スラムドッグ$ミリオネアー [イギリス映画]
映画「スラムドッグ$ミリオネアー」を観ました。
スラムで育ったジャマール(デーブ・パティール)はテレビの人気クイズ番組「ミリオネアー」に出場し、次々と正解をしていきます。その度に小切手の額が上がり観客も興奮。司会者(アニル・カプール)は何か八百長でもしているのではないかと疑い始め、最後の問題を翌日に控えたとき、警察にジャマールを突き出します。警察署で取り調べを受けるジャマールですが、スラム街での貧しい生活の中、自分の生い立ちと共に出逢った出来事がうまくクイズ問題として取り上げられ、彼の人生にリンクしていることがわかります・・・・。
トイレに入っている時、外からカギを掛けられてしまったので肥溜めに落ちて有名スターにサインをもらったり、イスラム教徒の暴動により母を亡くしたり、親のいない子供ばかりを集め男の子は目をつぶし歌を歌わせ稼がせ、女の子は娼婦にしたり自分の女にしたりという集団に入れさせられ、命からがら逃げるもその集団に置いてきた初恋の女の子が忘れられず、彼女を救いに行くという男の子の物語。クイズミリオネアーに正解していく場面と男の子のこれまでたどってきた人生が交互に映され、スピード感があり、そしてインドという国のスラムの子供たちを扱っているという点では物珍しいテーマであったと思います。私自身はインドに何度も通うほど旅行しているので、懐かしい映像がたくさんあり、今、心はインドに飛んでしまっています。
ミリオネアーの司会者役のアニル・カプールの映画は初めてインドに行ったとき観ていて、インドの俳優で初めて名前を覚えた人でした。また主人公のジャマールが幼い時にファンでサインをもらったアミターブ・バッチャンもディカプリオの「華麗なるギャッツビー」や「家族の四季」に出ていますが、何よりアイシュワリヤー・ラーイのだんなさんがアミターブ・バッチャンの息子で、アミターブ・バッチャンが大スターであることもその時知りました。アイシュワリヤー・ラーイは俳優一家の家のお嫁さんになったのだなあと思ったものです。もし彼女の映画を観るなら「ミモラ 心のままに」「ロボット」がお勧めです。またインドを周っていると、時々ヒンズーの神様が舞い降りたのでは!?と思うような仮装をして一軒一軒回ってお布施をもらう人たちがいて、この映画でも全身真っ青にペイントしたラーマ神に化けた可愛い子供が出てきて、私も何度となく神様の仮装をした人たちを見たことがあるのでこんなこともあったなあと懐かしかったです。またレストランでのパーニープーリーのようなお菓子とか、インドの町の喧騒とか、列車とか・・・・。この映画にはインドの断片が出てきますが、インドを思い出すには十分な映画でした。またいつ行けるかな~、インドに。「インドは行きたくてもインド側で呼んでくれなければ行けない国である」~三島由紀夫がこんなことを言っているインドですが、私もインドは特別な場所だと思い込んでいて、インド側に呼んでもらわないと行けない国だなと思ってます。
インドには小さな子供のうちから労働力に駆り出され、学校に行きたくても行けない子供たちがたくさんいます。今回ノーベル平和賞を獲ったマララ・ユスフザイちゃんのいるパキスタンでも同じ。もっと広く言えば発展途上国にある国多くの子供たち、また先進国にあっても親の失業等により高校や大学を中退せざるをえない子供が増えているとの報道もあります。全ての子供たちがどんな環境にあっても教育を受けたいと望めばいくらでも受けられる仕組みが、世界のどの国でもできたらいいなあと思いました。
おまけ:Gyaoでやっている「英国王のスピーチ」もお勧めです。こちらもアカデミー賞で作品賞を含む4部門で受賞しています。参考までに「英国王のスピーチ」の私のブログレビューはこちら→http://naoazucar.blog.so-net.ne.jp/2011-09-29
こちらはGyao「英国王のスピーチ」。無料で観れます。→http://gyao.yahoo.co.jp/player/01070/v00234/v0000000000000000500/
Gyaoは時々見逃した映画などやっているし、いい作品をやってるのでチェックをお勧めします。
>nice!をくださった皆様、ありがとうございます。
by naonao (2014-10-24 21:35)