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甘美なる聖母の画家 ペルジーノ展~ラファエロが師と仰いだ神のごとき人 [絵画・美術館展・博物館展]

新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で開催されてる「ペルジーノ展」行ってきました。

「ラファエロが師と仰いだ神のごとき人」というサブタイトルがついてますが、この人の名前すら私は全然知りませんでした。確かにペルジーノの聖母像にはちょっとラファエロに似た聖母子が伺えます。下の「少年の肖像」なんてラファエロが描いたと言っても信じてしまいそうな位、ラファエロに似たタッチです。またダヴィンチやボッテチェリの兄弟弟子で1500年当時は「イタリア最良の画家」と呼ばれたそうです。それくらいすごい人だったのです。実際、更にびっくりしたのは何度か行ってるにもかかわらず、バチカンのシスティーナ礼拝堂にボッテチェリと共にこのペルジーノは関わっており、システィーナ礼拝堂の装飾全般を受け持っていたらしいのです。ミケランジェロの最後の審判の絵ばかりに気を取られ、ペルジーノの絵がシスティーナ礼拝堂に描かれてることなど全く無知でした。やはり展覧会に行くとかなり勉強になります。

また久々のイタリア絵画、中世の宗教画のオンパレードで、大変厳かな気分に浸ってきました。そしてまたイタリアに行きたくなりました。今回のこのペルジーノの絵画はほとんどがウンブリア国立絵画館からの油絵、テンペラ、フラスコ画で一部ウフィッツ美術館からの出品でしたが、ウンブリア国立絵画館に行ったことがないので是非行きたいものだ、と思いました。

そして常設のゴッホのひまわりやグランドマ・モーゼスの絵を久々に(たぶん2年ぶりくらいで)観ましたがやはりいいものはいいですね。観入ってしまいました

以下は今回の主な作品です。

ペルジーノ 「少年の肖像」 ハンサムで素敵。本当にラファエロが描いたみたい。

ペルジーノ 「石棺の上のキリスト」 キリストはいつも痛々しいです。

ペルジーノ                                                       「聖母子と二天使、鞭打ち苦行者信心会の会員たち(慰めの聖母)」 ふくよかで暖かなマリア様が素敵です。ラファエロの聖母子像を彷彿とさせます。

ペルジーノ 「悔悛する聖ヒエロニムス」 近くにいるライオンは修行をしているというシンボルだとか。

1473年の工房                                                    「ジョバンニ・アントニオ・ペトラツィオ・ダ・リエーテの娘の潰瘍を治す聖ベルナルディーノ」 建物が立派で柱の模様も芸術的。こういった場所にまた身を置きたい=イタリアに行きたいと思う絵でした。

こちらはおまけのゴッホ「ひまわり」 本物は筆のタッチが抜群にいいのですが、写真になると劣ります。



 

                                                            

新宿の損保ジャパン東郷青児美術館


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toshi

イタリアは、20年前に行きましたが、ローマしか見ていません。しかし、バチカン博物館には、感動しました。イタリアの芸術は、すばらしいと思います。
by toshi (2007-06-02 11:06) 

miffy

絵画マニアの友達によると弟子のラファエロが師匠の絵の仕上げをしてたとか…
キリスト教の信者の友達が聖人はそれぞれにシンボルがあるので、それを覚えれば宗教画もわかりやすいと教えてくれましたが、すぐに忘れてしまいます^^;
by miffy (2007-06-02 13:06) 

ルネサンス期の画家、大好き!ダヴィンチやミケランジェロなどなど、本当に美しいですよね。ラファエロは、ペルジーノに影響を大いに受けたらしいですが、師事したという話は、今は美術史では否定されてるようですが…師と仰いだというだけで師事したというわけではないので、いいのかな。
by (2007-06-02 13:42) 

naonao

>toshiさん、いつもありがとうございます。
そうですね。イタリア芸術派やはりすごいです!私はイタリアの何都市かは廻っていてウンブリア国立絵画館のあるペルージャも行ってるのですが、肝心のこのウンブリア国立絵画館には行ってないのですよね。一ヶ月くらいかけてイタリア各地の美術館巡りをしたいです。

>miffyさん、いつもありがとうございます。
出展作品にはラファエロもたぶん関わっていただろうけれどもはっきりわからないという絵画もありました。工房の皆で仕上げた作品が多かった様です。宗教画のシンボルは難しいですね。白いユリが聖母マリアの純潔、青い布が聖母、ろうそくの灯が神、白い鳩が精霊、蔦が不滅の愛、バラがカトリック教など・・・。水は潔白、浄化のほかに正反対の受難、試練と言う意味まで。宗教画は奥が深すぎますね。

>crystalmimiさん、いつもありがとうございます。
え、そうなんですか?美術史ではラファエロがペルジーノに師事したことが否定されてるんですか!?同じ工房にいて1つの絵画を一緒に完成させたであろう絵もあるのに。喧嘩別れでもしたのでしょうか?

>DSilberlingさん、いつもnice!ありがとうございます。

>muuさん、nice!ありがとうございます。
by naonao (2007-06-02 18:14) 

りゅう

この展覧会気になってるんですよね~
なにか、こう、とてもそわそわするんですよね~『~ラファエロが師と仰いだ神のごとき人~』というキャッチコピーに(笑)
ペルジーノという名前はこの展覧会の告知で初めて知りましたが、レオナルド先生の兄弟弟子とのことですし。o(*^^*)oわくわく
作品数が少ないようなので、行くなら上野のパルマ展とセットかな~なんて考えています。
by りゅう (2007-06-02 22:23) 

naonao

>toraneko-tor..さん、いつもnice!ありがとうございます。

>りゅうさん、いつもありがとうございます。
私もこのキャッチコピーに釣られて観にいきました(笑い)
確かに損保ジャパンでの展覧会は作品数が少ないのでちょっと残念な面もありますね。りゅうさんの言うようにパルマ展と一緒に観るのはなかなかいいアイディアかも。
by naonao (2007-06-03 22:39) 

naonao

>さめ宗家さん、nice!ありがとうございます。
by naonao (2007-06-09 16:56) 

たいち

今月の2日に、ドレスデンのツウインガー宮殿にあるアルテマイスターへ行って、ラファエロの聖母子を目蓋に刻んできました。ここの一番の名品とあって、一番良い場所に飾られていましたよ。
by たいち (2007-06-18 16:14) 

naonao

>たいちさん、いつもありがとうございます。
旅行行かれてたのですね!私はドレスデン行ったことないので、そこにあるラファエロの絵はきっと観たことないです。羨ましいです。
by naonao (2007-06-18 21:59) 

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