ボスベイビー、家(うち)へ帰ろう、ジュリアン [naonaoお勧め映画・ドラマ]
ブログをアップできないでいる間、観た映画です。忘れないようにアップしたいと思います。2018年3月~2019年2月までに私が観た映画です。
ボス・ベイビー [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
- メディア: Blu-ray
「ボスベイビー」
劇場招待券を頂いていたので、映画館で観ました。赤ちゃんがこの世に生まれてくる前に、どの両親の元に生まれてくるかを見ていたり、またあの世に戻って生まれ直して来たりなどとてもよく描かれていて、その上キュートだし小さい子の焼きもちやら何やらの大人になって既に忘れている感情も細やかで、親子で楽しめる映画だなあと思いました。実際親子連れもたくさん来ていました。大人が観ても楽しい映画。細かな描写は忘れましたが、動きもあり、色彩も豊かで楽しく、しかも可愛いって感じの映画です。
(DVDはまだ出ていません)
「家(うち)へ帰ろう」
こちらはシネスイッチ銀座で観ました。
映画公式サイト:http://uchi-kaero.ayapro.ne.jp/
ロードムービー。アルゼンチン、スペイン映画。アルゼンチンで暮らす仕立て屋のアブラム。第二次世界大戦中、ユダヤ人であるアブラムを匿ってくれたポーランドに住む親友に自分が仕立てた最後のスーツを渡すために、ポーランドへと旅立つ。ブエノスアイレスからマドリッド、パリと経由して、飛行機の隣にいた青年やマドリッドの宿の女亭主、自分の娘、ドイツ人の歴史学者の女性や、病院の看護婦にも親切に助けられ、何とか旅を続ける。途中宿に泥棒が入って全財産盗まれ、また倒れて入院するなど色んなことを経験しながらも、人に恵まれ最後は70年ぶりに親友の元へ。
ホロコーストがどれほど悲惨であったか、そして70年経っても一目でお互いを認識して親友と再会を果たせた時には、大粒の涙が知らぬ間に一筋頬に伝いました。秀逸な作品でした。
「ジュリアン」
この映画は中野ZEROで観ました。
映画公式サイト:https://julien-movie.com/#top
映画鑑賞後は、アイドルの戦慄かなのさん、映画ライターの新谷里映さんによるトークショーもありました。
(DVDはまだ出ていません)
ヴェネチア国際映画祭で最優秀監督賞受賞作品。フランス映画。フランス本国では40万人のヒット。
父と母の離婚で揺れ動く11歳の息子ジュリアンを描いています。
フランスでは父母両方に親権があるので、しかもたった20分で誰と共に暮らし、週末はどうするかを裁判官が決めるという現実があり、母と共に暮らすジュリアンも父と週末で過ごすという決定がなされます。しかし一体父母のどちらに非があり、こうなってしまったのか、20分の裁判を見ただけでは全然観ているものにはわからないのですが、徐々に徐々に、そして最後にははっきりと、父親に大いに非があり、DVがあったことがわかるのです。
ジュリアンが父親にうその新居を教えたり、いやいやな顔をしたり、変な言葉を発したり、その苦しみが全編に出ていますが、私は映画の途中でも父と母のどちらの言い分が真実なのかよくわからなくて、むしろ父親の肩を持って映画を観ていました。でも違うのです。
最後は衝撃的で戦慄が走ります。怖いです。もうサスペンス。
心臓に悪くてちょっといただけません。
アメリカのロッテントマトの評でも94%?とかいう高い満足度の映画だったので、内容をあまりチェックせずに観ましたが、衝撃度という点ではすごい映画でした。後味は悪いけれど…。
極夜行、お別れの色、つれづれノートほか [本]
父が入院して亡くなる前に、本を読んでブログに書きアップせずにいました。また読んでもブログには書かずにいたので本の詳しい内容は半分くらい忘れてしまっています。そして父が亡くなった後も何冊か読んでいるので、やはり備忘録として残しておきたいと思い立ち今日アップします。以下、この1年くらいの間に読んだ本です。
村上春樹、吉本ばなな、湊かなえ、井上ひさし、寺田寅彦、向田邦子、森本哲郎、吉田健一、外山滋比古、團伊玖磨、畑正憲、阿川佐和子等々31人の珈琲にまつわるエッセイ。色んな場所の色んなお店、時代、珈琲の入れ方、種類など、多種多様に出てきて、珈琲を飲みながらあっという間に読んでしまいました。以前これと同じシリーズで「うっとり、チョコレート」というチョコレートにまつわるお話を読みましたが、このシリーズ楽しいなあと思います。
顔に障害がある男の子、オーガストが初めて11歳で学校に通うことになった話。児童書なのですが、アメリカでNYタイムズベストセラー1位になり、300万部売れた本です。主人公のオーガストのほかにも、お姉ちゃんのヴィア、ランチを一緒に食べてくれるサマー、クラスメートで仲良しのジャック、お姉ちゃんの友達のミランダ、お姉ちゃんの彼氏ジャスティンがそれぞれの心の内を語る方法で物語が進み、オーガストが大きく成長する物語になっています。
児童書なので本の厚さがあっても(字が大きくて振り仮名もたくさんついている!ので)すぐに読めます。子供は子供の世界がそれぞれあったことをすっかり忘れていたなあと思いました。また顔に障害を持つため、オーガストはいつも人からじろじろ見られたり、いじめられたり。でも最後は大きく彼も彼の周りの子供たちも成長し、ちょっと感動します。いじめっ子も傍観していた子もオーガストを助けてくれたりするわけです。子供がいる人は一緒に読んだらいい本かもしれません。
だから、居場所が欲しかった。 バンコク、コールセンターで働く日本人
- 作者: 水谷 竹秀
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/09/26
- メディア: 単行本
「タイのバンコクで簡単に働ける場所があるよ。コールセンターなんだけど」と聞いたのは1,2年前の話。訳あってタイに行き来している知り合いが言っていたのを思い出させる副題の本。「バンコク、コールセンターで働く日本人」私もバックパッカーで何度も往復したタイにはそれなりに思い出もあり、タイになら住めるよなあと思っているので、こういう話はすぐに耳に入って来ます。コールセンターで仕事して給料も現地にしたらそこそこ(3万バーツ=9万円くらい)と聞いていたので、この本を読み始めるまでこんなにたくさんの闇を抱えている本だとは全く思いもしませんでした。
なぜって、このコールセンターに勤める日本人は現地の一般の日本人たちからは軽蔑されているというのです。日本語だけ使えればいい職場で、かつては非正規労働者であり、借金苦から逃げてきた人であり、LGBTの人たちであり、風俗にはまってゴーゴーバーの男の子を買いあさる日本人の女性だったり…。要は日本に馴染めない、日本で住めない人たちだからここにいるといったルポ。でも日本から逃げるといった格好になってもいいと思うのです。日本でなくてタイが居心地いいからタイにした、タイにいて幸せなんです、で十分だから。人生なんでもありなので、どんな生き方をしてもいいよなあと思ったのでした。この本の著者は「日本を捨てた男たちフィリピンに生きる『困窮邦人』」の著者でもあり、取材力あり読ませてくれます。
この人は本当にすごい。いつも命がけの冒険。ハラハラドキドキです。今回は北極圏の太陽の出ない暗やみの世界を旅する角幡氏。GPSを使わずに旅することを決めていたのに初っ端から六分儀をダメにし、デポに置いてあった食料などを白クマに襲われて失くし、ハンティングもうまくいかなくなって餓死の危険まで頭にちらつき始め、一緒に旅してきた相棒の犬までも食べなければいけないかもしれないというところまで追い詰められる…。絶対に賞を取るよなと思っていましたが、やはり「本屋大賞ノンフィクション本大賞」を受賞しました。
以下の文春オンラインや集英社オンラインでも角幡氏のこの時の冒険のことを読むことができます。
にぎやかだけど、たったひとりで 人生が変わる、大富豪の33の教え
- 作者: 丸尾 孝俊
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2018/10/25
- メディア: 単行本
大好きな吉本ばななの本。何冊か。いつも癒しになっています。事務所も畳んで若い時とはまた違う今のことなども書いていて、ずっと彼女の本と生きてきたので、もうそういう時期に来ているんだなあと思いました。すべてはどんどん変わっていく。当たり前だけど、そうなのだと気づかされました。
群よう子の本は久々。力の抜けた題名に惹かれました。年齢に伴う色んな不調の参考になったらと思い読んだのでした。やはり読みやすくて気軽に読めるのがいいです。
銀色夏生のつれづれノート。もうそろそろつれづれノート35が出るかもしれないなあ。彼女の日常。これからもつれづれノートだけは続けて読みたいです。
椎名誠も群よう子に同様、本当に久々だった。そしてやはり旅先の色んなことは楽しい。ほかの人より私もたくさん旅してきたけど、行ったことのない未知の世界がたくさんあって、また同じところに行っていても経験が違うので面白い。旅をしてはものを書き、また旅をしてものを書くという生き方の椎名誠に憧れていた時期があったけど、結局私はそうなれなかった。そうしなかった。でも今は旅をしなくてもこうやって読むことで楽しめるのだから、それはそれでいいことだなあと思う。