アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生 [ドキュメンタリー]
映画公式サイト:http://annie.gyao.jp/
「アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生」を九段会館にて観て来ました。
セレブな人々をそのカメラに収めることで有名なアニー・リーボヴィッツ。この映画は彼女の歩んできた人生に迫ったドキュメンタリーです。
彼女が撮った有名な写真の中には、ジョン・レノンが亡くなるわずか4,5時間前に、愛するヨーコに丸裸のジョンが抱きついてキスする写真(これはローリングストーン誌の追悼記念号の表紙になり、逸話と共に紹介されました。当時の彼女は駆け出しだったのですが、この写真によって名前を売ります)、妊娠した大きなおなかをささえたデミ・ムアーのヌード写真(わいせつか、母性の賛美かの論争で議論を呼びました)、ローズのプロモーションでバラの中に横になったベット・ミドラーの写真(バラの一本一本のとげを抜いてくれたことにベット・ミドラーは感激してました)、顔を真っ青に塗ったブルース・ブラザーズ、ボーン・イン・ザ・USAのジャケットのブルース・スプリングスティーンなどなど、一度はどこかで目にした写真が、実は彼女の手にかかっていた写真だったのです。
映画に出てくるセレブは以下の通り。
オノ・ヨーコ、ベット・ミドラー、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ヒラリー・クリントン、ウーピー・ゴールドバーグ、キルスティン・ダンスト、デミ・ムアー、ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ、アーノルド・シュワルツネガー、ミハイル・バリシニコフ、スーザン・ソンタグ、パティ・スミス、ドナルド・トランプ・・・・・。
初めは美術専攻で美術の先生にでもなろうとしてた彼女ですが、先生になるためには芸術家でなければならないと思い、まずは写真のコースを取りすっかりそれにのめりこみ、また「写真家は写真を撮るという大義名分で世界を旅行して回れると思って写真家になった」と言います。創業時代のローリングストーン誌のスタッフとなりローリングストーンズがまさに全盛だった頃、メンバーと24時間一緒にいて仲良くなり、カメラを意識させないくらいに溶け込んで彼らの日常を撮り、また他の多くのミュージシャンなどにも同じ手法でアプローチして、他の写真家が撮れないような写真を次々撮りまくりました。しかし、ローリングストーンズと一緒に長くいすぎた彼女は、最後はドラッグ漬けとなり、ドラッグから立ち直れないところまで行ってしまい、そのあと施設にも入って更生するという時代も送ってます。その後、ヴォーグなどファッション女性誌などにも進出し、いろんな小道具を使うことの重要性を悟り、小道具を駆使し独自の美的感覚で読者を魅了し続けてます。また美しい写真ばかりを撮っていたわけでなく、戦場での写真、人の死もたくさん撮っています。
映画では、アメリカの知識人で作家、映画監督、運動家であったスーザン・ソンタグと彼女が長きに渡り親密な中であったことが述べられ、彼女にも大変な影響を与えていたようです。
彼女が撮ってない人はいないくらいセレブというセレブは皆写真に収めています。ミュージシャン、映画スター、政治家、ダンサー、スポーツ選手と誰でもござれ。エリザベス女王のポートレートや秋にはヴィトンの広告でゴルバチョフ元大統領まで登場させるという、彼女の仕事ぶり。あっぱれでした。
A Photographer's Life, 1990-2005
- 作者: Annie Leibovitz
- 出版社/メーカー: Random House Inc (T)
- 発売日: 2006/10/03
- メディア: ハードカバー
Photographs: Annie Leibovitz 1970-1990
- 作者: Annie Leibovitz
- 出版社/メーカー: Harpercollins
- 発売日: 1992/10
- メディア: ペーパーバック
世界一の女流カメラマンの写した作品を観たいですね。それと、どのような人生を送ったかも知りたいです。
by たいちさん (2008-01-31 23:30)
>たいちさん、いつもnice!ありがとうございます。
この人の写真はきっとどこかで目にしたことありますよ。長くローリングストーン誌のカメラマンでこの表紙のミュージシャンの写真のほか、いろんなミュージシャンのジャケットなども彼女が映したものがたくさんあります。今はヴォーグ誌でも素敵な写真が見られます。
>xml_xslさん、たねさん、toshiさん、toraneko-toraさん、miffyさん、いつもnice!ありがとうございます。
by naonao (2008-02-01 22:31)
アニーさんのこと、全く知りませんでした~!でも、世界のセレブ達の写真ばかり撮れるなんて凄いことだし、彼女の作品もどれも芸術的で素敵なセンスですね...☆
by Mimosa (2008-02-01 23:43)
写真は見たことのあるものばかりですが、映画館で今回の映画の宣伝を見て初めて名前を知りました。仕事に情熱をかけていた人なんですね。私もそうでありたいものです。
by Morimo (2008-02-02 14:34)
ジョンとヨーコの写真はこの人の撮影ですか。
感慨深いものがあります。
決してビートルズファンではないのですが、
この写真は鮮明に覚えています。
by 李 萬中 (2008-02-03 14:18)
>Mimosaさん、いつもありがとうございます。
セレブのほうからわざわざアニーなら撮って欲しいとお願いされるくらい信頼絶大なのです!すごいですよね。
>Morimoさん、いつもありがとうございます。
「死ぬまで写真を取りまくっていたい」と彼女は言ってるのですが、そういう仕事にめぐり合えるというのも羨ましい話です。
>萬中さん、いつもありがとうございます。
そうですね。私もビートルズファンでもないですが、この写真撮影の4,5時間後に暗殺されてしまうのですから、この写真のインパクトは絶大でしたね。
>Krauseさん、いつもnice!ありがとうございます。
by naonao (2008-02-03 21:51)
>kikuzouさん、nomameさん、COROさん、nice!ありがとうございます。
by naonao (2008-02-05 21:58)
試写会に応募しようかどうか迷いました!
日程的に厳しそうだったので断念しましたが。
95年に新宿で開催された展覧会を鑑賞しましたよ♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ
なんか突き抜けた感性を持っとるな~という感じがしました。
by りゅう (2008-02-09 11:45)
>りゅうさん、ありがとうございます。
りゅうさん、95年に展覧会行かれてるんですね。
2月号のローリングストーン誌を電車で読んでる人を発見したのですが、またジョンとヨーコのこの写真が表紙に使われてました。インパクトあるので、目が釘付けでした。アニーの撮る写真って本当インパクトありますよね。
by naonao (2008-02-09 16:31)
>Zunkoさん、いつもnice!ありがとうございます。
by naonao (2008-02-18 21:22)