21世紀の大発見 よみがえる黄金文明展 ブルガリアに眠る古代トラキアの秘宝

展覧会サイト：http://www.yomigaeru-gold.jp/index.html

東京大丸ミュージアムで開催中の「21世紀の大発見　よみがえる黄金文明展　ブルガリアに眠る古代トラキアの秘宝」を観てきました。

2004年にブルガリアの“バラの谷”と呼ばれるカザンルクの谷で発見された「トラキア王の黄金のマスク」を初め、トラキア人が隆盛を誇った紀元前5世紀～前3世紀初頭の遺宝。ブルガリア国立博物館所蔵の170余点の黄金の品々の展覧会。

トラキア人は勇敢な騎馬戦士としてトロイ伝説にも登場する現在のブルガリアを中心とした地域で活躍した人たちで、B.C3000年からヨーロッパのバルカン半島に広大な勢力を築き、B.C5世紀からB.C3世紀に最盛期を迎え独自の文化を築き上げました。映画『300』や『トロイ』の時代の人たちです。

「トラキア王の黄金のマスク」は、重さ672gの金を用いた豪華なマスク。エジプト文明が確立するよりはるか昔、今からおよそ6000年以上前のヨーロッパ南東部バルカン半島に黄金文明が存在したのですからすごい。トラキア人は古代ギリシア文字を用いて王名や地名を記したごく断片的記録を除いては自らの記録を残しませんでした。そのため文献が少なく長い間その実像は謎に包まれてきました。トラキア人の歴史を解明するには、ホメロスの『イリアス』や、出土品などから推測しないとならないとのこと。

 

いろんなツボや武器、彫刻、装飾品など見てると近くのギリシャにとても良く似ています。黒色に朱色の人物や絵が入ったツボなどはギリシャのツボにもすごく似てますし、大理石でできた彫刻なんかもギリシャ神話を題材とした彫刻になっています。

「黄金のマスク」と「黄金の冠」が別格で扱われて小部屋に展示してあったのですが、その小部屋はローズオイルの素敵な香りに満たされていました。

以前Bunkamuraミュージアムのナポレオンの宮廷画家ルデューテの展覧会のときにもバラの香りのする小部屋を作っていましたが、すごく素敵な試みで、今後展覧会もこういう香りつきの展覧会があるといいなあと思いました。

ブルガリアの歴史 (ケンブリッジ版世界各国史)

• 作者: R.J. クランプトン
• 出版社/メーカー: 創土社
• 発売日: 2004/03
• メディア: ハードカバー

ブルガリアンローズ―香り高きオールドローズの世界

• 作者: 佐々木 薫
• 出版社/メーカー: BABジャパン出版局
• 発売日: 2005/06
• メディア: 単行本

イリアス〈上〉 (岩波文庫)

• 作者: ホメロス
• 出版社/メーカー: 岩波書店
• 発売日: 1992/09
• メディア: 文庫

イリアス〈下〉 (岩波文庫)

• 作者: ホメロス
• 出版社/メーカー: 岩波書店
• 発売日: 1992/09
• メディア: 文庫

ギリシア神話 (岩波文庫)

• 作者: アポロドーロス
• 出版社/メーカー: 岩波書店
• 発売日: 1978/06/16
• メディア: 文庫

トロイア戦記 (講談社学術文庫)

• 作者: クイントゥス
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 2000/09
• メディア: 文庫

コメント 9

大丸の「つな八」で食事したときに割引券を貰ったんですけど、
結局行けませんでした。
ここらへんがセンスの無さなんですよねぇ・・・。（反省）
by nomame (2009-02-14 01:57) 

これは福岡に来るので見に行ってみようと思っています。
ギリシア神話とかホメロスって大好きです。
by miffy (2009-02-14 13:22) 

「トロイ」を見た時に、ちょっとお勉強した記憶があります＾＾
素晴らしいものが残っているのですね。
by duke (2009-02-14 14:40) 

古代文明って未だにわからないことだらけですよね。
文字や紙と筆なんて今のPC以上の大発明だったのではとおもいます。
by 李　萬中 (2009-02-15 00:54) 

>nomameさん、ありがとうございます。
そんなに反省なさらなくても・・・。
センスがないなんてそんなことないです。ちょっとした縁があるかないかそれだけで～す。

>miffyさん、ありがとうございます。
そうですね、巡回するみたいですね。
私は未だにギリシャ神話にうといので（何度か読んでも頭に入らないんですよね）この機会にまた読みたいと思ってます。

>dukeさん、ありがとうございます。
私も映画や展覧会を機に勉強するようにしてます。昔は旅行を機にしてましたけど。この時代や地域はあまりよく知らないので勉強のし甲斐がありま～す。

>萬中さん、ありがとうございます。
記録をしなかった文明がたくさんありますよね。本当のところは全くわからず。ほとんど想像するしかないのでしょうね。「文字や紙と筆なんて今のPC以上の大発明だったのでは」という萬中さんのするどい意見。その通りでしょうね～。

>nice!をくださった皆様、ありがとうございます。
by naonao (2009-02-15 22:19) 

「ブルガリア」と聞いて、思い浮かぶのは、琴欧州とヨーグルト位しかない私です。古い歴史があるのですね。
by たいちさん (2009-02-16 13:02) 

>たいちさん、ありがとうございます。
私もブルガリアをはじめ東欧には行ったことがないので、全く知識なしです。やはり古い歴史があるので是非行ってみたいと思いました。
by naonao (2009-02-18 21:37) 

火薬庫と呼ばれるバルカン半島には、本当に様々な文化と民族があるのみならず、夫々の古い歴史があるのですね。だからこそ、民族紛争になるのでしょうね。ブルガリアは、山の国というイメージでいたのですが、黒海に接していたりドナウ川でルーマニアを国境を接していたり、と知らない顔がたくさんありそうな国ですね。クロアチアに一度だけ行きましたが、古い文化に感動しました。東欧、余り知識がないので、いつかゆっくり回ってみたいと思っています。。　
by Zunko (2009-02-21 17:07) 

>Zunkoさん、ありがとうございます。
民族紛争見てるとやはりそれだけ入り組んだ複雑な歴史がバックにあるようですね。全く行ったことがない場所の展覧会は勉強になり、世界は広い!とあらためて認識させてくれます。いつかまた世界に旅立たないといけないですね（笑い）。
by naonao (2009-02-23 21:43)