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ファーゴ [アメリカドラマ]

アメリカドラマ「ファーゴ」(Fargo)を観ました。

FARGO/ファーゴ(SEASONSコンパクト・ボックス) [DVD]

FARGO/ファーゴ(SEASONSコンパクト・ボックス) [DVD]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • 発売日: 2017/02/03
  • メディア: DVD

2014年の作品。IMDb評価は8.9。2014年エミー賞作品賞受賞、2015年ゴールデングローブ賞作品賞受賞。映画「ファーゴ」を作ったコーエン兄弟の手によるドラマ化。2006年ミネソタの小さな町で実際に起こった真実の物語で、殺人事件が次々起こり怖いシーン、心臓に悪いシーンがてんこ盛りでした。殺人鬼のローンが次々何も考えずにどんどん人を殺していくシーンや平凡なサラリーマンレスターが彼と関わったことをきっかけに彼もタガが外れて妻を殺し弟を殺人犯にし、再婚した妻が殺されるのを黙認しなど正気の沙汰ではありませんでした。賞を獲り評価が高いだけのことはあり、俳優さんたちの演技はもちろん映像美やカメラワーク、シーンの見せ方など秀逸でした。なおシーズン4まであり5を今制作中とのこと。怖すぎるので私はこのシーズン1で終わりにしますが…。

保険会社で働くレスター(マーティン・フリーマン)は学生時代にいじめられていた運送業を営むサム・ヘスに再会。そこでまた嫌がらせを受け鼻を怪我します。病院で隣にいた男、ローン・マルヴォ(ビリー・ボブ・ソーントン)とサム・ヘスのことを話したあと、サム・ヘスは殺されます。その頃警察では雪の中まっ裸で亡くなっている男の捜査が始まっていました。また日頃弟になじられ、妻にもけなされていたレスターはつい言い争いで妻をハンマーで殴り殺してしまいます。その時、レスターはローンに電話をかけてどうしたらいいか?家に来てほしいとお願いします。そこに来たのが警察官の署長でした。署長がレスターに尋問中、あとから駆け付けたローンが背後から署長を射殺。ローンはレスターの車で逃げ、レスターは気を失ったふりをします。警察にいる友人が時期署長になったため、レスターの答弁で見逃されますが、副署長のモリーはレスターの怪しさを拭いきれません…。

ローンがとにかく怖すぎた。そして彼に感化されたようにおかしいレスター。周りの人たちが、ただ彼らにちょっと関わっただけなのに殺されてしまうのが気の毒で残酷すぎだと思いました。ローンはスーパーマーケット会社のスタヴロスの犬を殺し、彼のサプリに向精神薬を忍ばせ、また熱心なクリスチャンであることを利用し、シャワーから血を流したり店にバッタを放ったり、天から魚を降らせたすることで精神的にじわじわ狂わせていくことや、牧師に化けて雪の中で裸になってる男を引きずっていた防犯カメラの証拠さえもあやふやなものとさせ、またラスベガスで自分の正体がレスターの声掛けでひとつでバレたときに、エレベーター内で自分の婚約者や同僚とその妻を一気に射殺、そして派遣された2人のFBIのメンバーの名前を巧妙に聞き出しFBIからの応援を断わり、2人を殺したり…と、とにかく巧妙で人を人と思わない残酷非道な殺人鬼で怖いの一言に尽きました。ローンは元警察官でモリーの旦那さんにより射殺される最期でした。

またレスターは妻殺しの自分の罪をいつも侮辱している弟に罪を着せ、その後止せばいいのに何年かして出会ったローンにわざわざ声掛けして、ローンの咄嗟の射殺現場にまた出くわし、警察に追われ、その中で妻を見殺しにし、逃げる途中薄く張った湖のようなところで落ちて亡くなる最期でした。レスター、ちょっと頭弱いんじゃないの?と思ってしまいました。なぜあんなに怖いローンにあの場で声掛けするんだろうか?防犯カメラがあるのになぜすぐ嘘とわかる嘘をつくんだろうか?

優秀なのは女性で副署長のモリー。最後は署長になるようでした。彼女の長年の粘り強い調査なしには解決しなかったでしょう。FBIからお褒めの言葉をもらっていましたが、表彰されてしかるべき人。当時の彼女の上司が優秀な彼女を怪訝に思い、煙たく思って彼女を担当から外したりしなければもっと早く犯人を捕まえて死者も少なくできたかもしれません。無能な上司、困ったものだと思いました。

レスター役のマーティン・フリーマンはBBCのSherlock/シャーロックのワトソン役でお馴染みでワトソンの役のイメージが強かったけれど、彼を見たら今回の役をこれから思い出すだろうなあと思いました。また殺人鬼ローン役のビリー・ボブ・ソーントン、うますぎて怖すぎ。役になり切っていると思いました。彼の影を観るだけで本当に怖かった。よくできたドラマでしたが、心臓に悪くてあまり好んでは観てられないドラマでした。編集の仕方が巧みで、前に映したシーンの細かいシーンを後からうまく挟んで見せるのがとってうまかったです。否応が無しに次から次へと先を観たくなるドラマになっていて、自然の風景などのカメラワークも素晴らしかった。内容が私の好みのドラマではなく、殺人ばかりで気がめいりましたが、この手のドラマが好きな人にとっては最高なドラマでしょう。naonaoお勧め度★★★★★

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The Great~エカチェリーナの時々真実の物語 [アメリカドラマ]

アメリカドラマ「The Great~エカチェリーナの時々真実の物語」(The Great *an occasionally true story)を観ました。

そして陛下、あなたはピョートル大帝ではありません

そして陛下、あなたはピョートル大帝ではありません

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2021/06/01
  • メディア: Prime Video
(Amazonで配信中)

2020年の作品。IMDb評価は8・1。ロシアの女帝エカチェリーナ2世が夫ピョートル3世の暗殺計画を立て権力を握るまでを描くコメディ。セックスシーンや下ネタ多めで、タイトルにあるようにすべてが史実ではなくほとんどがフィクション。セックスシーン、下ネタが多すぎて辟易することもありましたが、全体的にはエピソードがそれぞれ強烈すぎて面白かったです。

エカチェリーナ(エル・ファニング)がロシア皇帝のピョートル(ニコラス・ホルト)の元に嫁ぐと皇帝はいい加減で残酷で部下の妻を寝取っていた。結婚が単なる子作りのためであったと知り、絶望するエカチェリーナ。女性が文字も読めないため学校作りを進めようとした矢先、女子は文字が読めなくていいと反対され学校は燃やされ、ペットにもらった熊も殺されてしまう。皇帝に平手打ちをしたエカチェリーナは幽閉されて絶望。自殺しようとするが、後継者がいない場合ロシアでは皇后が皇位継承すると聞いて自殺を止め、ピョートルの殺害を考え始めるのだった…。

エカチェリーナ2世が海外から絵画を買い漁りエルミタージュ美術館を作ったことは知っていたのですが、知識はそれだけ。そしてこのドラマはフィクションなので全く歴史の勉強にもならないのですが、ウィキペディアを読むと1729年生まれ、1744年にサンクトペテルブルクに到着(15歳)、1745年に結婚(16歳)、夫婦仲は良くなく、たくさんの子供を授かって皇帝の子供とされたが実際にはどの子供も他の伯爵との子供と言われていること。そして世継ぎのためにむしろ愛人を持つことは推奨されていたという。1762年夫が皇帝の地位に就くとエカチェリーナも皇后に(33歳)。しかしピョートルの廃位、幽閉、そして暗殺がその6か月後にあり、エカチェリーナ自身がその暗殺の関与は否定してるものの真相は闇の中という。

エカチェリーナがピョートルの暗殺をしたかどうか疑いが晴れないので、このドラマはそれをベースに作られたのだと思いました。宮殿内の装飾の美しさ、人々のドレスなど豪華絢爛で目の保養にもなり、エカチェリーナの策略などとても面白かったです。ハラショー!(このドラマの中で頻繁に使われてた素晴らしいという意味のロシア語)naonaoお勧め度★★★★★

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マーベラス・ミセス・メイゼル(シーズン1~4) [アメリカドラマ]

アメリカドラマ「マーベラス・ミセス・メイゼル」シーズン1~4(The Marvelous Mrs.Maisel)を観ました。

ミセスX ガスライトにて

ミセスX ガスライトにて

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: Prime Video
いざ キャッツキルへ!

いざ キャッツキルへ!

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: Prime Video
アポロに乗り込んだユダヤ人

アポロに乗り込んだユダヤ人

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: Prime Video
(Amazon Primeで配信中。DVDはありません)

2017年~2022年の作品。IMDb評価は8・7。ゴールデングローブ賞女優賞(レイチェル・ブロズナハン)2年連続受賞、エミー賞主演女優賞受賞(レイチェル・ブロズナハン)助演女優賞受賞(アレックス・ボースタイン)などたくさんの賞を受賞してます。1950年代~1960年代のニューヨーク社会、ユダヤ人、ショウビジネスの世界を描くコメディドラマ。あちこちでクスッと笑え、衣装も素敵で、当時の有名人の名前がたくさん出てきて楽しかったです。シリーズ5が今作られているとのこと。こちらも観たいです。

ミッジ(レイチェル・ブロズナハン)は夫ジョール(マイケル・ゼケン)と別れることになり、ステージに立つ夫に代わりいきなり自分がステージに立って言いたい放題で観客を笑わせます。彼女としては自分のストレスの発散でした。それを観ていたスージー(アレックス・ボースタイン)はミッジにプロのコメディアンにならないか誘います。初めは渋っていたミッジですが、スタンドアップコメディをやりたいと思うようになり、スージーのお誘いにのり彼女をマネージャーにします。

1950年代から60年代にかけてのニューヨーク、ユダヤ人家族のミッジとジョールの元夫婦を中心にその両親、ミッジを取り巻くショウビズの世界を描いています。中産階級の品のいい家や調度品、ミッジのコーディネイトされた服と帽子とヒールとバッグの美しさが毎回目を瞠りました。即興的に次から次へと話を繰り広げるミッジのステージ上でのコメディは下ネタ多めですが、初めはデパートでの化粧品売り場で働きつつ、夜はバーでコメディアンとして活躍、そのうち人気者レニー・ブルースに会い、シャイ・ボールドウィンに会い、シャイの前座で全米ツアーへと出かけ、ついにはニューヨークのアポロシアターでも夢のステージ。でもそこからシャイの怒りを買ってお払い箱となってからはストリップ劇場でのMC役。そしてレニーの口利きでトニー・ベネットの前座をやらないか声がかかるもそれを断わるミッジ。シーズン4はそこで終わりました。

舞台もニューヨークから、ミッジの母の家出でシーズン2は舞台がいきなりパリとなり、母が戻ると今度は2か月をキャッツキルという避暑地に行ったり来たり。シーズン3でミッジが全米ツアーとなりベガスやマイアミに、母は実家のあるオクラホマへ…と場所も移します。ビング・クロスビー、ウィリアム・ホールデン、エリザベス・テイラー、シャルル・ボワイエ、チャールトン・ヘストン、グレゴリー・ペック、グレース・ケリー、ジョン・ウェイン、ボブ・ホープ、ハンフリー・ボガード、ローレン・バコール、ナタリー・ウッド、ジェームズ・ディーン、ケイリー・グラント、ジュリー・アンドリュース、チャック・ベリー、ジュディ・ガーランド、ヴィヴィアン・リー、オーソン・ウェルズ、シドニー・ポワチエなど古き良き時代のアメリカ映画に出ていたたくさんの俳優陣の名前が会話にポンポン出てきます。JFKの奥さんのジャッキー・ケネディが開いたJFKを応援する集まりにミッジが呼ばれたり、テレビでヒッチコックが出演、それを観ていたりというシーンもありました。音楽も「ムーンライト・セレナーデ」「この素晴らしき世界」「シャル・ウィー・ダンス」「花はどこにいった」「ケ・セラ・セラ」など馴染みのスタンダードナンバー。「カサブランカ」「理由なき反抗」なども出てきました。世代が私よりすっと上でドンピシャの世代の人が観たらもっと楽しめるだろうと思いました。

ミッジは着実に漫談の力をつけますがお金が回らずいろんなところにツケにしてもらい、また父は大学教授を辞めて新聞にコラムを書き、母は仲人をやり始めるも周りの仲人をやってる人たちからやっかみを受け、兄が政府の極秘事項を遂行中だったり、ジョールは自分がコメディアンになるのを諦めバーを開き、中国人のメイと恋人同士になり彼女に子供ができるも両親に言えずにいて、ジョールの父は命を落とし掛けそうになり、子供はシーズン4になるとすっかり大きくなって…と色々皆変化していきます。掛け合いみたいな会話とか、設定が面白くてあちこちにくすくす笑えるところがありました。またミッジの漫談のほか、他の人の漫談、大御所ソフィの漫談、募金集めのショウ、ストリップショウ、シャイの歌などたくさんのエンタメがドラマの中でも繰り広げられ、煌びやかで楽しかったです。主役のレイチェル・ブロズナハンの漫談の様子が何と言っても飛びぬけてました。賞を獲るだけのことはある。すごい長い漫談がごく自然で演技をしてるというより普通にジョークを飛ばしてステージに上がっている感じがしました。レイチェル・ブロズナハンの伯母がケイト・スペードであることも今回初めて知りびっくりしました。観れて良かったです。楽しかったです。naonaoお勧め度★★★★★[王冠]

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