SSブログ

モーリタニアン 黒塗りの記録 [Benedict Cumberbatchカンバー]

アメリカ映画「モーリタニアン 黒塗りの記録」(The Mauritanian)を観ました。

モーリタニアン 黒塗りの記録 [Blu-ray]

モーリタニアン 黒塗りの記録 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2022/03/25
  • メディア: Blu-ray

2021年の作品。IMDb評価は7.4。社会派ドラマ。ジュディ・フォスター主演。ベネディクト・カンバーバッチが出ていたので観ました。モーリタニア人のモハメドゥ・スラヒが9・11の同時多発テロの首謀者とされキューバのグアンタナモに長年拘束されているにも拘らず一度も裁判が行われず、それを不当としてアメリカ合衆国を訴える弁護士ナンシー・ホランダーと、政府から軍にモハメドゥ・スラヒを死刑に処せとの命令が下りその起訴を担当するアメリカ軍のスチュアート中佐の活躍を描く。二人が暴いた真実は黒塗りの記録の中にあり、モハメドゥ・スラヒに対する過度な照明、11℃の寒さにより眠らせず、水攻め、暴力を振るい、強引に食事をさせ、強引に性交させ…といった拷問を繰り返して合計15年にも渡る拘束を強いていたということだった。オバマ政権下で行われてきたことで、これが真実の物語であることがとても重苦しかった。最後に人のよさそうなモハメドゥ・スラヒ本人が出演し、手記を書き世界中で翻訳されてると陽気に語っているのがまだ少しは救いでした。

モハメドゥ・スラヒの弁護を請け負うことにした弁護士のナンシー・ホランダー(ジュディ・フォスター)。8年間何も裁判も行われずただ単に拘束されているのは不当と合衆国を訴える。そのためにモハメドゥ・スラヒのいるキューバのグアンタナモへと何度も足を運ぶ。モハメドゥ・スラヒは9・11の同時多発テロ事件の首謀者として捕らえられ、ドイツに留学しドイツで9・11に働く人のリクルーターとして動き、ビン・ラディンの携帯から着信があり話しただろうと尋問されていた。ナンシー・ホランダーは記録を読み始めるも大切なところはすべて黒塗りであることに怒りを覚える。

一方正義の鉄槌のためにモハメドゥ・スラヒを死刑にしろと政府から米軍に言われ、起訴するために裏付けを取ろうと動き出すスチュアート中佐。しかし黒塗りの記録では何も裏付けが取れず、友人を頼ってMFRなる機密文書を見せてほしいとお願いする。閲覧に行くとそこで部下が任務から外され、そこにいる責任者も非協力で何か陰謀があるのではないかと勘繰る。そしてやっとMFRの閲覧ができると、酷い拷問の数々が事細かに記載されていた。一日16時間に及ぶ特殊尋問の許可を当時の国防長官のラムズフェルドが出していた結果のことだった。スチュアート中佐が起訴はできないと上司に言うと、裏切り者扱いされ辞めさせられることに。同時期に同じ内容の手記をナンシー・ホランダーも涙ながらに読んでいた…。ナンシー・ホランダー弁護士は裁判で勝つもその後オバマは7年間モハメドゥ・スラヒを拘束し続け、結果15年に及ぶ拘束となった…。

こんな酷い話があったとは。そしてこれを映画化してしまうのがいかにもアメリカらしい。やりたい放題のアメリカ。怖い話だったけれど、権力に立ち向かいおかしいことはおかしいときっぱり言える人たちがいることに勇気をもらえます。またこういう真っ当な人たちがいることにとても救われる思いでした。naonaoお勧め度★★★★★

nice!(16)  コメント(1) 
共通テーマ:映画

nice! 16

コメント 1

naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2023-09-14 17:21) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。