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盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲 [インド映画]

インド大使館で「盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲」を観てきました。


ポスター画像 


公式映画サイト:http://m-melody.jp/



盲目のピアニスト。実は盲目を装っているだけで本当は目が見える。夜にはバーでピアノを弾き、恋人らしき人もできる。そんなとき、盲目を装う彼が、大スターに演奏依頼を受け、豪邸に出向くがそこでは大スターの妻と浮気相手の警察署長が大スターを殺していた。本当のことをいいたい彼。でも盲目でないことがバレてしまうのでそうそう言えず。正直に言おうと警察に出向いてもやはり言えず。そのうち大スターの妻が本当に盲目なのかを疑い彼の家までやってきて、お菓子を差し出す。その毒入りスイーツを口にしたピアニストは苦しみ、意識を失っている間に本当に目が見えなくなってしまい、大慌て。その後さらに警察署長からも命を狙われるも、運よく病院に運ばれる。しかしそこで待っていたのは臓器移植で金儲けをする怪しい医者と仲間たち。視力を失ったのに、更に臓器を知らないうちに取られてしまいそうになるピアニスト。しかし何とかそれを免れ、怪しい医師と仲間たちと手を組んで大スターの妻を誘拐して警察署長宅にスキャンダルをばらさないことを条件に大金を要求する。一体誰が味方で敵か?混乱に次ぐ混乱…。


ストーリー展開が良かったし、見ごたえある映画でした。うまくできていて申し分ない映画。ただ、コメディなのでクスクス笑えますが、途中ピアニストが目が見えないのをいいことに悪徳医師が肝臓2つを知らない間に手術して取ってしまおうとしてる場面が全然笑えなくて、とっても恐ろしく感じました。手術は中止になって話の流れが変な方向にいかなかったのが救いでしたが、その衝撃が大きすぎて、その後あんまり私自身は笑えなくなってしまいました。


タッチは軽めで音楽も心地よく、最後にはニヤリとさせる場面もあり、ロッテントマトの満足度が100パーセントという驚異的数字を叩き出しているのです。今まで他の映画でロッテントマトの満足度100パーセントの映画ってあるのだろうか!?と思います。2018年のインド映画界でたくさんの賞をさらって、「インドのコーエン兄弟だ」「毎秒ごとに予想を裏切られる」という声が上がっているとのこと。

コーエン兄弟の映画って一体どんな映画なのか!?私は観たことがあるのか!?と調べたら、「ディーボース・ショウ」「ブリッジ・オヴ・スパイ」「モネ・ゲーム」を観たことがありました。でもドタバタのコメディでありながらスリリングで不気味。犯罪、誘拐など扱っている映画が多いとのことで「ノーカントリー」や「ファーゴ」などの本家本元のコーエン兄弟の代表作も観てみたいと思いました。


インド映画とはいってもインド映画にあまり思えないインド映画でした。最近のインド映画同様、踊りは全くなくて(音楽はふんだんに入ってます)、インド映画はこれからも音楽はあっても踊りはないのかなあとちょっと寂しい感じもしますが、ハリウッド映画と遜色なく、それくらいすごく良い出来で素晴らしかったです。


今年はお蔭さまでたくさんのインド映画を観ることができ、とっても嬉しいです。またこんなにたくさんのインド映画が日本に入ってくるというのも本当にいい時代になったなあと思いました(以前にも書いたけれど…)インド映画、今後も観ていきたいです。

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終わりのない~世田谷パブリックシアターにて [観劇・踊り・イベント・ライブ]

「終わりのない」を世田谷パブリックシアターにて観てきました。

観劇はもう2,3年ぶりなのでワクワクでした。




出演:山田裕貴、奈緒、仲村トオル、安田順平、浜田信也、盛隆二、森下創、大窪人衛、清水葉月、村岡希美


「半分、青い」に出てた菜生(鈴愛の幼馴染)を演じた奈緒や、「なつぞら」に出てた雪次郎(なつの幼馴染で菓子屋雪月を継ぐ)を演じた山田裕貴が出るということで楽しみでした。原典はホメロス「オデュッセイア」、監修は野村萬斎。主役の山田裕貴の演技は良かったです。奈緒も可愛らしくて良かった。また中村トオルは細身で格好良く、声もすごく素敵でした。


キャンプ場に両親と幼なじみの友人たちと一緒に来ている悠理ですが、水の中で溺れてしまい気がつくと、宇宙船の中にいます。そこは32世紀だというのです。そしてその宇宙船から放り出され、降り立ったのは地球ではない星。そこで昔、地球にいたという老人に出会う。それからまたキャンプ場に戻りますが、前に来てた状況とは微妙に違っていて、既に別れた恋人もそのキャンプ場に来てどうやら二人は今も付き合っているようでした。

母親が量子力学の学者で悠理は母に尋ねます。現実世界が他にもあるのか?と。この世界は層のように重なり合い、いろんな現実世界(パラレルワールド)がある。現実をつかみ取るまでその可能性は0ではない。…


宇宙へと旅をしたことで、日常の愛おしさを感じる悠理。元の場所へと戻りたいと熱望して戻った彼は、たぶん今の世界をよりエンジョイしていくだろうと思いました。

そしてこの私も先月の台風19号、21号の怖さを思い知り、心身ともに疲れ切りました。東京の0メートル地帯に住んでいるので荒川の決壊や、排水溝が溢れることによる水害をとっても恐れていました。荒川もあと50センチで全員が避難しなければいけない状態一歩手前になったのが、翌朝の5時くらいで満潮時と重なった時間帯でした。ギリギリ大丈夫で本当に良かったです。そしてその後21号でも東京全体に大雨、洪水警報がレベル3まで出て、これも神経をすり減らされました。

千葉県など大変な被災をした方々のご苦労が全然他人事には思えず、ニュースを見るたび涙が溢れそうです。どれほどのお疲れかと思います。普通の生活ができることだけで本当に有難い。そう思えた台風でした。これから台風の時期は祈るような気持ちで過ごさないといけないのかなあと思うと、かない気が重いです。


人は何かを経験しないと今の幸せ、有難さに気づけず、不平不満ばかりいうのかもしれないのですが、もう不平不満は言いません、だから神様お願い、許してください、今はこの状態で十分感謝しています、という感じになっている私です。

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