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SWITON MEMORIES [観劇・踊り・イベント・ライブ]

「SWITON MEMORIES」を銀座博品館劇場で観てきました。

 

会場のロビーには胡蝶蘭をはじめとするたくさんの花、花、花。花のいい香りがロビー一杯に溢れてました。森光子や風間杜夫などの有名俳優陣からたくさんの花が贈られていて華やかでした。

林家いっ平、山田まりや、伊東孝明、水町レイコ、小林十市、斉藤レイ、わかぎゑふ、渡辺正行が出演。 ご存知、林家三平の奥さんで、こぶ平やいっ平、みどり、泰葉の母でもある海老名香葉子の波乱の人生模様を三平が出世する時代まで描いています。

ト書きの説明をする小林十市が素晴らしかった。身のこなしがスマートでうまくお笑いを織り込み笑えました。また金馬役の渡辺正行、金馬の妻役の水町レイコがそれぞれの役をうまくこなし良かったです。小林十一はどんな人なのか調べたら、元バレーダンサーで人間国宝5代目柳家小さんの息子で、弟は柳家花緑と知り、びっくり。また水町レイコは北島三郎の娘だし、伊東孝明は伊東四朗の次男でもあるので、2世タレントがたくさん出てる劇でもありました。もともとこの劇自体が林家いっ平改め、2代目林家三平襲名記念の劇なので、いわゆる2世そのものなのですが・・・。いっ平が三平を演じ、三平のものまねで笑いを取り面白かったです。最後は親の三平から直接習ったという落語をして、幕が下りました。

ストーリーは、海老名香葉子が戦争によって家族のほとんどを亡くし、すぐ上の兄と自分のだけが取り残され、戦争孤児のようになります。戦前自分の家が釣りのさおを売っていた店でそこを贔屓にしていた三遊亭金馬の一家に引き取られて育てられることになり、そのことが縁で三平の奥さんとなるのです。

三平の奥さんとなってから姑の存在が大きく、姑から三平のことを「三平さんとは言わず、お兄さんと言いなさい」「三平が真打になってもおかみさんとしての取り仕切りは私がします」と言われ、一家の嫁としての立場をまるつぶれにされます。姑に内職仕事で散々忙しく働かされた後、香葉子は結核にまでなります。結核で入院中も姑は全く見舞いに来ず、治ってからも違うアパートに住まわせられて三平と姑の住む家には一歩も足を入れさせぬような手はずがなされ、たくさんの笑いの中にひどい嫁いびりの現状が織り込んでありました。この時代嫁姑の間柄はこれくらいが普通だったのかもしれませんが、大変な思いをして生きて来られたのだなあと思いました。題名となってるスイトンも、金馬の家に引き取られる前は、中味の野菜はそこらへんの雑草を入れて食べていたようで、「汁が赤茶色だった」といいます。金馬の家に移ってからはちょっとはいいものを食べられるようになったようですが、この劇では笑いを誘うお笑いにしてました。こういうことをお笑いで済ませられる今の世に生まれて本当に良かったです。

全体的に、大変なこともお笑いにして気楽に観られる劇になっていて、とても素晴らしかったです。

 

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コメント 8

匁

スイトンですか!!。
あまり思い出したくないです。
by (2009-01-17 19:47) 

Mimosa

ストーリー的には、シリアスな感じですが、お笑いになってるのですね~。
最近の私、お笑い系にはまりがちです・・・。漫才とかも面白いですね!
by Mimosa (2009-01-18 23:56) 

miopapa

ラジオやテレビを通して
  林家三平さんの落語を聞き
    それまで古典落語とはがう口調に
    お腹を抱えて笑わせてもらった思い出が・・・
by miopapa (2009-01-19 12:13) 

たいちさん

お正月から大笑いできて、今年はいい事ありそうですね。
by たいちさん (2009-01-19 14:52) 

duke

一瞬ご家族でやられているのかと・・まさかね^^;
良いお話のようですね。いろんな角度から、いろんなお話がありそうな御家族ですね。
by duke (2009-01-20 01:01) 

Zunko

Naonaoさん、なかなか渋い劇も観劇されるのですね。。素敵。

去年末に帰国していた時、聞き覚えのある泰葉と言う名前の方が、何だか訳のわからない人になっていて(笑)。。なかなか、その林家三平とその一家の生涯を描いた劇は面白いのではないか、と思いました。

すいとん、か。。東京の下町での戦後のポピュラーな食べ物だったのでしょうね。。私も同じ様な事(雑草を入れて、小麦粉で作った)を聞いて育ちました。
by Zunko (2009-01-21 15:34) 

李 萬中

噺家の人って人生そのものもドラマの人多いですよねえ。
芸術家ですからやはり、起伏も激しいのかなと。

しかし泰葉は、なにかが違うような気がします。
by 李 萬中 (2009-01-21 21:41) 

naonao

>匁さん、ありがとうございます。
スイトンの思い出おありなのですね。
思い出させて申し訳ありません。

>Mimosaさん、ありがとうございます。
私もシリアスなものよりお笑いのほうが気が楽で好きです。
こういうものはもっと観たいです。

>miopapaさん、ありがとうございます。
miopapaさんは三平の活躍をオンタイムでご存知でいいですね。私は全く知りませんが、古いフィルムをテレビで流してるのを観たことがあり、何となくいっ平が真似した三平の真似もわかり楽しかったです。

>たいちさん、いつもありがとうございます。
やはり笑いはいいですね。一年中笑っていたいです。

>dukeさん、ありがとうございます。
この一家目立ってますよね、何かといろんな話題で。
dukeさんの言うようにこの劇を一家でやってたら笑えましたね!

>Zunkoさん、ありがとうございます。
この劇のチケット、実は頂いたものです。私の趣味ではないのですが(笑い)来るものは拒まず状態ですので何でも観てます。
でも観れば観るでやはり楽しいですね。いろいろ感じられることもあるので。

>萬中さん、ありがとうございます。
本当に波乱万丈の人生ですね、噺家さんたちは。
劇の中では秦葉の冗談も出て、なかなか楽しめました。

>nice!をくださった皆様、ありがとうございます。
by naonao (2009-01-21 22:10) 

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