SSブログ

1分先の彼女 [台湾・香港映画]

台湾映画「1分先の彼女」(原題:消失的情人節)(My Missing Valentine)を観ました。

1秒先の彼女

(Filmarksより画像拝借)

2020年の作品。IMDb評価は7.2。ファンタジーラブロマンス。台湾アカデミー賞(金馬奨)の作品賞、脚本賞など5部門受賞。日本では宮藤官九郎脚本で岡田将生くんと清原香耶ちゃん主演の「1分先の彼」がこの台湾映画をリメイクし上映してます。リメイクされる元となる映画はいい作品が多いのでこの台湾映画が気になっていました。明るくポップでコミカル。しかもほっこりして幸せ気分になる映画で好きな映画でした。観れて良かったです。

郵便局に勤めるシャオチー(リー・ベイユー)。幼い時からいつも人より1分何事も早く行動してしまう彼女。タイダンスを教える講師と知り合いになると、この講師が積極的に郵便局のシャオチーのところに通ってきて手作りのお弁当まで届けてくれる。一緒に映画を観にデートに行った後、バレンタインの日に会うことになっていたのに、なぜかシャオチーが起きてみるとバレンタインの日が一日だけ消え、自分が真っ赤に日焼けしていた…。一方バス運転手のグアタイ(リウ・グアンティン)。彼はいつも人より何事も1分遅く行動してる。彼は郵便局に毎日通いチャオチーのところで切手を買って手紙を出すのが日課。ある時彼の顔が誰かから殴られたようで膨れ上がり、手紙を出し彼女に「さよなら」と言ってその後ずっと来なくなる…。シャオチーは消えたバレンタインの日を探しに、写真館に飾ってあった自分の写真と038の番号のついた鍵を手掛かりに探し始める…。

前半はチャオチー目線で話が進み、後半はグアタイ目線で前半にチャオチー目線で見せた現実と絡めて見せます。特に後半は前半の伏線を見事に回収しているのでなるほどねとニヤリとさせます。チャオチーがラジオのモザイクのかかったDJに電話をして話す場面とかヤモリがタンスの中にいて彼女が忘れてしまった昔のものを色々見せるそのその描き方が変わっていて漫画のようでした。ちょっとおもちゃ箱を開けてワクワクする感じがありました。タイダンスの音楽、タイのエビの音楽がこれまた可笑しく、それに合わせて踊るのも楽しくてこういった軽い感じが好ましかった。そしてこの映画のハイライト、時が24時間止まり、グアタイが運転するバスにチャオチーを乗せ、バスが夕焼けの中を海岸線まっすぐに走る光景が美しかった。時の止まった24時間のうちにグアタイは思いを断ち切れないチャオチーと共にバレンタインを過ごすのです…。

彼らは小さな時に一緒に事故に遭い共に入院していて、手紙のやり取りを郵便局の私書箱宛てで行い、その後学生になってもグアタイは陰からチャオチーを見て思い続けてたことが明かされます。そしてグアタイがこれでチャオチーを思い続けるのは終わりとけじめをつけ、郵便局を出た途端に車に轢かれたのは結構ショックでした。亡くなったのかと思いちょっと呆然としましたが、彼は1年後彼女の前に再び姿を現し、私書箱の手紙をすべて読みグアタイのことを思い出したチャオチーは彼の姿を見るなり泣きだします。映画の見せ方、編集の仕方が特に秀逸でした。幸せ気分の残る素敵な映画で、日本でもリメイクしたくなる映画であることが十分わかります。日本版と見比べてみたいです。naonaoお勧め度★★★★★

nice!(16)  コメント(1) 
共通テーマ:映画

nice! 16

コメント 1

naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2023-08-03 16:31) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。