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きっと、またあえる [インド映画]

インド映画「きっと、またあえる」(Chhichhore)を観ました。

きっと、またあえる [Blu-ray]

きっと、またあえる [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ファインフィルムズ
  • 発売日: 2021/01/08
  • メディア: Blu-ray

2021年の作品。IMDb評価は8・3。青春ヒューマンドラマ。「きっと、うまくいく」「ダンカルきっと、つよくなる」に似たタイトルの「きっと、またあえる」。「ダンカル~」と同じ監督作品。「きっと、うまくいく」のほうが断然良かったけれど(「ダンカル~」とは同じくらいかな)青春の煌めきのようなものが描かれていて楽しかったです。

ラーガブは大学入試に失敗し自分が「負け犬」だと絶望のあまり建物から飛び降り自殺し未遂に終わるが脳にダメージを受け昏睡状態。離婚している父や母が病院に駆け付け、意識のないラーガブに話しかける。父がどれほど学生時代に落ちこぼれていたかを話し始める。そして昔の仲間たちを呼んで学生時代の昔話をラーガブの枕元で聞かせる…。

アニ(スシャント・シン・ラージプート)、セクサ、マミー、アシッド、デレク、へべれけの4Hの学生寮の仲間とマドンナのマヤ(シュラッダー・カプール)の青春時代をアニとマヤの息子ラーガブに聴かせる形で話は進行します。アニが上級生の命令で女学生たちの服をもらってくる指令を受け、女子寮に出かけるとそこで偶然話しかけたのは憧れのマドンナ、マヤ。そこからアニとマヤが親しくなっていき「上級生の命令で映画を一緒に観に行くように言われた」「上級生の命令で一緒にお茶するように言われた」と二人が付き合い始めます。一方学校のスポーツ大会でいつもビリの4Hの学生たちはいつも1番の3Hの学生たちに対抗して今回は1位を目指します。「負け犬」脱出のために。それぞれが大切なものを絶って(アニはつきあっていたマヤを避け、セクサはポルノ雑誌を見ながらの自慰を止め、マミーは母親に電話するのを止め、アシッドは口汚い言葉を使うのを止め、へべれけは酒を断つといった具合で)試合に臨み、結局最後の最後に接戦で負けた4Hの学生たちだけれど「失敗した者が負け犬なのではない」と言い放ち、「飲んで、食べて、生きろ。人生は短い」「今日が楽しめないような余計な心配は止めよう」「あるがままでいい」と最後の最後にインドらしい(+ラテンっぽい)歌と踊りで終わります。

よくできていました。青春時代にバカをやりながらも一生懸命だったその煌めきが眩しかったです。もう何十年もしてからこうして再会できるその友情もいいなあと思いました。「負け犬」なんて一体どういう人が負け犬なのだろうか。よくよく考えたほうがいい。彼らは負け犬と言われてたけど全然負け犬なんかではなかった。やはり一生懸命することが素晴らしいと思わせてくれる映画でした。100万人受験するうち1万人しか合格できないという狭き門、熾烈な受験戦争がインドにあることを知りました。昔何十年も前に私が学生だったときに、発展途上国ほど受験戦争が熾烈になると何かの授業で習いましたが、その法則が未だに当てはまるのかもしれません。主役のアニ役のスシャント・シン・ラージプートが2020年に自殺し今は亡き人となっていました。こんな素敵な映画に出て、まして自殺してはいけないというメッセージの映画に出ているのに自ら命を絶つなんて皮肉で悲しすぎます。ご冥福をお祈りします。naonaoお勧め度★★★★

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naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2023-06-15 20:01) 

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