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項羽と劉邦~司馬遼太郎著  [本]

司馬遼太郎の「項羽と劉邦」を読みました。

項羽と劉邦 上巻

項羽と劉邦 上巻

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2024/01/25
  • メディア: 単行本
項羽と劉邦 中巻

項羽と劉邦 中巻

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2024/01/25
  • メディア: 単行本
項羽と劉邦 下巻

項羽と劉邦 下巻

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2024/01/25
  • メディア: 単行本

横山光輝のマンガ「項羽と劉邦」を読み終わってから、中国ドラマ「項羽と劉邦」を並走して観ながら読みました。司馬遼太郎を読むのは初めてでしたが、たくさん出てくる人たちの心情描写をしながらストーリー展開させ、その上時々わかりやすいように司馬遼太郎が説明してくれる文章が入っていて、この書き方もなかなかいいなあと思いました。マンガで大体のストーリー展開を頭に入れていたため、知らない人物の名前が出てきてもそれほど混乱せずに読めました。メインの人の名前さえわかれば大丈夫という感じ。「三国志」のようにマンガ、ドラマ、小説がそれぞれを補い合い、「項羽と劉邦」も同様どんどん肉付けされてよりよくわかっていくのが楽しかったです。

劉邦の邦の字はもともと「にいちゃん」時に「ねえちゃん」という意味で、劉兄哥(りゅうあにい)という意味であり、邦が名前というわけでないらしい。また劉伯の伯も「長男」という意味で、劉仲の仲も「次男」という意味なので、それぞれ劉の長男、次男と言っているにすぎないと言う。項梁には妻がいずにあちこちに女がいて後々甥の項羽が天下を取った時に自分の妻の一族が口出ししてくるのを恐れて結婚していないという事情も面白かった。劉邦が極力人殺しを避けできれば降伏させて自分の部下にして一方、項羽は人を殺し残忍なことは描かれていたけれど、20万人の兵を抗した(あなうめした)というのが何度も出てきて改めて何と残忍なと思ってしまった。

樊噲(はんかい)が狗の屠殺主であることや、劉邦の嫂が意地悪だったため劉邦が嫌っていて他の親戚たちには皆何かしらの位をあげていたのに嫂の子供たち(劉邦にとっての甥や姪)は黙殺し侯などの位も与えなかったというのも面白かった。マンガでもドラマでもあまり描かれてなかった気がする。劉邦の妻の呂雉に嫂が意地悪していたのはドラマでもたくさん描かれてはいたが。ここまでが上巻。

張良、酈食其(れきいき)の活躍、鴻門の会で項羽と劉邦が義兄弟の契りを結んだにも拘らず、劉邦は范増の策で殺されかかりそれを張良と樊噲によって助けられ、項羽から劉邦は巴蜀漢王に封ぜられる。簫何の計らいで儀式を行い韓信は劉邦から大将に任じられ、強かった秦の章邯(しょうかん)は韓信によって殺された。章邯の活躍はドラマの方が格好良くたくさん描かれていた。宮廷では既に超高が胡亥を殺し超高は子嬰に殺される。宦官である超高が天下をわがものとするために胡亥を閉じ込め全く政をから遠ざけようとする様も、ドラマではもっと詳しく描かれていた。夏侯嬰が馬好きで馬を育てる李三のところに通っていた時に李三が亡くなりその娘と結婚するエピソードは初めて知った。陳平が項羽の部下たちが項羽の知らないところで劉邦と通じているように策を練り、項羽に猜疑心を芽生えさせる策で亜父と呼ばれていた范増が追いやられ、帰省途中で亡くなってしまうあたりから項羽がいくら優勢な立場にあったとしても雲行きがおかしくなってくる感じだった。滎陽城から劉邦を逃がすために紀信が劉邦の替え玉となり、城を守った周苛と共に殺された。ここまでが中巻。

下巻は韓信が大活躍。李左車を師夫と呼び意見を求め、陳余を殺し張耳に趙王になってもらう。酈食其(れきいき)が斉王と田横に会いに行き煮られ亡くなり、その後韓信が斉を取り蒯通(かいとう)の案で仮の斉王を劉邦に認めてもらうようにしたが、劉邦は正式な斉王として韓信を認めた。韓信のところに楚の項羽の部下の武渉やって来ると、韓信はその意思が全くなかったのにも拘らず謀反の恐れありと劉邦に殺される。何でも劉邦の妻の一族呂氏の策略だという。韓信のブレーンでもあった蒯通は殺されるギリギリのところで劉邦にたくさんのことを喋って許され命拾いする。項羽のほうは梁を平定し虞姫と出会い、韓信によって四面楚歌により楚軍は追い詰められ、虞姫は自害し項羽も亡くなる。5つに分けられたその項羽の遺体の一部を持ち帰った部下たちは劉邦に褒美をもらう。その描写も生生しいけれど、もっとショッキングだったのが彭越が梁王になり謀反の疑いで殺された時、その遺体は塩漬けにされ諸侯に送り届けられたと言う。食人習俗(カニバリズム)があったという。また劉邦が敵に追われて必死に逃げていた時、一緒に連れていた子供を車から放ったらしい。しかも何度も何度も。子供の命より親の命が大切という思想があるらしい。こういった事柄は本に書かれていることから知ったことだった。また司馬遷の「史記」は「項羽と劉邦」が亡くなって半世紀ほどしてから司馬遷がリサーチして書いているものらしく、きっと項羽や劉邦のことを知っている周りの生き残りの人たちから生に聞いたことを書いていると言っているのも面白いと思いました。最後に項羽が亡くなったのがわずか31歳で、日本では弥生時代の頃だったというのも面白い発見でした。吉川英治の「三国志」で曹芳と司馬懿と卑弥呼が同じ時代と知った時と同様の衝撃を受けました。

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項羽と劉邦 King's War④  [中国ドラマ]

中国ドラマ「項羽と劉邦 King's War④」を観ました。

項羽と劉邦 [ノーカット完全版] スペシャルプライスコンパクトBOX [DVD]

項羽と劉邦 [ノーカット完全版] スペシャルプライスコンパクトBOX [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2015/07/15
  • メディア: DVD

全80話。61話~80話。

韓信は劉邦の手紙に応じやっと来るが、兵で囲まれ刀を取り上げられ入城させられる。韓信が彭城に助けに来なかったことを盧綰(ろわん)がなじる。劉邦と韓信が顔を合わせ話すと、韓信は楚征伐を任せられる。韓信は劉邦が滎陽にいて項羽を引き付け囮となり、その間諸侯と戦うことを発案する。酈食其(れきいき)は魏豹のところへ説得に行くが決裂し韓信が木と甕を集めて魏豹を捕える作戦に出た。その頃魏豹の妻の薄姫は占い師に「子供が天子となる」と言われる。魏豹は捕らえられ命乞いしたため劉邦のところで召使となり、薄姫も帰るところがないので劉邦のところにいることになる。劉邦の使者の随何は英布のところに行き、漢につくよう説得したいが英布が会わないために火をつけ、来ていた楚の使者をその場で切ってしまう。英布は漢側に就かざるを得なくなり、劉邦と英布は義兄弟の契りを結び共に項羽を討つことを約束する。英布は九江城を取られ、親族を殺され仇討ちに燃えていた。その頃斉を取ろうとして項羽は動き、項羽が斉から戻った途端敗れまたも項羽は出陣して斉を平定。項羽に捕らえられてる呂雉は血書を書き劉邦に知らせ、逃げる時に夏侯嬰の許嫁の嫺(かん)が殺される。嫺を殺した龍且(りゅうしょ)と鐘離昧は范増の進言で罰を与えられた。

韓信のところには張耳がやってきて一緒に趙を討つことになった。趙側には趙王、ブレーンの李左車、指揮を執る陳余がいた。川を背にした背水の陣を敷いた韓信は、3万の漢軍で戦い20万の趙軍に勝利する。陳余は部下に殺され、趙王は生け捕られ趙国滅び、李左車を韓信が迎い入れた。

項羽は甬道(ようどう)を破壊し敖倉を獲る作戦に出る。劉邦側では陳平が、項羽と范増の仲を引き裂く離間の計を使うよう劉邦に進言。陳平は以前楚にいた兵たちを集め黄金4万斤を使って楚軍内に次々に離反するように噂を流させていった。その結果、以前から項羽が項荘や項伯、虞子期を優遇して鐘離昧や龍且、李布が差をつけられ不満を持っていたところに、鐘離昧たちが見張りをつけられ軍議にも呼ばれなくなりますます項軍はギクシャクするようになる。また司馬欣が漢王と通じ間者であるようにさせる文を送ったり、項羽が派遣した項伯や項荘も利用してまたも司馬欣が間者であると思わせる文を早馬から奪わせる策を講じ、范増は全くそれを信じなかったが項羽は徐々に司馬欣が間者だと疑い出す。司馬欣は自害。その後も内通者がいるはずだと躍起になり探す項羽。終いには范増を疑う始末で、范増は暇を取り故郷に戻る途中で息絶えてしまった。4万斤のうち2万8千斤を使って見事離間の計を成功させた陳平は、劉邦から残りの金をすべて褒美としてもらう。

項羽が攻めてくる中、劉邦は滎陽を捨て逃げることを決める。その際、陳平が劉邦によく似た紀信を探し漢王として身代わりになり項羽を引き付けている間に劉邦が逃げた。周苛が残る城を守ることになり、項羽が周苛を捕え部下になるよう諭すが周苛はそれを拒否。煮えたぎった大鍋で殺される。項羽は忠誠を重んじ死をも辞さない劉邦の部下たちに感服する。

「軍を整え糧秣を蓄え戦に備えること」と思っている韓信はずっと動かず漢王が危機的な状態になっても動かなかった。滎陽から逃げて来た劉邦は韓信のところに寄って、韓信が鍛えた兵を連れて行き兵を動かす印綬を持っていかれてしまう。韓信はまた一から新兵を探し鍛え上げなければいけなかった。その時、張耳を趙王に韓信をその宰相にと言われ、次は斉を討つようにと言われる。劉邦側には糧秣が不足し簫何に何度も文を送っても糧秣が用意できずにいた。簫何は3度目の文の回答として、やっと手に入れた少量の糧秣と自分の息子たちを人質として送った。疑われるのを恐れたためだった。その頃酈食其が知り合いの斉の田横宰相と会い、田広=斉王とも会い和議を行うと自ら劉邦に提案して斉に出かける。既に斉に入ろうとしていた韓信はその報を聞いて斉への出兵を取りやめるが、蒯通(かいとう)が劉邦は斉の攻撃を撤回していないのだから攻撃すべきだと主張し韓信は斉に進軍。それを知った斉側は交渉に来ていた酈食其を大きな鼎の釜で煮殺してしまう。韓信は斉を制したが、酈食其が亡くなり劉邦は卑怯な手を使い汚名を着せられたと思う。斉の田横は楚と同盟を結ぶ。漢嬰は韓信のところに援護に来たが手柄欲しさに先走り奇襲をかけて伏兵にやられ、兵や兵糧を無くしてしまう。龍且と戦う韓信は田横を捕えるも逃げられ、田横が龍且に韓信の水攻めの策を伝えるが龍且は全く信じず、戦に敗れ亡くなる。蒯通の提案で斉王に封じてもらうべきと韓信は言われてるときに、項羽は韓信を部下にしたいと思い武渉を遣わすが断られる。すると武渉が韓信が謀反を起こしたかのように装ったが、張良にそれは嘘だと見破られ韓信も助かる。韓信が仮の斉王にしてほしいと願い出ると、劉邦は怒り心頭だったが仮の斉王でなく真の斉王にすることにした。

項羽軍は彭城で糧秣を盗まれ戦えないでいるが、劉邦側は出てこず時間ばかりが流れて行った。劉邦の父を外に出して大釜で煮るパフォーマンスを見せ、項羽が矢を放つと劉邦の胸に当たり劉邦は表向きには当たってないことをアピールしたが実際には当たり具合悪くなる。戚夫人が自分の息子の如意を太子にしたくて動いていたが、それを知って面白くない盧綰は戚夫人を刀で脅し、盧綰は劉邦から死罪に値すると言われるが他の仲間たちが止めに入る。盧綰は項羽のところに寝返るが、実は劉邦と盧綰だけが知っている策だった。「漢は女の争いがあり何もしないでもバラバラになる。人質を長く捕っておくのは名誉にかかわることだからすぐに戻した方がいい。戦は韓信もいて彭越もいるから、今は大人しく和睦を結んだほうがいい」盧綰のこの説明に項羽は乗ることに。その結果呂雉たちは釈放される。一緒に人質となっていた曹氏は店に戻ると言って劉邦の元には行かなかった。

呂雉が戻った劉邦のところでは如意が突然いなくなり大騒ぎとなった。呂雉の妹が戚夫人の振る舞いを面白く思っていず、戚夫人の子供の如意をさらっていたのだ。呂雉は妹の行いに気づき劉邦のところに謝りに行くと、妹の命は助けるが妹は出ていくように言われる。漢と楚は和議を結んだためしばらくはゆっくりしていたが、それぞれが少しずつ戦に備え始めた。

張良と項伯が会った時に、張良は「彭越と韓信に広大な土地を項羽が与えたならば、天下が変わりもう戦うことなど必要のない平和が訪れる」と項伯に知恵を授け項伯から項羽にその考えを伝えたが、項羽は拒否。しかし劉邦は張良のこの考えを採用し、彭越と韓信に広大な土地を与えた。

項羽は劉邦、彭越、韓信に取り囲まれる形となり、彭城に戻ろうとしてもできなかった。その頃項軍から逃げて来た盧綰が劉邦の元に戻りねぎらわれる。項羽は垓下(がいか)へとやってきたが10万いた楚軍に対し漢軍は60万の兵で、楚軍の兵は逃げる者が続出した。項羽は虞姫を逃がしたいと思い虞子期に頼み戦場を離れた場所に連れて行かせたが、虞姫は馬でまた項羽のところに舞い戻り虞子期も戻って来た。虞姫は項羽の前で舞を舞いながら自害する。項羽は虞姫の遺体を川に流し、残る兵たちにも甲冑を脱いで川を筏で渡るように言い渡し、自分一人が残って漢軍と戦った。同郷で馴染みのある呂馬童に項羽は自害して自らの首を差し出した。

項羽亡き後、韓信は劉邦に魯を落とせと命を受ける。韓信はこれ以上血を流さないで済むよう魯の長老たちに呼びかけ弔いを呼びかける。韓信は昔食べれなくて川に洗濯に来ていたおばあさんから食べ物を恵んでもらっていたが、そのおばあさんに会いに行き、お礼をしに行く。また好きだった李桃に会いに行ったが、彼女は既に股くぐりを強いた男の嫁となり子供もいたが、不自由しないようにしてやった。

そこから5年の年月が流れる。韓信は淮陰候(わいいんこう)に格下げされ、謀反を企んだと呂雉に言われ、それを簫何が協力し韓信は殺される。簫何も間もなく自分が殺されると察し、陰で賄賂をもらっていたと亡くなったら公表してほしいと曹参に頼む。しかしこれはやってもいないことだった。盧綰は燕王になっていたが、自ら謀反を起こしその後北へと逃げてしまう。次から次へと殺される劉邦の身辺の側近たちを見ていられず、英布が劉邦に反逆し英布も殺される。

劉邦は昔住んでいた自分の家を訪れ、曹氏を訪れ昔を懐かしんでいた。宮廷に戻ると孫の劉襄(父は肥で、その母は曹氏)を相手にしながらもまた昔を偲んでいた。

簫何、張良、韓信に支えながら天下を獲った劉邦。最後は周りの人たちに疑いの目を向けちょっと残念な感じでした。戦なら項羽が絶対に強かっただろうに、上に立つものは下をいかにうまく使うのかその才や人望が試されます。それがよくわかるドラマでした。長かったけれど今は観切ったその達成感があります。このドラマで「項羽と劉邦」のストーリーがかなりわかって良かったです。

naonaoお勧め度★★★★★[王冠]

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項羽と劉邦 King's War③  [中国ドラマ]

中国ドラマ「項羽と劉邦 King's War③」を観ました。

項羽と劉邦 [ノーカット完全版] スペシャルプライスコンパクトBOX [DVD]

項羽と劉邦 [ノーカット完全版] スペシャルプライスコンパクトBOX [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2015/07/15
  • メディア: DVD

全80話。41話~60話まで。

子嬰の娘の幼は父を励ます。子嬰は楚に下るか戦うかの決断を迫られ楚に下ることにした。咸陽に入った劉邦に跪き玉璽を渡した。司馬欣の部下の兵が腹を空かし食糧を盗むと、項羽は今や楚軍となった司馬欣の部隊も食事を平等にすることに決める。しかし食糧が無くなりつつあり、元秦の兵士100人が食糧をまた盗もうとし、章邯や司馬欣が兵を平等に扱ってほしいと願い出たが、項羽は降伏してきた秦軍の兵20万人を殺すことにする。帰りたいものには帰らせ、残った者には高台に駐屯させ夜襲を掛け谷底に突き落とした。それを知り虞姫は涙する。項羽は秦への憎しみしか学んでこなかったと言い放つ。

一方、劉邦は咸陽に入って以来、胡亥の姫を連れ3日も引っ込んでしまう。劉邦の命令で函谷関に兵を配備し項羽軍を通さないでいたが、これを見た張良は反対しそれを聞き入れない劉邦に失望しその場を去ろうとする。咸陽の町は兵たちの掠奪が相次ぎ荒れ放題。簫何は河川図、天文図、税、関所、戸数などの統計を持ち出し、宝石や財宝、衣装などは残しておいた。そして劉邦は項羽に攻める口実を与えないために咸陽からは城に行くことに決める。

その頃韓信は鐘離昧に別れを告げ楚軍から離れようと考え始め、曹無傷は項羽に下り、項伯は戦を知らせるために友人の張良のところに走るが、張良は劉邦にそれを知らせ項伯と劉邦を会わせる。簫何が項伯に「義兄弟の契りを結んだのに殺しに来るとは。諸侯のことを配慮すべきだ」と怒り、劉邦もまた「項羽のために守っていたのに」と言い、張良も「ここを動かない」と言うと項伯は「何としてでも戦を止めたい」と言い出す。項羽は戦を止めて宴を開き劉邦を招く(鴻門の会)。項荘の剣舞で劉邦が殺されそうになると項伯が観ていられず相手に加わり、張良は樊噲を呼んでくる。樊噲は宴に飛び入り項羽に義侠心について話し、その間劉邦は「曹無傷がスパイである」と項羽に寝返った雍歯に教えてもらいその上逃がしてもらう。その後英布に追われ命からがらに逃げ助かる劉邦。項羽は陳余、張耳、魏豹から咸陽の盟主になってほしいと言われる。亜父=范増は劉邦を取り逃して殺すことができなかったことをなじった。また諸侯に土地分割などしたほうがいいと言う。そこで項羽は関中を秦の章邯たち3人に分けて王とし、懐王を義帝とし、劉邦を巴蜀の王にした。張良の提言で劉邦は漢も一緒にもらうことにした。項羽は自ら覇王と名乗り、咸陽を切り捨て楚に戻り彭城で西楚を治めたいと願った。また項羽は子嬰を自害させ、秦が造った咸陽宮も安房宮も燃やしてしまう。

虞姫は若姜という趙出身の女性が倒れていたため連れて帰り看病し仲良くなった。項羽は若姜を英布と結婚させ離反しそうな英布を留めておく策に出た。

蜀に向かう劉邦たちだが蜀へ行く意義が見つけられず士気が全く上がらない部下の樊噲たち。その頃韓信は簫何の助手となった。張良は韓王に呼ばれて帰ることになったが、劉邦は張良に帰る際に桟道を焼くようにお願いし、劉邦は南鄭を目指して進んだ。項羽は最果ての地で劉邦たちが落ちぶれると考え、劉邦は下界と遮断されたこの地で兵糧を蓄え兵を集め鍛えて項羽を討つ時期を待とうと考えていた。韓信は倉庫などの食糧の管理を任されていたが不満であった。そこでここにいても先が見通せないと考え夜中に逃走。するとそれを察知した簫何は韓信を追い、行かないように説得するが大将軍以外に興味のない韓信に簫何は韓信を大将軍に推すことにし、他の古くからのメンバーたちの不満をよそに、それに納得した劉邦は韓信を大将軍にした。韓信はまず桟道の修復を始めるが、それは見せかけであった。その情報により章邯は関中を攻める計画を立てゆっくりしていたが、韓信はその裏をかき素早く裏道を通り陳倉を落とし、廃丘を落とし好畤を落としていった。王陵を知る盧綰に韓信は王陵を説得するようお願いしたが、韓信をやっかんでいて大将軍と認めていないため王陵を知らないと盧綰は嘘をついた。しかし劉邦に説得されて何とか王陵を説得もできた。張良は韓王から離れられずにいたが、項羽に韓に戻ることを許されると韓王は首をつって自害してしまう。范増に殺されそうになった張良だが、張良は韓王の亡骸とともに韓に戻った。

劉邦の家族を呼び寄せるため、王陵が迎えに行った。その頃項羽は王陵の母を捕まえていた。王陵は母思いで有名だった。王陵の母は母で自分のために子供に迷惑をかけられないと自害し、王陵に劉邦に忠誠を尽くすようにと使者に言葉を託した。劉邦の家族と共に夏侯嬰の許嫁の嫺(かん)がやってきて劉邦の妻の呂雉の世話焼き係となった。戚夫人が妊娠し男の子、如意を出産。おつきの叔母が強かで、戚夫人にわざと薬を飲ませ流産させかけそれを前日会った呂雉に転嫁。劉邦は呂雉に「仲良くできないなら会うな。出ていきたいなら出ていけ。勝手にしろ」と言い、呂雉は簫何にも相談しその場を去る。韓信はその頃蒯通と会う。蒯通は処世術に疎い韓信の右腕となる。

項羽は田栄の謀反を張良から知り、劉邦より先に田栄を討つべきと考え出兵。また英布に嫁いだ若姜は趙人でなく秦人で項羽の命を取ろうとしていたことがわかる。若姜は英布とも仲がうまくいかず姉妹の契りを結んでいた虞姫のところに戻っていた。漢に迫られた章邯は、城内の民を逃がし自分は漢に下らず亡くなった。また項羽の命で義帝は殺された。

4年間にわたる楚と漢の戦いが始まった。楚軍から漢軍に陳平が逃げ降下する。さっそく劉邦は陳平を使い魏豹のところに行かせて説得。その後魏豹のところに彭越を送り込み見張らせた。次に趙と代の軍を率いてる陳余を同盟に引き込むために夏侯嬰が話を聞きにいくと、張耳の首を望むというため陳余の案で張耳によく似た男の別の生首を陳余に送り、陳余を劉邦側に引き込んだ。後にこれがバレたが劉邦はうまく取り繕った。韓信は范増が守る彭城へと行くが、項羽を待ち伏せするも項羽はその策を見破っていて戻らず、范増は城を捨て逃げる。劉邦が彭城に入場。韓信は2万の兵を町の外で待機させていると劉邦は韓信が勝手に兵を動かしていると考える。韓信は劉邦に項羽が攻めてくるから彭城から出てるべきと進言するが劉邦は従わない。張良も事情を理解し、韓信に兵を渡すよう言うが劉邦は却下する。そこへ項羽が攻めて来て、劉邦は逃げる羽目に。魏豹と薄姫も楚軍に変装して逃げ、陳余は項羽に寝返り、ちょうど呂雉たちが彭城の劉邦に会うために移動中彭城陥落の知らせを受け、項軍に捕まってしまう。王陵が助けてくれた離れ離れになっていた子供たちとは劉邦が途中で会えたが、敵に追われる中後から迎えに来ると言って子供たちを置いてきぼりに何度もしようとする劉邦に対し、夏侯嬰は必死に子供たちを馬車に乗せようとし一緒に移動。途中で張良や樊噲と合流。沛県へ行き呂沢のところに落ち着くがここも既に楚軍が襲っていて食糧も乏しくなっていったため簫何が3か月分の食糧を送る。戦に負けてすっかり意気消沈していた劉邦だったが張良や簫何の説得で何とかやる気を起こし、項羽と戦うために沛県を出る。

戚夫人は陳平に「洛書にかかれた人相書が戚夫人の子供の如意に似ており天子の相が見える」と告げる。戚夫人は陳平に袖の下を渡し、自分の子供を太子にしたいと願い始める。劉邦がそのことを知ると戚夫人に忠告する。韓信は呼び出ししても来ないことが劉邦は気がかりだった。

知ってるエピソードと知らないエピソードが色々あり面白かった。戦争のシーンが痛々しい。中には使いまわしてるような戦争シーンもありなくてもいいかなと思った。naonaoお勧め度★★★★★[王冠]

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項羽と劉邦 King's War②  [中国ドラマ]

中国ドラマ「項羽と劉邦 King's War」を観ました。

項羽と劉邦 [ノーカット完全版] スペシャルプライスコンパクトBOX [DVD]

項羽と劉邦 [ノーカット完全版] スペシャルプライスコンパクトBOX [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2015/07/15
  • メディア: DVD

全80話。うち21話から40話まで。

秦軍の章邯のもとに超高のスパイとして司馬欣がやってきた。劉邦たちは沛県を守るため秦軍と戦う。県令を殺してしまったので戦うしかなかった。命令を無視して雍歯が秦軍を撤退させたが、劉邦は褒美をやる。しかし雍歯は魏の宰相に文を届けさせ劉邦を裏切り任せられた沛県を取り魏王のもとに寝返る。劉邦は雍歯を討つために陳勝亡き後景駒に兵を借りに行く途中で張良に出会い、劉邦は張良と共に楚王である景駒のところへ行くが既に景駒は殺されていた。しかしわざと「景駒を殺しに来たのだ」と項羽に言うと、800人の兵を借りることに成功する。項羽は少し前に、桓楚とその弟をわが軍に入れるため説得しに行き、怪力で誰も動かすことのできない鼎を持ち上げて説得に成功する。項羽は范増に「楚王の末裔を探し正統な楚を建てることだ」と言われ懐王を迎えたので景駒が邪魔であったため殺したのだった。

項羽の下に一時期入った劉邦だったが、早く離れるべきだと考え始める。項羽に軍を入れ替えられて自分の軍で戦いたいと願い、最初は襄城を討つのにわざと撤退していた。その後必死になって秦軍と戦い勝利を手中にする。秦の捕虜5000人を生かしたいと劉邦は願ったが、捕虜を渡すと項羽はいとも簡単に5000人を殺してしまう。それを知った項梁は項羽を謹慎にする。

一方宮廷では宦官の超高を殺したいと思っている晨曦= 扶蘇の娘で、子嬰の姉は宦官の崇信に遭うつもりだったがやはり宦官の遅冕(ちべん)に閉じ込められてしまう。しかし崇信が助けてくれる。

項梁は章邯を見下しており、韓信が項梁に章邯の策を見破り説明しても邪けんに扱ったため、罠にはまった項梁は亡くなる。定陶に攻め入っている章邯と戦うのは自分しかいないと劉邦は考え定陶に入ろうとするも、樊噲に殴られ劉邦は気絶してしまう。後から劉邦のところへ項羽がやってくると、劉邦は芝居を打ち樊噲を鞭打ちにし項羽と劉邦は義兄弟の契りを結ぶ。定陶の郊外で戚夫人の家で厄介になっていた劉邦はその夫人を連れていく。項梁が亡き後懐王は彭城に項羽や劉邦を呼び寄せた。劉邦は武安侯となり屋敷も与えられる。

項羽の下から逃れ独立したい劉邦は、魏王=魏豹と組んで秦を討とうとするが、その時趙国の李良が謀反を起こし秦に寝返ったため、秦の戦う矛先は趙となった。毒蛇に噛まれて項羽の陣営に運び込まれた虞姫は元気になると項羽に項狄(こうてき)の面倒を看るように言われてるが、項狄は虞姫の父殺しでありそのことを知った項狄は趙へと逃げてしまう。項羽、虞子期、虞姫、鐘離昧たちは途中の秦軍の陣営を変装して抜けながら趙へと行き、仇討ちに行くと項狄は自ら自害する。敵の陣の中を変装して突破するのは鐘離昧が以前韓信から聞いていた策だった。

章邯は鉅鹿を取り囲んでおり、それを守る趙王と張耳は諸国に助けを求めると懐王のブレーンである宋義を頭に、項羽はその後をついて出陣。宋義はなかなか動かず軍兵が寒さと兵糧不足でいる中、宴会を開いていることにも納得がいかなかった項羽は宋義が斉と組み欺こうとしたと宋義を殺してしまう。

胡亥が心の病になったと演技をして超高を欺き、崇信は呼ばれて超高のために宮廷に15日で池を作り崇信は超高を暗殺予定でいた。時は章邯と晨曦の婚礼の時と決めた。しかし殺されたのは崇信で、超高を殺そうとした晨曦も自害してしまう。

劉邦のところに儒家の酈食其がやってきて名君を待っていたという。陳留を戦わずして手に入れられると言う。劉邦は酈食其の策を使う。楊熊を討ち、開封を討ち、張良が秦の軍服を着せた軍で加勢してくれる。「先に咸陽に入った者が関中王になれる」と懐王が言い劉邦は咸陽を目指していたのに、「あちこち寄り道しては(今度は白馬を攻めると言っては)兵たちも不満だ」「指揮権を返上する」と張良は劉邦に言ってくる。

項羽は鉅鹿を攻め、特に秦が作った甬道(ようどう)を攻めた。甬道は桶のように囲った道で食料をその中に入れて置ける道で章邯がせっせと作らせていた。劉邦は宛城を攻め陥落寸前に投降を勧めた。章邯は司馬欣に命を下し兵を要請。しかし司馬欣は咸陽で足止めを喰らい超高にも会えず仕舞い。超高は司馬欣を殺そうとしていて司馬欣は逃げて戻って来る。章邯は何のために戦っているのかわからなくなる。超高が胡亥を殺した報が入ると「功を立てても立てずとも待つのは死のみ」と章邯は泣き秦は終わりと見て、項羽に降伏をしたが、項羽は章邯に雍王になってほしいと言われる。

秦王の胡亥を殺しておいて陵墓に入れない超高は、次の秦王を子嬰(しえい)としたが、利用され殺されるなら先に超高を殺したほうがいいと考え仮病を使い呼び寄せ超高を殺害する。劉邦は、武関から咸陽目指し嶢関へ向かう。嶢関の関所を開かせるため盧綰と張良が交渉に行くと、一人の死傷者も出さずに戦うふりをして全員を投降させた。秦国では戦わなければ家族皆殺しの厳しい罰則があったので戦うふりをさせたのは張良の策だった。

どこでも腹の探り合い。色んな策を用いてよりよく生きようとするのはいつの時代も同じ。それぞれのキャラが面白い。naonaoお勧め度★★★★★[王冠]

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項羽と劉邦 King's War①  [中国ドラマ]

中国ドラマ「項羽と劉邦 King's War」(原題:楚漢伝奇)を観ました。

項羽と劉邦 [ノーカット完全版] スペシャルプライスコンパクトBOX [DVD]

項羽と劉邦 [ノーカット完全版] スペシャルプライスコンパクトBOX [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2015/07/15
  • メディア: DVD

2012年の作品。IMDb評価は7・8。総製作費35億円。横山光輝のマンガ「項羽と劉邦」を読んだ後、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」を読みつつこのドラマを観始めました。このドラマは80話と長いので先に本を読み終えてしまいましたが、ドラマは人物描写が特に優れていてマンガや小説では補いきれない部分が、役に嵌ったそれぞれの役者たちによってうまく演じられとっても良かったです。しかもドラマ「三国志」に出てた俳優たちがこのドラマ「項羽と劉邦」でも多く出演していて最初は「三国志」のその役周りが思い出されておかしかったけれど、観れば観れるほど「三国志」同様、それぞれの役がその俳優さんで大正解と思えるくらい役にうまいので「三国志」の役も忘れていきました。とても良かったです。

ちなみに「三国志」と共通する役者の配役は「三国志」で呂布のピーター・ホーが「項羽と劉邦」で項羽。静姝のリー・イーシャオが虞姫。張飛のカイ・カイが樊噲。魯粛のフォ・チンが張良。劉備のユー・ホーウェイが始皇帝。曹丕のユー・ビンが胡亥。袁紹のシュー・ウェングァンが超高…と言った具合。

以下1話から20話までのあらすじ。

亭長である劉邦のもとに集まっている一人、盧綰(ろわん)は役人の蕭何(しょうか)から3銭しか受け取らなったと嘘をついているが、劉邦はそれを咎めず「3銭というなら3銭だとお前の言うことを信用する」ときっぱり言う。そのうち盧綰は気まずくなって「嘘をついていた」と白状する。夏侯嬰も劉邦を慕い樊噲(はんかい)も「兄者、兄者」と劉邦が大好き。役人の蕭何も何かと劉邦の面倒を看たりして仲が良い。近所に呂氏が引っ越ししてきて引っ越しのための宴会の席料が1000銭のところ劉邦は10000銭を出し出席。呂氏の娘の呂雉が婚約破棄をしていた相手が宴会に乗り込んできたときに、劉邦たちはその相手を追い返し大手柄を立てるとたちまち劉邦と呂雉の婚姻が決まってしまう。劉邦はそれまで付き合っていた曹の姐さんと別れることに。彼女のお腹には劉邦の子供がいた。その頃秦の始皇帝が地方へ巡回の旅に出てるところを、張良が倉海君と共に始皇帝の命を狙おうとしていた。しかし暗殺は失敗。張良だけは何とか逃げることができた。始皇帝はその場所の100里四方を焼き尽くすように命を下す。また不老不死の薬を徐福に求めさると、蓬莱島に行くためにサメを殺さなければいけないと徐福が始皇帝に言う。始皇帝は海神を征伐、サメを退治する夢を見て徐福に騙されたと思う。その後始皇帝は巡回中に亡くなり死臭が酷かったため、宦官の超高は始皇帝の好物と称して塩漬けをわざと近くに運ばせ匂いをごまかした。また超高は扶蘇を皇帝にという始皇帝の遺言を違え、自分に都合のいい胡亥を皇帝にしてしまう。胡亥は「快楽を極める」と言って超高の操り人形のようになり政は全て超高が請け負った。

張良は馬車で移動しているとき秦の役人に身体検査を受けさせられそうな項伯を助け、困っているならと家にまで招待する。また項羽は虞子期と出会い仲良くなり、項羽が見染めた虞姫の兄であることが後からわかる。韓信はその頃李桃の家で食事をご馳走になりその奥さんに煙たがられ、街中ではチンピラに絡まれ股くぐりをしろと言われるままに股くぐりをして笑いものになっていた。

労役の命が下った蕭何は劉邦に頼み100人を集めていたが変更になり300人を集めなければいけなくなった。秦の法律では到着が遅れても殺され、人数が集まらなくても殺される。それなら行くのを止めて山の中でひっそりと隠れていようと劉邦は考え、他の人にも自由意志を尊重したがほとんどが劉邦と共に山に居残った。食糧なく飢えてしまうため、人殺しをせず金持ちの家からのみ食糧を奪うことにした。項羽たちもその頃さすらい腹を空かせていたが、郡司の殷通に仕え厄介になることにする。ここで殷通の部下である鐘離昧や李布に出会う項梁や項羽。項梁たちは楚の復興のため戦いの準備を密かに行い、殷通に隠れて剣の密鋳をしていたが殷通にバレてしまったので解散を仲間の前で発表。しかし項羽はそれを聞き殷通のところに謝りに行くとあっけなく許された。そして陳勝と呉広の大沢郷での蜂起があり、項羽たちも立ち上がった。一方劉邦たちは蕭何の手紙で県令が下山を許してくれることを知り下山。郡司の城を乗っ取り県令を殺し、沛県の人たちの望み通り劉邦が沛王となる。宮廷では胡亥のお妃選びが始まり、李斯が胡亥にお目通りを望むも超高が門前払いをし胡亥には世の反乱が耳に入らない。超高は李斯が謀反を起こしていると胡亥に伝え李斯を牢に入れ後に処刑してしまう。超高は他の宮廷の大臣たちの前で鹿を馬と言わせ、胡亥を差し置き天下を我が物にしていた。項羽は父を亡くした虞姫と再会。一家が襲われた時に虞子期が行方不明となり今は一人っきりになってしまった虞姫を守る。韓信はこのころ李桃のところを去り軍に入る決心をしていた。雍歯と盧綰(ろわん)は軍の訓練強化中だったが雍歯が婦女暴行事件を起こし死罪となったところに、女性が現れ合意の下だったと証言し死罪は免れむち打ちの刑となる。劉邦は沛県の民の前で示しをつけた。またその後食糧不足となり秦の食糧を部下たちに襲わせた。

項羽は東郡を討ちに行く。その後も戦いに戦い大将軍になる。秦では章邯(しょうかん)が少府=漁業の税取りたて役から将軍に任命される。またお互いに心を寄せている扶蘇(ふそ)の娘の晨曦(しんぎ)との婚礼を超高のはからいでして晨曦を章邯の人質とした。章邯は兵不足から囚人も軍に加えるよう進言。兵になって3人以上人を殺せば家族全員を奴隷から解放すると囚人兵に伝え鼓舞した。早速囚人の英布に2000の兵を引かせ項羽と戦わせたが、項羽は英布に項羽軍に入らないかスカウトした。超高は胡亥を病気に仕立て人前には出させないようにした。人と会わないようにしなければ仙人が下りてこず結果病気は治らないと胡亥に諭した。

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