SSブログ

彼らが本気で編むときは、 [日本映画 ドラマ]

日本映画「彼らが本気で編むときは、」を観ました。

彼らが本気で編むときは、 [Blu-ray]

彼らが本気で編むときは、 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ジェイ・ストーム
  • 発売日: 2017/09/06
  • メディア: Blu-ray

2017年の作品。IMDb評価は7.2。荻上直子監督作品。トレンスジェンダーを扱ったドラマ。ゆるりと温かく荻上ワールドが全開の映画でした。主役でトランスジェンダー役に挑んだ生田斗真さんが女性以上に女性的で、その優しい語り掛けがこの映画にマッチしてとても心地よかったです。

シングルマザーのトモ(柿原りんか)の母(三村里恵)が男と家出したことで、叔父のマキオ(桐谷健太)が姪っ子のトモを預かり学校に行かせることになった。マキオはトランスジェンダーでマキオの母親を預かっている施設で働いているリンコ(生田斗真)という恋人がいて同棲中。リンコはトモを可愛がり、キャラ弁を作ったり編み物を教えたり糸電話で話をしたり髪をとかしたり一緒に寝たり。編み物をすることで高ぶった気持ちを落ち着け、嫌なことがあっても穏やかでいられる方法を彼女に教える。トモもいつしかリンコを慕っているのでした…。

トモの学校の同級生の男の子が同じ学校の男の子を好きになりラブレターを書き、それが母親(小池栄子)に見つかり破り捨てられ薬を多量に飲んで自殺未遂をします。その母親はトモに「あんな類の人と一緒にいるのをやめなさい」と忠告していました。自分の子供が自殺未遂するまで、自分の子供が「あんな類の人」であることも知らずに。一方、リンコの母(田中美佐子)はとても理解のある母親で、リンコが「私おっぱいが欲しい」というとブラジャーを買い編み物でおっぱいを作り彼の胸に入れてあげます。そして「私の娘が一番可愛い」と今でも言います。リンコは108つの男根の形を編み、中に綿を入れ、浜辺で燃やし弔います。その後戸籍を男性から女性に切り替えるつもりです。トモは学校で性同一性障害の友達をキモイといい、当然リンコのことを最初は快く思っていなかったのですが、リンコと接するうちその人間性に触れ、彼女を攻撃する人たちに立ち向かい涙まで流します。その変わり具合がとっても良かった。そして何といってもリンコ役の生田斗真さん。穏やかで丁寧で静かな物言い。その佇まい。緩やかに穏やかに時が流れていくこの映画にピッタリの雰囲気で、本当に素敵でした。荻上直子監督の作品は「かもめ食堂」「めがね」「トイレット」を観てきましたが、この映画もそれらに通じる優しさや穏やかさ、時の流れの緩やかさ、ちょっとクスッと笑える感じの映画でほのぼのと心温まりました。良かったです。naonaoお勧め度★★★★★

nice!(17)  コメント(1) 
共通テーマ:映画

nice! 17

コメント 1

naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2023-05-13 08:43) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。