倒れたのを無視し出ていく。その日前会長(イ・ソンミン)の胸像の除幕式があり、会長が出られないために出て行った副会長を探さなくてはならなくなったユンだが、何とか探し機嫌を損ねないように丁重に副会長に接するが、水を掛けられる。それでも何とか副会長を会場に連れて来て事なきを得る。会社が地検に家宅捜査され、それも事前に知っていた会社側はこちらも難なくクリアする。ユンはマイクロプロジェクトという資料を見つけ、それがペーパーカンパニーを通じて海外に資金を流していることを発見し、即座に本部長に報告するも資料をシュレッダーにかけられてしまう。写真を撮っていたためそれを今度は副会長に報告すると、ユンは財務担当長に任命され、このペーパーカンパニーを調べる任を負う。ミラノに飛び、資金を口座に移してトルコへと飛んだ時、悪人たちに襲われ崖まで車で移動させられ銃で撃たれて崖から海に転落して亡くなる。その時いたのはシン代理だった。ユンを尊敬している若者だった。「上の命令に従うまで」とユンが日頃から口にしていた言葉をシンがユンに告げた。
ユンが気が付くと1987年オリンピックの年にいて、スニョン財閥の末息子一家の次男ドジュン(ソン・ジュンギ)として生きていた。前会長は生きていて還暦の祝いが行われた。ドジュンの父は映画に携わった仕事をし、母は元女優でスニョンの人々からは爪はじきにされていた。長男一家の息子のスンジュンは白磁を自分で割ったのにドジュンのせいにした。前会長の回顧録をユンであったときに読んでいたドジュンは、このエピソードが書かれていたことも思い出していた。しかし心配だったのは家系図にドジュンという存在がなかったことで知らない存在だった。後にドジュンは17歳という若さで亡くなったため家系図に載っていないかったことがわかる。大統領選で誰が勝ち誰に献金をすればいいか会長たちが迷っているとき、ドジュンは未来を知っているため盧泰愚の名を出す。また出張に行っていた会長にバクダットで飛行機を乗り換えるように伝え、大韓航空機爆破事件を回避させた。「ドジュンは未来を知っているのでは?」と会長に訝しく思われ、その後「賞金をあげる」と言われると「土地が欲しい」と言い、5万坪の当時価値のないところをもらったが、後に土地が上がり240憶ウォンを稼いだ。ソウル大学法学部に入学し、父とニューヨークに出かけると「ホームアローン」「タイタニック」を是非買うように父に勧めた。またお金をすべてドルにした。ニューヨークではオ・セヒョン(パク・ヒョクォン)という投資会社の社長と親しくなり、彼を通してドジュンはハンド製鉄会社を買収するつもりでいた。折しもスニャンがハンド製鉄会社を買収しているところで、そこにライバル会社のデヨングループも参加してくる。スニョングループのスニョン百貨店を握る長女がデヨングループに出資するという前代未聞のやり方で買収額が吊り上がり、最終的にはスニャンの長男ユンギが勝ち取ったが、値段が高すぎて負債を負ったようなものだった。
1997年韓国がIMFに支援を頼む通貨危機がやってきた。「通貨危機も予測していただろう」とオ・セヒョンに言われるドジュン。ドジュンはミラクル社を創業。負債を抱えるアジン自動車を買収するつもりでいたが、またもスニャンの会長が買収を狙っていた。また会長はドジュンの金の行方を疑っていて、オ・セヒョンとドジュンがホテルで会っている部屋に花が届けられ盗聴が仕掛けてあったが、大学の友人のミニョン(シン・ヒョンビン)がバイトで働いていて知らせてくれた。
ユンの父がアジン自動車に勤めていたのでドジュンはその雇用を守りたかった。一方オ・セヒョンはM&Aで雇用は守れないと反対。少し決裂した後、スニャン自動車とアジン自動車を合併し世界の自動車会社にすることを考え、オ・セヒョンは17パーセントの株と雇用確保をスニャンの会長に約束させスニャンの自動車会長となった。韓国でのビックディールであった。(自動車会社の再建でアイアコッカの名前も出てきた)ユンの父が労働組合で会社に抗議してその後亡くなり、それを見てショックでユンの母も亡くなったが、今回スニャン生活科学に投資して紙切れとなり母が自殺していたことがわかった。
世界がデジタルメディアの世界になることを知ってるドジュンは、デジタルメディアシティ(DMC)を造ることを計画。またスンニャン建設の常務になったスンジュンは新都市を造る責任者になる。ドジュンはジェア建設を買う。また会長から毛嫌いされてる長女の娘婿の政治家への転身は、ドジュンが裏で娘婿にアドバイスすることでソウル市長へと当選を果たす。
ソンジュンの政略結婚の相手で大手新聞社の娘のヒョンミン(パク・ジヒョン)はソンジュンよりもドジュンに興味を持ち始め、DMCに新聞系列の会社関係を入れさせる代わりに自分たちがタッグを組み結婚をしたらいいと匂わせる。しかしドジュンには同級生で奨学金ももらわずにアルバイトに励み、将来検事になっているミンヨンがいて彼女が好きなのでヒョンミンの申し出を断わる。スンジュンは自分の花嫁がドジュンが好きなことを知っていたがそのままヒョンミンと結婚式をあげる。
DMC事業は入居会社が難航していたが、デヨングループを丸め込んで何とかうまく進める。ニューデータテクノロジーの新興株が上がりに上がり30万ウォンまで上がることを知っているドジュンはこの株に投資し大金を稼ぐ。またスニャン百貨店を持っている長女のファヨンに、ちらりとその情報を知らせ、安全なところで売るように言ったが欲深いファヨンは、百貨店の公金をもつぎ込んで株投資をし、家宅捜査を受ける。ファヨンはオ・セヒョンに1400億ウォンを借りたいというと、オ・セヒョンは25%の百貨店株を担保にと持ち掛けられる。そして株価が1万5千ウォン割ったら30%の百貨店株がミラクル社のものと契約させた。次男のスニャン証券の社長は「金を貸すから株よこせ」と言い、会長は「会社は既に分離しているため金を渡したら背任行為」と言って娘のファニンを相手にしなかった。1999年はノストラダムスの大予言や、コンピューターの誤作動の2000年問題が心配される。長くなったので②に続きます。naonaoお勧め度★★★★★
おまけ:このドラマのトレーラー
韓国ドラマ naonaoお勧め度一覧表 [韓国ドラマ naonaoお勧め度一覧表]
コロナ禍に入って観だした韓国ドラマですが、かなりたくさん観るようになってうまくまとめたいなあと思っていました。韓国ドラマの一覧表です。naonaoお勧め度ごと(50音順)にまとめています。これからも随時更新したいと思います。更新:2024.09.28
naonaoお勧め度★★★★★ 殿堂入り。大好き。時間があればまた観たい。
太陽の末裔 ただ愛する仲 哲仁王后(チョルインワンフ) 哲仁王后(チョルインワンフ)竹の森 哲仁王后(チョルインワンフ)ビハインド(トークショー) 天気が良ければ訪ねて行きます トッケビ~君がくれた愛しい日々~
naonaoお勧め度★★★★★ ★5つ。かなり好き。観れて良かった。
彼女はキレイだった 還魂:光と影 記憶~愛する人へ~ 奇皇后 キミはロボット 君を守りたい~Save Me~ キム秘書はいったい、なぜ? キルミー・ヒールミー 九尾の狐とキケンな同居 キング・ザ・ランド 禁婚礼 雲が描いた月明かり グリッド 恋のゴールドメダル~僕が恋したキム・ボクジュ この恋は初めてだから コンビニのセッピョル
サムダルリへようこそ シカゴ・タイプライター~時を超えて君を想う~ 青春MT~Re:メンバーアゲイン(バラエティ) 幸せのレシピ~愛言葉はメンドロントット ショッピング王ルイ 自白 SKYキャッスル~上流階級の妻たち~ スタートアップ:夢の扉 相続者たち
わかっていても 私の夫と結婚して
naonaoお勧め度★★★★ ★4つ。まあまあ良かった。
ザ・グローリー~輝かしき復讐~ ザ・グローリー~輝かしき復讐~シーズン2 気象庁の人々:社内恋愛は予測不能⁈ 君の声が聞こえる キム課長とソ理事 恋する指輪~3つのファンタジー 恋はチーズ・イン・ザ・トラップ
naonaoお勧め度★★★ ★3つ。
私のツンデレ師匠様!(本当は中国ドラマですがチ・チャンウク主演)
naonaoお勧め度★★ ★2つ。
naonao リタイアもしくは途中になってるドラマ。
他人は地獄だ 花より男子 マイディアミスター~私のおじさん ピョンヒョクの恋 輝く星のターミナル 僕を溶かしてくれ
僕らの先にある道 [中国映画]
中国映画「僕らの先にある道」(原題:后来的我們)(Us and Them)を観ました。
2018年の作品。IMDb評価は7.4。実力あるチョウ・ドンユイ(周冬雨)が主演なので観ました。彼女が主演の映画「少年の君」「ソウルメイト」「サンザシの樹の下で」ドラマ「千古の愛、天上の詩」もとっても良かったので。2007年に出会い、一緒に暮らし始め歯車が狂い別れ、そして10年後に再び再会する物語。監督のレネ・リューの実話を元に作られた映画。切ないラブストーリーでとっても素敵だった。また中国の雪の景色が美しかった。
2007年の大みそか、帰省列車は一杯でチケットを無くしたと車掌にいう小暁(チョウ・ドンユイ)。それを近くにいた見清(ジン・ポーラン=井柏然)が助けた。列車がストップし動かなくなったたため、途中下車して雪道を歩いた。故郷が遥江で一緒であり、小暁の実家には誰もいなかったので見清の実家にお呼ばれし、新年は見清の家族と一緒に楽しく祝った。
北京で働いている見清と小暁。小暁は27歳のボーイフレンドを連れてくる。見清は小暁に「彼は夜空の星ををかき集めてくれる人なのか(何でもやってくれる人なのか)」と聞いた。そのうち小暁は27歳のボーイフレンドとうまくいかず、見清のアパートに転がって来る。隣の壁が薄くて隣の愛し合ってる声も聞こえてくる。小暁はわざと喘ぐ声を出した。
2018年の旧正月(白黒シーン)。見清と小暁は北京行の飛行機の中で再会した。しかし飛行機は飛ばず。ファーストクラスに乗っていた見清の部屋が用意されエコノミーの小暁には用意されなかったため、見清は連れだと言い部屋のシェアを誘った。最初に若い時に2人でセックスしたことを思い出話として笑いしゃべった。
2007年年末。2008年新年。「貧しさにピリオドを打ち、3年以内に北京に家をいくつか買いたい」と、見清が小暁に話す。二人で愛し合った翌日小暁は何も言わずに家を出た。後から見清のアパートに行ってみると見清は拘留所にいた。
2008年大みそか。小暁だけが見清の実家に遊びに来ていた。見清が拘留されていることは話さず、小暁は見清のガールフレンドのふりをした。見清の父は息子のゲーム好きを夢中になって話していた。
見清が拘留所から出てきた。相変わらず小暁には別のボーイフレンドがいるが、見清に小暁は「空の星を集め海の真珠を持ってきてくれる?」と尋ねた。そして一気に二人は仲良くなる。見清はゲームを開発することに時間を費やす。「ゲームが売れれば一気に金持ちになれるよ」と言い、小暁は見清を誘いタクシーに乗った。小暁も働き始めた。
2018年のシーン(白黒)。見清に彼の妻から電話が入る。そして子供が電話に出て部屋を映してほしいとリクエストされ、映す場面に小暁が入り込まないように小暁が隠れる。小暁は外に出てると見清も外に出て来て、二人で酒を飲む。
2009年旧正月。車で故郷に戻り友人たちと集まり、見清は金がないのに羽振りのいい振る舞いをし、食事全額を支払う。
カスタマーセンターで働く見清は客の対応に頭にきて暴言。客が来て見清は殴られる。見清は外で食事をしていてもむしゃくしゃして他の客と喧嘩。ネットで家を買おうと小暁に電話するが、不動産業界で働く小暁はそのことが気に食わなかった。いきなり引っ越しとなり、お気に入りのソファを置いていくしかなかった。
2010年新年。見清はゲームで遊んでいる。小暁は「別れたら会わないことにしよう」と言っていきなり家を出る。
2018年のシーン(白黒)飛行機が飛ばないので車で故郷に戻ることにした。見清と小暁は「田舎で結婚し子供ができ幸せな人生は安易に想像できた」「若い時は幼かった」「愛してた?」「愛してくれたことがあった?」とお互いしゃべり、二人で泣いた。
2010年。見清はゲームを自分の仕上げる。成功してテレビにも出演している見清を小暁は見る。見清は小暁にメールを送る。「家に戻らないか?大みそかは一緒に故郷に戻らないか?」「家族は小暁のことばかりを聞いてくる」
2011年大みそか。二人で故郷に戻る。見清の父の目は悪くなっている。二人の仲は少しギクシャクしている。
2015年新年。見清は故郷に戻り、別の女性を連れて来た。妊娠している彼女。目の見えない見清の父はその女性が小暁だと思っている。
2018年のシーン。雪の中、ドライブしてさようならをする見清と小暁。見清の父から手紙が小暁の元に届く。「見清が女性を連れて来てその手を取った時、小暁でないとすぐにわかった。息子とはカップルになれないことがわかった」と綴られていた。見清の作ったゲームの中では「Ian(見清)はいつもKelly(小暁)を愛している」と言っていた。
断片的にメモしながら観たので、書いた年号と出来事がちょっとずれてるかもしれない。現在の2018年のシーンが白黒で過去のシーンがカラーで相互に映し出されていた。その編集の仕方も秀逸だった。出会って楽しくなってギクシャクして別れて…のその様子も心情も様子もうまく描かれており、素晴らしかった。最近は洋画より中国映画とかの方が優秀ではないかと思ったりする。心を打つというか、情緒があって記憶に残る映画が断然多い気がする。映画に出てきた中国の列車の硬座には何度もお世話になり懐かしかった。またチョウ・ドンユイの出る映画もドラマも外れがないように思った。ちょっと気の強いそれでいて自由人みたいな役がとっても良く似合う。このラブストーリーはハッピーエンドでないけれど、好きなラブストーリーでした。naonaoお勧め度★★★★★
おまけ:この映画のトレーラー
20世紀のキミ [韓国映画]
韓国映画「20世紀のキミ」(20th Centry Girl)を観ました。
2022年の作品。IMDb評価は7.4。ラブストーリー。青春もの。「ソンジェ背負って走れ」でピョン・ウソクが気になったので観ました。キム・ユジョンが主演なのでてっきり軽いラブコメなのかと思って観ましたが、結末に涙しました。キラキラした青春が素敵で切なかった。
ボラ(キム・ユジョン)は心臓手術のため渡米する親友ヨンドゥに代わり、ヨンドゥが気になっているという男の子ヒョンジンを遠くから観察する役目を買って出る。毎日背の高さや靴の大きさ、彼が好む飲み物などメールで報告する。ヒョンジンが放送部に入ると知れば、ボラも入って近づきヒョンジンの情報を得ようとするが、放送部に入ったのは、ボラ本人とヒョンジンの友人のウノ(ピョン・ウソク)だけだった。ウノはいつもヒョンジンと一緒だったので、この友人から情報を得るのも悪くないかと思ったボラ。
いつもヒョンジンを気にしているボラを勘違いし、ヒョンジンはボラが自分を好きだと思い「付き合おう」と言ってくる。これを猛烈に否定するボラ。そのうちボラは、怪我した足の包帯を巻いてくれたり、修学旅行で泊まっていたときにボラが酔って先生にバレるのを助けてくれたりするウノが好きになる。ウノもボラの家のビデオ屋でボラが店番しているのを知って、向かいのアイスクリーム屋でアルバイトし始め、帰りにはアイスクリームを買って一緒に食べたりする。近くにウノが昔住んでた家でウノが植えたプラムの木があり、プラムの実を取って食べる。「一緒に映画どう?」とボラが聞くと、ウノにキスされ「週末に」と言われる。
しばらくするとヨンドゥがアメリカから帰国。心臓手術は成功した。そしてヨンドゥが好きなのはヒョンジンでなくウノだと知り、ボラはがっかりし大きなため息をする。ボラは自分の代わりにヨンドゥを映画デートに行かせる。何度もポケベルに連絡が入りボラはウノと会い、「誤解させて悪かった」とウノに噓をつく。
放送機器のことを聞きに行った後、ボラ、ヨンドゥ、ウノ、ヒョンジンの4人で遊園地に遊びに行く。心臓の手術をしたばかりのヨンドゥに気を使い、好きなジェットコースターに乗るのを諦め、ボラは自分の気持ちを押し殺しヨンドゥとウノをくっつけようとする。ボラとヒョンジンがジェットコースターに乗りに行くと、ウノが追いかけて来てヒョンジンをヨンドゥの元に行かせ、ウノはボラの隣のジェットコースターに乗り込む。高所恐怖症で震えるウノは「ボラが好きだ」と叫んだ。
ボラとヨンドゥの関係がギクシャクするが、ボラとウノの関係を悟ってヨンドゥはボラの気持ちをウノに伝える。ウノは弟のいるニュージーランドに行かねばならず、「情事」というアダルトビデオ(初めの頃ボラがこのビデオを観ていたと知って、ウノは興味がわいてボラからずっと借りていた)を返すためにボラのビデオ屋に行ったが、ボラの弟の入院騒動で一家はいず返すことができなかった。ウノが出発の日、ヨンドゥとヒョンジンが協力してボラを駅まで送ってくれ、ボラはウノを見送れた。ボラは自分の正直な気持ちを告白した。ウノは「すぐにニュージーランドから戻るから待ってて」と言って去って行った。
2000年の新年が明けた。ボラとウノはメールでやりとりした。そのうちウノからの返信が途絶えた。電話をするが話すことができず。ボラはソウルに出て大学生となり、何度かウノに電話した。そして留守電に半べそ搔きながら暴言を吐いた。そのうちウノのことを忘れていった。ブラインドデートで会った人が自分の名前がウノ(コンミョン)というと、ボラはその場で大泣きした。
15~6年の時が流れ、ソウルから実家に戻った大人になったボラ(ハン・ヒョジュ)。閉店する実家のビデオ屋で「情事」のビデオと展示会の招待状が届いているのを発見する。展示会に出かけるとウノの弟と会う。ウノは2001年に亡くなっていたことがわかる。ビデオにはウノ編集と書かれ、ウノが撮影した1999年の学校でのボラの様子など懐かしい映像が残されていた。またウノとウノの小さな弟の挨拶が入っていて「またすぐ戻るから」「21世紀のキミに会いたい」とメッセージがあった。
1999年が舞台。その時代のポケベル、Windowsの古い型のメールの書式、2000年ミレニアムの新年の祝いなど懐かしかった。大人になったボラが高校生の淡い恋をビデオを観て思い出し、ウノの残した「21世紀のキミに会いたい」と言った時には泣けた。またブラインドデートで来た人が自分の名前が「ウノ」と言った時ボラが大泣きするのも観ていて泣けた。
キム・ユジョンが子役からすっかり大人になってしまったけれど、相変わらず可愛い。「コンビニのセッピョル」みたいにテコンドーを今回も披露。元気いっぱいで明るいキャラが良く似合う。「ソンジェ背負って走れ」からピョン・ウソクを知りこの映画を観たけど、観れて良かった。ソンジェ同様、ウノも爽やかなキャラで素敵だった。この映画を観た「ソンジェ背負って走れ」の脚本家(「女神降臨」も書いているイ・シウン)が「ソンジェ背負って走れ」には「ピョン・ウソクのような俳優がいいと思った」というエピソードもあり、ピョン・ウソクがこの映画に出演していて良かったと思いました。
甘くて切なくてキラキラした青春。その時は全くわからないけれど、後から思いだすとそれがどんなに貴重なものなのかがわかる。テイストは全く違うけれど、先日観た「青春18×2」同様、藤井風の「満ちていく」の歌詞でないけれど「あの日のきらめきも 淡いときめきも あれもこれもどこか置いて」きてる私にとっては、青春ものがとっても輝いて見え、かけがえのない時だったことを今更ながらに思い泣けます。naonaoお勧め度★★★★★
おまけ:この映画のトレーラー
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