SSブログ

ファーザー [イギリス映画]

イギリス映画「ファーザー」(The Father)を観ました。

ファーザー [Blu-ray]

ファーザー [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: インターフィルム
  • 発売日: 2021/10/06
  • メディア: Blu-ray

2020年の作品。IMDb評価は8・2。アカデミー賞の主演男優賞受賞(アンソニー・ホプキンズ)と脚本賞受賞。

認知症で過去と現在が混在し、人の顔すらも分からなくなっていく姿を描く。認知症の人の目線で描かれているので認知症になったらこんな風に世界が見えるのだなあとよくわかりました。また長いセリフでほとんどのシーンに出ずっぱりのアンソニ・ホプキンズが御年82歳で受賞した意味が分かる映画でした。

認知症のアンソニー(アンソニー・ホプキンズ)は娘のアン(オリビア・コールマン)から話しかけられる。「いい人が見つかったからこれからパリに住み、もう世話はできなくなったの」と。自分の家に見知らぬ男(マーク・ゲイティス)がいて、「もう10年アンと一緒にいて、ここは自分たちの家だ」を主張しているのは一体何なのだと戸惑いを隠せないアンソニー。自分の娘は2人いて下の娘のほうが好きなのに戻ってこない。前日に来たローラと名乗る介護人と気が合い、翌日また来るはずのローラが別人。でも彼女もアンも昨日来た人と同じだと言い張る。アンはパリに行くものと思っていたのに、今度は「パリなんて行くはずがない」と言い出す…。

アンの顔も時々別人に見え(オリビア・コールマンとオリビア・ウィリアムズ演じる)、アンの夫の顔も別人に見え(ルーファス・シーウェルとマーク・ゲイティスが演じる)、介護人も違う顔、下の娘が事故で既に亡くなっていることも忘れ、一番親身に介護している娘のアンに暴言を吐く。いつも腕時計がなくて探し回っている。認知症のリアルなその世界。アンソニー演じるアンソニー・ホプキンズがもう認知症を患っているその老人にしか見えなった。それくらい自然でした。娘役のオリビア・コールマン、先日「女王陛下のお気に入り」でアン王女役で観たばかりだけど、彼女も素晴らしかった。またドラマ「SHERLOCK」でホームズのお兄さん役の印象が強いマーク・ゲイティスやドラマ「女王ヴィクトリア」で首相役だったルーファス・シーウェルも出演。安定の演技力でした。認知症の人の目線で描かれていることに大いに意義がある映画で、その世界が端的に描かれていて目から鱗でした。naonaoお勧め度★★★★★

nice!(17)  コメント(1) 
共通テーマ:映画

nice! 17

コメント 1

naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2023-03-01 11:48) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。