SSブログ

エディット・ピアフ~愛の讃歌 [フランス映画]

映画公式サイト:http://www.piaf.jp/

「エディット・ピアフ~愛の讃歌」を、表参道ヒルズのスペースOにて観てきました。

この映画、本当に素晴らしかったです。事実は小説より奇なりですが、エディット・ピアフの人生は下手な小説よりもはるかに波乱万丈で浮き沈みが激しく、普通の人の人生ではないので、小説も顔負けの人生でした。だから映画としてもすごく楽しめました。そしてエディット・ピアフを演じるマリオン・コティヤール、迫真の演技です。圧倒されました。エディット・ピアフそのものになりきってる感じで、とても「プロヴァンスの贈りもの」に出てきたレストランで働く役どころの女性がエディット・ピアフを演じたとは思えないほどです。本年度アカデミー賞最有力との声が早くも上がってますが、本当にそれに値するほどの彼女の演技と映画作品。輝いてました

ちょうど新聞にマリオン・コティヤールのインタビューが載っていました。「ピアフの人生には愛や情熱と言うポジティブなものと悲劇性との強いコントラストがあり、それが彼女をとても生き生きとした人間にしている。・・・・47歳でこの世を去ってしまったけれど一瞬一瞬は濃密な時間を過ごしていた。短いけれど充実した人生だった。生きることの喜びを求めていた人だから悲劇に満ちていても、深いところでは幸せを感じていたと思うんです」とコメントしてます。

ピアフの人生がどんなだったのかと言えば、大道やカフェの歌手の母と大道芸人の父の間に生まれ、貧困の中に育ち、一時期祖母の売春宿で祖母によって育てられます。その間失明の危機に遭いそこで働く娼婦たちとのリジューのテレーズ巡礼のあとに奇跡的に視力を回復するのです。その後父親とともにサーカス団で生活したり、大道で歌ったりし、一人でストリートシンガーとして働き、しばらくするとナイトクラブのオーナーにスカウトされ、ナイトクラブで歌うようになります。それからは出世街道まっしぐら。人気が出て、大きな舞台でコンサートを開き、ヨーロッパやアメリカでもコンサートを開くようになるのです。

しかしその間も、殺人事件の容疑者、恋人の飛行機事故死、モルヒネ中毒、交通事故、2度の結婚を経験し、もっと遡るとティンネージャーだったときには生んだ子供を病気で亡くしてもいます。歌うことにはとにかく執着し生涯を通じて歌い通し、代表作の「愛の讃歌」は今でもたくさんの世界中の歌手によって歌い継がれてます。

ピアフの人生があっぱれです。そしてピアフを演じたマリオン・コティヤールもあっぱれ。映画で使われた歌はピアフ本人のものとコティヤールの歌を織り交ぜているらしいのですが、全くわからないほどです。ピアフ本人がコティヤールの演じたような話し方、身のこなし方だったのか、私自身はよくわからないのですが、コティヤールは相当この役を研究しこの映画に臨んだとのこと。きっとピアフと良く似てるのでしょうね。今後もコティヤールにはハリウッド映画よりフランス映画にももっと出てほしいと思いました。

映画は順序良くピアフの生涯を追うのでなく、幼い時と歌手として成功してからを交互に混ぜ、うまく編集し盛り上げてました。この映画本当に良かった。今一押しのお勧め映画です。

おまけ:imeemからピアフの歌です。




エディット・ピアフ~愛の讃歌 サウンドトラック

エディット・ピアフ~愛の讃歌 サウンドトラック

  • アーティスト: エディット・ピアフ
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2007/09/05
  • メディア: CD
わが愛の讃歌―エディット・ピアフ自伝

わが愛の讃歌―エディット・ピアフ自伝

  • 作者: エディット・ピアフ
  • 出版社/メーカー: 晶文社
  • 発売日: 1980/01
  • メディア: 単行本
エディット・ピアフ コンサート&ドキュメンタリー

エディット・ピアフ コンサート&ドキュメンタリー

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2007/09/21
  • メディア: DVD
エディット・ピアフ

エディット・ピアフ

  • アーティスト: エディット・ピアフ
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1997/12/10
  • メディア: CD
追記:YouTubeで愛の讃歌を歌うピアフを見つけました。こちら↓。素敵です。

nice!(16)  コメント(19)  トラックバック(2) 
共通テーマ:映画

nice! 16

コメント 19

たいちさん

私も試写会で観ました。貴女もマリオンの虜になりましたね。
by たいちさん (2007-09-15 10:02) 

Mimosa

いつも新鮮な映画情報ありがとうございます!
この映画、私も観に行く予定です♪フランス語の先生からもお薦めされていて、映画のチラシも配られました!
え~っ、マルティン・コティヤールが主演なんですね~@_@!気づいてなかったです!先日、「プロヴァンスの贈りもの」を観て来て、綺麗な女優だな~と思ってたんです!
先程、私のブログに「プロヴァンスの贈りもの」について書いたところです。naonaoさんのブログにもちゃんと紹介されてたんですね~!きっと、私が旅行中の時で見逃してました...!naonaoさんのブログの方が詳しく書かれているので、私のブログで紹介&リンクさせていただきますね~^^!
あ、それから、先日naonaoさんのブログに掲載されていた「ミス・ポター」を25日に友達と観に行くことになりました^^!こちらも楽しみです~♪
by Mimosa (2007-09-15 13:37) 

naonao

>たいちさん、いつもありがとうございます。
本当にマリオン・コティヤールの演技素晴らしかったですね。彼女のはまり役、これからも代表作になるのではないでしょうか?

>Mimosaさん、いつもありがとうございます。
「プロヴァンス~」のコティヤールはどちらかというとどこにでもいそうな感じの女性を描き、誰が演じてもさして問題がないような役どころでしたが、エディット・ピアフのほうはそうはいきません。演技派女優といえるほど堂々とした演技でした!本当この映画は素晴らしかったです。大いに期待していっていいと思います。ミス・ポターは可愛らしい映画だったし大人の純愛を描きそれなりに楽しめ私は好きな映画でした。Mimosaさん、映画どうぞ楽しんできてください。リンクはいつでも大歓迎です。ありがとうございます。

>toshiさん、xml_xslさん、miffyさん、toraneko-toraさん、いつもnice!ありがとうございます。
by naonao (2007-09-15 21:51) 

お久しぶりです。
ようやくもーきち旅行復活できました。
過去記事はさかのぼってゆっくり見させてもらいます。
これからもよろしくおねがいします。
by (2007-09-16 15:54) 

naonao

>くろたさん、お久しぶりです。
こちらこそ今後もよろしくおねがいします。
私も時間取ってくろたさんの記事読ませてもらいたいです。

>Krauseさん、いつもnice!ありがとうございます。
by naonao (2007-09-16 22:43) 

はじめまして☆Mimosaさんのご紹介でご訪問しました。
映画、たくさん観てらっしゃるのですね。
僕は昔、ユニヴァーサル、パラマウント、フランス映画社系の
ビデオ(いまDVDですね)ソフトの宣伝部の仕事をしていたので
その頃は、年間300本くらい観ていました(いや、無理やり?)
映画好きが昂じて、この世界に入ったのですが、
好き嫌い関係なく、映画をひたすら観て、宣伝文句を考え、
タイトルを考え、記者会見に参加して、という生活が8年くらい続くと
逆にひずみが生じてしまって・・・やはり、映画は一般客として
自分の好きな作品を選んで、お金払って、あるいは試写会に応募して、
そういった趣味の範囲で純粋に楽しむ方がいいですね。

naonaoさんは古い映画とかもご覧になりますか?
最近のものは、まったくついていけてないのですが、
ヌーヴェルヴァーグや古き良きハリウッド映画、70年代の
アメリカン・ニューシネマ、ニューヨーク派の映画だったら
夜明けまでおつきあいできるかも(笑)

長々とすみません、またお邪魔させてくださーい☆
by (2007-09-17 11:15) 

naonao

>コールドターキーさん、はじめまして。
コールドターキーさんのお名前、全然初めてという感じでなく、どこかで見て知ってるよなあと思ってちょっと調べてみたら、Zunkoさんのブログで良くお見かけしてる名前でした!
映画関連のお仕事って素敵ですね!でも私も映画好きですが年間300本となったらもう閉口してしまい映画観るのもイヤになってしまうでしょう。確かに仕事は仕事、趣味は趣味かもしれませんね。学生の頃(80年代前半)はよく映画観ましたが、それ以降は仕事に忙しく、その後はバックパッカー、また仕事・・・と観ていず、その後この4,5年は仕事量もかなり減らし試写会中心の!?日々(といっても年間60本程度)です。
だからきっとコールドターキーさんのほうが断然映画にお詳しいと思います。私もコールドターキーさんのブログにあとでお邪魔させていただきますね。
by naonao (2007-09-17 11:53) 

そんなにいい映画なら、ぜひ見なくっちゃ!
あした表参道行くし、時間見て行こうと思います。
愛の賛歌って、エディットピアスの歌だったんですね~~
美輪さんが歌っていますよね。
by (2007-09-17 22:40) 

naonao

>crysatalmimiさん、いつもありがとうございます。
この映画、私は試写会で観たので今、表参道ヒルズのスペースOに行かれても映画はやってません。ごめんなさい。(この会場はよくファッションショーに使われてるようですけど、試写会場としてはいま一つでした)この映画は9月29日(土)からロードショーです。
美輪さんも歌ってますが、日本では宝塚の越地吹雪、美空ひばり、加藤登紀子、中島みゆき、桑田桂祐、椎名林檎、SOPHIAなども歌ってるようです。海外ではセリーヌディオンなんかも。ピアフは偉大ですね。
by naonao (2007-09-18 22:04) 

Ren

作品中にピアフの代表作が次々と流れていましたが
私もピアフ本人のとコティヤールのの区別はまったくできませんでした。
コティヤールはの代表作になるでしょうね。
by Ren (2007-09-30 09:33) 

naonao

>Renさん、ありがとうございます。
本当、コティヤールの演技素晴らしくて、この作品は評価も高いですし、彼女の代表作になりますね。
by naonao (2007-09-30 21:01) 

hana

「プロヴァンスの贈りもの」も結構好きでしたが、この映画では全くの別人になってましたね。
by hana (2007-10-04 00:25) 

naonao

>hanaさん、ありがとうございます。
本当、別人のコティヤール。役者ってすごいと思いました。
by naonao (2007-10-04 21:17) 

Labyrinth

naonaoさん ご訪問どうもありがとうございました。
この作品のマリオンは本当にピアフが乗り移っているかのようでしたね~
ってピアフを知らないくせに f^_^; ぽりぽりですけど。
「ようつべ」見せて頂きました。ありがとうございます。
GyaOのピアフ特集もなかなか良いですよ!
by Labyrinth (2007-10-05 00:31) 

naonao

>Labyrinthさん、ありがとうございます。
本当マリオン素晴らしい演技でしたね。
GyaOのピアフ特集見てみます。情報ありがとうございます!
by naonao (2007-10-05 21:35) 

江戸うっどスキー

そうですよね。私も、ピアフをリアルタイムで知らないので、想像或いは、何かのきっかけでちょっと見たとか、そんなレベルですけど、きっと、本人が乗り移ったような演技かもしれませんね。
by 江戸うっどスキー (2007-10-13 23:03) 

naonao

>江戸うっどスキーさん、こちらにもありがとうございます。
何だか天国でピアフがこのコティヤールに力を貸してくれたのではないかしら。映画の中のコティヤールはピアフにすごく似てたらしく、フランスでは大絶賛とのこと。本当うなずける演技です。

>yamamotoさん、nice!ありがとうございます。
by naonao (2007-10-14 16:14) 

バラサ☆バラサ

私は、気が散りやすいので、時間軸の変化に惑わされ、人間関係が今ひとつわからなくなってしまいましたっ。

それにしても、あの女優の演技は凄いです。

エンドロールは、何故歌でなかったんだろ?
by バラサ☆バラサ (2007-10-23 18:06) 

naonao

>バラサ☆バラサ さん、こちらにもありがとうございます。
この女優さんにとってもこの映画は一生ついてまわるような代表作になる映画でしょうね。まさに迫真の演技ですごかった!!ですね。今後も楽しみですね。
by naonao (2007-10-23 21:58) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 2