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「ペイ・フォワード」と「ハッピーバースディ」 [本]

最近読んだ本の紹介です。
「ペイ・フォワード」原題は「Pay it forward」なので本当なら日本語のタイトルも「ペイ・イット・フォワード」としてほしいものですが、はるかぜさんのブログhttp://blog.so-net.ne.jp/harukaze0013/2006-10-25で紹介されていた映画を、私は本で読んでみました。(はるかぜさん、影響かなり受けてます。いつもありがとう
一言で言うと素晴らしかった。久々に本を読み泣きました。
小学生に出された課題が「世界を変える方法を考え、それを実行しよう」というものでした。その課題はやってもいいし、やらなくてもいい。でも三人の小学生がその方法を考え、その中の一人の男の子トレヴァーがこんなアイディアを考えます。「僕が3人に何かいいことをする。彼らがお返しをしたいと思ったら、僕にでなく誰か他の人に返して欲しい。するとその輪が広がる・・・」
トレヴァーから始まって彼がよくしてあげた3人が更にまた3人にいいことをすると9人に、またその9人がそれぞれ3人にいいことをすると27人に・・・・彼の計算では434万6721人まであっという間に広がる計算だったのですが・・・・。
小説の中では、このペイ・イット・フォワードの水面下での運動の広まりと共に、一番身近な母親と学校の担任の先生の恋愛も同時進行で進んでいきます。話の展開もおもしろく、またペイ・イット・フォワードの運動に関わっているトレヴァーをはじめ、たくさんの人物の心情が綴られた日記も途中に挿入され、ぐいぐいこの話に引き込まれていきます。私は一気にこの小説を読んでしまいました。それほどおもしろかった。(funnyということでなくinterestingということで)
巻末にこの小説を書いた著者のインタヴューが載っています。彼女もまた日常でささやかなペイ・イット・フォワードを行っているようです。暗い道で車から降りて立ち往生してる人のラジエーターの冷却水が漏れてたので、ナイフでちょっと切ってつなげてあげたり、新しく車を買った時古いものを友人に譲ってあげたり、庭仕事ができない友人のために庭仕事をする人を雇ってあげたり・・・。そしてこのペイイットフォワードの計画を実行する人にメッセージを送ってます。
「できることはなんでもあるはずです。トレヴァーもこの本の中で言ってるでしょう?『すごいことなんてしなくていいんだ。ぜんぜんね。相手にとって役立つことだったら、何でもいいんだ。必要なことはそれぞれ違うんだからね』って。小さな親切でも充分効果があるんです・・・・」
日本人にはこの素養が充分あると思います。たぶんペイ・イット・フォワードの話は知らなくても「一日一善」とか「情けは人のためならず」という言葉が昔からあるように、日本にもあるんですよね。でももし心掛けて3人にと継続してやっていったなら、この世の中、断然素敵な世界になりますね。この話を広めていい世界にしたいと思います。
ペイ・フォワード―「可能の王国」

ペイ・フォワード―「可能の王国」

  • 作者: キャサリン・ライアン ハイド
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2000/12
  • メディア: 単行本
それとzunkoさんのブログでhttp://blog.so-net.ne.jp/globaltrotter/2006-09-26お勧めだった「ハッピーバースデー」読んでみました。(zunkoさんのブログ毎回楽しみです。いつもありがとう
子供に辛く当たる母親とその精神的に虐待を受け続ける子供、あすかとお母さんの再生の物語。また学校でのいじめの問題も取り扱っています。
最初読み始めると、母親の子供に対するどうしようもないいじめ、言葉による虐待が読んでて辛く、途中で読むのを止めてしまおうかと思ったほどでしたが、あすかがおじいちゃんのところに預けられることになると、自然の中でおじいちゃんたちの暖かな眼差しのもと、伸び伸びと本来の子供の明るさを取り戻していくあすかにホッと胸をなでおろせます。
zunkoさんも引用してますが、私もこのおじいちゃんの言葉がいいなあと思いました。『時間は風と同じ、いつも流れていく。どんなに辛いことや悲しいことも、いつかは流れていく。過ぎた時間に囚われていると新しい時間を見失ってしまうよ』
あすかが癒されると、今度は学校でのいじめられっ子を勇気をもって助け、その輪を広げていきます。いじめに関してもこの小説の中ではうまく解決していきます。皆が真剣になって話し合うのです。しかも相手を考えてるので泣くほどに。
今、日本の学校でいじめによる自殺が連日報道され、かなりの問題になってますが、子供たちに是非この本を読んで欲しいなあと思いました。そしてうまく子育てできてないお母さんにも。めでたしめでたしとはいかなくても、ヒントとなることはあるでしょう。
ハッピーバースデー

ハッピーバースデー

  • 作者: 青木 和雄, 吉富 多美
  • 出版社/メーカー: 金の星社
  • 発売日: 2005/04/18
  • メディア: 単行本

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コメント 4

はるかぜ

naonaoさんブログ紹介していただき、ありがとうございます。って違う人にお返しをすればいいんですよね。原作があるんですね(当たり前かぁ)。映画より密度の濃い内容そうです。いろいろなペイフォワードがありそうで、単なるおせっかいではなく必要に応じたことをしてあげることが大事なんですね。

過ぎた時に囚われていると新しい時(今)を見失う・・・最近の私のテーマです。今に生きる、今の心(念)を大事にする。ありがとうございます。
by はるかぜ (2006-12-02 00:20) 

naonao

最近夢中になって一気に読める本がなかったのですが、この本は本当に一気に読んでしまいました。すごく良かったです。たぶん「ダヴィンチ・コード」以来、夢中になって読めた本です。はるかぜさん、紹介してくださってありがとうございます。
内容も素敵ですし、この運動がどんどん広がると良いですね!!
by naonao (2006-12-02 11:29) 

Zunko

こんにちは。ご紹介戴いて有難うございます♪これからもどうぞ宜しくお願いします。TBさせて戴きます♪ このブログの次に書かれてる本も何か面白そうな本ですね。又遊びに来ます♪
by Zunko (2006-12-03 15:38) 

naonao

Zunkoさん、こちらこそよろしくお願いします。
良い意味でかなり影響受けてます!!
これからもZunkoさんのブログに期待してます!!
by naonao (2006-12-04 15:00) 

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