BOY A

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 「BOY A」を渋谷シネ・カノン試写室で観て来ました。

映画公式サイト：http://www.boy-a.jp/

イギリス・マンチェスターで小学生の頃犯した罪で、人生のほとんどを一般社会から切り離された場所で過ごした少年Aが、実社会に出て、新しい名前ジャックと名乗り、人生をやり直す物語です。

罪を犯した過去を全て葬り去り、新しい名前と住所と職場でやり直すジャック。職場でも新しい人間関係を築き、職務中人助けをして表彰され、親友と呼べるような友人もでき、恋人もでき、恋人には全てを打ち明けようかと苦悩もしたり、それでもまた全ては順調に廻っているように見えましたが、あることによって世間に彼の昔の正体がわかってしまうと、どこにも行き場がなくなります。最後は悲しい結末で涙が出ました。

主人公のジャックには新人のアンドリュー・ガーフィールド。彼は新人ながら素晴らしい演技を見せてくれました。繊細で傷つきやすく、揺れ動く若者の表情が実にリアルで、胸を打ちます。既にマスメディアでのこの映画での彼の演技力は高く評価されているのですが、本当に素晴らしいの一言でした。あとからちょっと調べたら、彼はロバート・レッドフォードに見出され、「大変な掘り出し物!!」と大絶賛されていた若手俳優だったのです。早くも今後の活躍が楽しみになってる俳優さんになりました。

また全体的にこの映画に出てくる各役者も実力派といったいい演技を見せていました。ジャックを心の底から理解し、いつも絶え間なく支えとなっているテリー役のピーター・ミュラン。ジャックの恋人としてジャックの希望の人となったミシェル役のケイティ・リオンズ。テリーの息子役でジャックとは対照的に怠け者で友だちも積極的に作ろうとしないシェーン・エヴァンス。 幼い時に何気なく善悪の判断もあまりつかず、ふとしたことから不幸な人生を送ることになり、その後せっかくのチャンスをもらい希望をもって生きているのに、過去が暴かれた時に一般社会の人々が色眼鏡で彼を見て、一斉に彼を拒否するやりきれなさ。そして、社会というものがこんなにも簡単に一人の人の人生を追い込むことになる恐ろしさ。何が本当の罪なのか。何がまっとうなのか。そんなことをこの映画は語っていました。インディーズ映画としてはかなり質が高く、見ごたえのある映画でした。

2008年BAFTA最優秀男優賞、最優秀監督賞、最優秀編集賞、最優秀撮影賞受賞。2008年ベルリン国際映画祭　パノラマ部門エキュメニック審査員賞受賞。11月、渋谷シネ・アミューズほか全国順次ロードショー。お勧めです。

コメント 6

興味はアリアリなんですけど、
ストーリーが悲しくなっちゃいそうで悩むところです。
でも将来性楽しみな新人さんというのも惹かれますね。
by nomame (2008-10-18 18:33) 

いろんな賞を取ってるようだし、内容からもいい映画のようですね。
この新人の男の子も、今後の活躍楽しみですね～。きっと、人気出そう・・・！大物俳優になるかもですね！
by Mimosa (2008-10-19 11:26) 

アンドリュー・ガーフィールドという名前を覚えて、今後注意してまますね。
by たいちさん (2008-10-19 14:19) 

ストーリーを読んだだけで興味を引かれる映画ですね。
見てみたいです。
by miffy (2008-10-19 17:51) 

観てみたいです！
でも上映される劇場が・・><；
渋谷だけですかね・・・；；
by Betty (2008-10-20 15:54) 

>nomameさん、いつもありがとうございます。
確かにストーリーは決して明るいものではありませんが、俳優陣が素晴らしかったです。

>Mimosaさん、いつもありがとうございます。
この俳優さん、本当将来が楽しみです。
既に「大いなる陰謀」ではトム・クルーズとメリル・ストリープと共演してます。

>たいちさん、いつもありがとうございます。
本当注目株ですね。

>miffyさん、いつもありがとうございます。
結構いろいろ考えさせられる社会派映画でした。

>Bettyさん、いつもありがとうございます。
この映画どうやら渋谷だけですね。残念です。

>xml_xslさん、toshiさん、萬中さん、miopapaさん、くろたさん、いつもnice!ありがとうございます。


by naonao (2008-10-21 22:14)