チェンジリング [Clint Eastwoodイーストウッド]
「チェンジリング」を東宝東和試写室にて観て来ました。立派なプログラムもいただきました。
映画公式サイト:http://www.changeling.jp/
アンジェリーナ・ジョリー主演。クリント・イーストウッド監督作品。アカデミー賞最優秀主演女優賞ノミネート作品。1920年代にアメリカで実際に起きた話を基にしています。「チェンジリング」とは子供を取り替えるという意味。妖精が子供をさらって醜い子供を残していく伝説があるそうです。映画はまさにその伝説の話が実際に起こりました。
クリスティーン・コリンズ(アンジェリーナ・ジョリー)がシングルマザーで育てていた一人息子ウォルターが失踪。子供は5ヶ月後に戻ってくるのですが、その子供は自分の子供ではありませんでした。全くの別人であるにもかかわらずその子供は自分の子供だといいはり、警察も言い分を聞き入れてくれません。本当の子供を取り戻すために、クリスティーンは警察に抗議し立ち上がるのです。
怖いことに、この時代には警察がかなりの悪であったことがわかります。市民を守るどころか、面倒くさいことには蓋をし、帳消しにし、本当のことを追求もせずにそのままにしています。間違えを間違えだとは訂正しません。かなり厄介な組織です。
ある子供誘拐と殺人事件が起こり、徐々に警察の化けの皮がはがれ、一般市民による子供の入れ替わりの警察の手違いを非難する運動なども起こり、裁判では警察の幹部たちが永久停職という判決を受けます。そして最後にまたある事件が起こり、希望を残して映画は終わります。
アンジェリーナ・ジョリーが実生活で実際6人もの母親であることから、母親の子供を取り戻したいと願う一貫した強い思いがスクリーン全面に出ていて、本当に素晴らしい演技を披露してくれました。彼女にしたら結構簡単に感情移入ができた役であったろうと思いますが、どんなに壁があり困難があろうとも戦っていこうとする母の姿を見事に演じていました。国連大使をしているためかアクティブな映画よりも本人が望んでやった「すべては愛のために」や「マイティーハート」などメッセージ性の強い映画が最近増えてきてる感じがします。個人的にはアクティブな映画のほうがアンジーらしい気がし、役作りのため仕方ないのですがこの映画では彼女本来の生き生きとした美しさが観られず、ちょっと複雑でした。
警察と戦うクリスティーナをバックアップしてくれる牧師さん(ジョン・マルコヴィッチ)。そして子供の誘拐事件と殺人事件を担当したことからクリスティーナとかかわりを持つ刑事(マイケル・ケリー)。またクリスティーナが強制的に精神病院に入れられたのと同じように警察にたてついて精神病院に入れられていた女性(エイミー・ライアン)。脇を固める俳優陣も素晴らしい演技を見せていました。重たい映画ですが、1920年代頃のファッションや警察の腐敗してる様がよくわかります。事実は小説より奇なりといいますが、本当に小説のように実に良く出来た話になっていました。
チェンジリング (アンジェリーナ・ジョリー、ジョン・マルコヴィッチ 出演) [DVD]
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- メディア: DVD
妖精のアイルランド―「取り替え子」(チェンジリング)の文学史 (平凡社新書)
- 作者: 下楠 昌哉
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2005/08
- メディア: 新書
実話のドラマだそうですね。母は強しで、アンジェリーが熱演していますね。夫婦揃って、アカデミー賞受賞も実現するかもね。
by たいちさん (2009-02-12 23:13)
予告編を見て、「宇宙人・・?」と思っていましたが・・・どうも違うようですね?^^;
by duke (2009-02-12 23:32)
アカデミーが近くなるといい映画がたくさん上映されてどれを見ようか迷ってしまいます。
とかいいながら、結局映画館にはいかないでDVD借りてきて見るんだけど^^;
by miffy (2009-02-13 10:52)
アンジーは演技の幅がドンドン広がっていますね☆
素敵な女優さんだと思います。
この映画楽しみにしている一本です(^-^)
by Betty (2009-02-13 11:57)
>たいちさん、ありがとうございます。
本当に夫婦揃ってのアカデミー賞受賞だったらすごいですね。
アンジーのこの映画での演技なら獲るかもしれません。
>dukeさん、ありがとうございます。
ハハハ。宇宙人っていうのも面白いかも・・・。
>miffyさん、ありがとうございます。
DVDは家で簡単に観られてお気楽でいいですよね。でも大きなスクリーンで観るのも捨てがたい。迫力があってより思い出に残る気がします。
>Bettyさん、ありがとうございます。
メッセージ性の高い映画を彼女はやりたいんだろうなあと思います。
でも彼女のアクションのある映画も期待したいです。
>nice!をくださった皆様、ありがとうございます。
by naonao (2009-02-13 21:17)
ちょっと迷っているところです。
どうしよ・・・。
by nomame (2009-02-14 01:59)
>nomameさん、ありがとうございます。
かなり重い映画かもしれませんね。
迷っているそのお気持ちわかります。
by naonao (2009-02-15 22:03)
ほんとにこの作品でのアンジーは、さめざめと涙を流したりして、今までの役柄のイメージからすると違うんですが、圧倒的に弱者の立場でも決して諦めない芯の強さがあるキャラクターはすばらしかったと思います。
そして、ジョン・マルコヴィッチをはじめ脇を固める人たちも素晴らしかったし、イーストウッド監督の控え目なスコアもまたよかったし、作品のテーマは厳しいものですが、観終えて確かなものが感じられて、楽観は出来なくとも希望が残る台詞で締めくくられてて、すごく満足できました。
観ておけてよかったです。
by cs (2009-03-26 22:46)
>csさん、ありがとうございます。
この映画でのアンジーの演技力は高く評価できますね。
最近アンジーは社会派の映画に率先して出演したい感じなので、今後もこういった厳しいテーマの映画出演が増えるのでしょうね。現実にも子持ちの母親なのでこの役は見事に演じきっていましたね。
by naonao (2009-03-28 22:27)