題名のない子守唄(イタリア映画) [イタリア映画]
映画公式サイト:http://www.komoriuta-movie.com/
「題名のない子守唄」をスペース汐留FSにて観てきました。(最近ではこの会場での試写会が、一番のお気に入りです。椅子が広くてゆったり)
監督は「ニューシネマパラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督、音楽はエンニオ・モリコーネで、イタリアのアカデミー賞(ダヴィッド・デ・ドナッティロ)にて作品賞ほか主要5部門受賞してます。
「ニューシネマパラダイス」を作った監督に音楽はエンニオ・モリコーネなんて、これはすごく期待できるぞ、と喜び勇んで観に行ったのですが、「ニューシネマパラダイス」をイメージして行くと、かなり期待を裏切られます。実際この私がそうでした。「ニューシネマパラダイス」を作った同じ監督がこの映画を作ったとはちょっと考えられないくらい、タッチがまるで違う映画です。暴力+セックス+殺人+流血+事故死+不気味な影+闇の商売をはらみ、心臓に悪いシーンがかなりあって、目を覆いたくなることもしばしばでした。もちろん最後まで映画を見通せば、真の感動があるのですが、初めのうちはロシア出身の女優クセニア・ラパポルト演じる主人公の女性が一体何者で、何のためにこのイタリアの小さな街にいて、何をたくらんでいるのか全くわからず、一体どんな話なのか、全くわかりませんでした。夜になると窓際に座って気になる家の窓をずっと覗き込んでいたり、親しくなったおばあちゃんのバッグから映画鑑賞中に鍵を盗んで合鍵作ったり、その合鍵で家に侵入したり、そのおばあちゃんの足をひっかけて長い長い階段の上から転ばせて、死ぬ一歩手間までの状態にさせてしまうのですから・・・・。そういったこともほんのさわりで、もっと怖いシーンもたくさんありました。
主人公の女は、時々いろんな事柄が起きるたびにフラッシュバックのように過去を思い出し、その度に気分が悪くなります。やっと最後まで映画を観通して何とか謎解きができる感じのミステリー仕立ての映画でしたが、重い映画であることは間違いないです。
救われるのは最後のほうでの子供とこの主人公との心のふれあい。映画のチラシに「母の愛はいつどんなときも強く、揺るぎのないものなのです」と監督のメッセージが載っていましたが、この映画でのテーマはこれなのかもしれません。それと、北イタリアの街の風景。落ち着いた町並みが素敵で、イタリアに行きたくなりました。もちろん映画音楽も素敵な曲もありましたが、暴力、殺人、流血・・・など目白押しなので音楽の旋律の多くもおどろおどろしいものになっていて、全面的にいい感じとは決して言えなかったのが残念です。
イタリア映画は去年の「13歳の夏に僕は生まれた」という不法移民の問題を取り扱った映画以来。重いテーマは勉強になりますが後味がすっきりしないので、本当はおちゃらけた楽しいハッピー映画か、おちゃらけなくても笑って泣ける映画が好みだなあとより実感しました。この映画はR-15指定になってますが、トルナトーレ監督には「ニューシネマパラダイス」(「海の上のピアニスト」)の路線で、もっと安心して子供からお年寄りまで観れる心温まる映画を作って欲しいなあと思いました。
懐かしいので「ニューシネマパラダイス」の曲をimeemから。
ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 スペシャル・エディション
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2006/03/03
- メディア: DVD
ニュー・シネマ・パラダイス オリジナル・サウンドトラック(完全盤)
- アーティスト: サントラ, エンニオ・モリコーネ
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2005/10/05
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見てみたいような見るのが怖いような映画ですね。
トルナトーレ監督もモリコーネも好きだし話を読んだらラストがとっても気になりました。
機会があれば見てみます^^
by miffy (2007-08-22 21:14)
こちらの映画、プロモーションを見る限りは、とてもひかれましたが、
イマイチなのですね。残念。前作が大作だけに、観客の期待度も
高くなりますよね。でも、イタリア映画、やっぱり観てみたいです。
by (2007-08-22 22:50)
>miffyさん、いつもありがとうございます。
ラストに関しては試写会始まる前に映画会社の方が、「ラストは決して他言しないでください。ブログお持ちの方もラストは書かないで下さい」と言った事を念押ししていたので、書けなかったのですよね。心臓弱い方にはちょっとお勧めしにくい映画ですが、確かにラストは心に迫るものがあります。
>MirrorballMさん、ありがとうございます。
そうですね。どうしても以前の作品と比較してしまいますね。それを期待していくと裏切られるので注意ですかね。
>xml_xslさん、李 萬中さん、toshiさん、toraneko-toraさん、いつもnice!ありがとうございます。
by naonao (2007-08-23 22:23)
nice!ありがとうございました。
「ニューシネマパラダイス」大好きな映画なんですよ。
だからこれも期待していたのですがテイストがかなり異なるようですね。
でも見るけどね。
by (2007-08-24 00:42)
この映画の大阪での試写会を見つけることが出来ませんでした。大阪での試写会の少なさを何時嘆いています。貴方の試写会の様子のブログを読むのを楽しみにしています。今後も沢山書いて下さいね。
by たいちさん (2007-08-24 16:18)
ニューシネマ...の後の作品
「みんな元気」も好きでした。
私も こういう感じの作品かと思っていましたが、ちょっと違うようですね。
暴力描写は、極力どぎつくない方がありがたいですよね。
by ponchan (2007-08-24 20:47)
>GordonFreema..さん、ありがとうございます。
そうですね。観ないと何でも始まらないのでご自身で観たほうがいいです。
>たいちさん、いつもありがとうございます。
東京にいる有難さは指摘されない限り、なかなか感じられないものですが、試写会なんかは特に恵まれてますね。それを十分活用してる私は幸せ者です!また嬉しいお言葉どうもありがとうございます。観たものは全てブログにこれからも書いていきますのでよろしくお願いします。
>ponchanさん、ありがとうございます。
「みんな元気」って観てみたいです。情報ありがとうございます。
by naonao (2007-08-24 22:23)