SSブログ

佐伯祐三 自画像としての風景 [絵画・美術館展・博物館展]

東京ステーションギャラリーで「佐伯祐三 自画像としての風景」を観てきました。

DSC_0001.jpg


東京ステーションギャラリーは東京駅舎内にあるギャラリーで、東京駅創建当時のレンガがそのままむき出しで残っています↓。行くのは初めてだったのでかなり狭いだろうと予想していたのですが、意外と展示物も多く展示され(今回150点近くの展示)駅舎内にあるギャラリーとしてはこれだけ展示できれば十分だと思いました。

DSC_0002.jpg

作品の多くが大阪中之島美術館のもの。あとはポーラ美術館、メナード美術館、石橋財団アーティゾン美術館(旧ブリジストン美術館)東京国立近代美術館、東京都現代美術館などから。佐伯の自画像や佐伯が新婚時代に住んだ東京下落合の街や、パリの街並み、パリ郊外のモランの教会の一連の絵画がとても印象的でした。パリの街並みは100年、200年経っても変わらない感じがしました。30年近く前、40年近く前に2度私もパリに行ったけど、佐伯の観ているパリの街並みは私の観てきたパリの街並みと変わらなかった。彼の絵を観てちょっとパリの街歩きをした気分になりました。

ファイル:Cordonnerie, Shoe-Making by Saeki Yuzo (Ishibashi Museum of Art).jpg  ファイル:SaekiYūzō-1925-Notre-Dame(Mantes-la Jolie).png ファイル:SaekiYūzō-1927-Jardin du Luxembourg.png ファイル:SaekiYūzō-1928-A Cafe Restaurant.png ファイル:SaekiYūzō-1928-Sainte-Anne Church.png ファイル:SaekiYūzō-1928-Yellow Restaurant.png

佐伯は1898年大阪生まれで東京美術学校〈現在の東京芸大)卒業後、25歳でパリへ。2年間のパリ生活後1年半日本に一時帰国。その後28歳でまたパリへ。結核になり精神的に追い詰められ自殺未遂までして30歳という若さで亡くなります。娘もいましたが、その娘も6歳で後を追うように同じ結核で亡くなっています。幼子の彼の娘の絵が可愛くて輝いて見えました。ヴラマンク、ユトリロ、ゴッホなどの影響を受けたとのこと。実際に何度かヴラマンクに会いに出かけ会っている。芹沢光治良に彼の絵をプレゼントしたとあり、大昔「人間の運命」を読んだこと思い出しました。また武者小路実篤とも親交があったとも。またシベリア鉄道で渡仏したらしい。その時の小遣い帳のようなものも残っていたし、数多くの手紙も残っていた。昔の人はこうしたものをちゃんと保管しているなあと感心してしまいました。やっぱり絵画を観るのはいいなあと思いました。

nice!(15)  コメント(1) 
共通テーマ:アート

nice! 15

コメント 1

naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2023-02-15 21:18) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。