SSブログ
フランス映画 ブログトップ
前の5件 | 次の5件

レオン [フランス映画]

フランス・アメリカ合作映画「レオン」を観ました。


レオン 完全版 [DVD]

レオン 完全版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/04/19
  • メディア: DVD


1994年の作品。IMDb評価は8・5。NYを舞台に殺し屋と家族が殺された少女の交流を描くアクションドラマ。監督はリュック・ベッソン。


麻薬捜査班の刑事(ゲイリー・オールドマン)たちがNYのアパートに一斉に踏み込み、その家族を皆殺し。外出していたマチルダ(ナタリー・ポートマン)だけが生き残り、隣の部屋のレオン(ジャン・レノ)に助けを求め部屋に入れてもらう。殺し屋で銃の扱いになれているレオンに、家族を殺した刑事に復讐するためマチルダは銃の取り扱い方を習い、行動を共にするようになる。レオンとマチルダの共同生活が始まり、マチルダはレオンに恋心を抱くのでした…。


レオンが亡くならずもっと長生きしてマチルダと共に生活ができたなら良かったけれど、結局最後無残にもレオンは殺され、マチルダはせっかく安全な場所を確保できたのにまた一人になり、学校の宿舎のようなところに行っていました。レオンは自分が亡くなったときに全財産をマチルダに渡すよう店の主人に託していましたが、無口で孤独なレオンにもマチルダという存在ができて良かったです。この映画はドンパチをもっと抑えて二人の交流に更に重きを置いたら、好きになれるなあと思います。何せドンパチが多く血みどろなのが観ていられない。


ナタリー・ポートマンの演技力が絶賛されていることは知っていたし、この映画の評価も高いことは知っていましたが、長い間ドンパチと血みどろが観るのを敬遠させていました。それでも観れて良かったです。確かにナタリー・ポートマンの演技力が素晴らしかったです。幼いころからこんなに演技力があるとは。「ギルバート・グレイプ」でレオナルド・ディカプリオが見せた演技と同じくらいうまいと思いました。大人になっても演技のうまい役者さんは幼い時から演技力あるのだなあと感心しました。


それと哀愁漂う主役のジャン・レノ。どこまで演技何だかわからないくらいヘロヘロでイカレた刑事役のゲイリー・オールドマン。やはりお二人とも素晴らしかった。最後にStingのShape Of My Heartが流れ、この曲もこの映画にぴったりの曲でした。

nice!(13)  コメント(1) 
共通テーマ:映画

私の名前は… [フランス映画]

今、アップルリンククラウドでフランス映画「私の名前は…」を5月17日まで無料配信しています。


またDVDも出ています。


わたしの名前は… [DVD]

わたしの名前は… [DVD]

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2016/11/16
  • メディア: DVD

公式映画サイト:https://www.uplink.co.jp/mynameis/


ファッションデザイナーのアニエスベーが製作した2013年のロードムービーです。父親に性的虐待を受けていた少女が遠足で出かけた先でトラックに乗り込み家出をします。そのトラックの運転手、スコットランド人と言葉の壁がありながら心を通わせます。最後は警察に捕まり、スコットランド人のドライバーの突然の自殺、そして少女はカウンセリングを受け、成長して彼女が子供を授かっても父から受けた傷が癒えることがなく、誰にもそのことを言うことができずに今後も生きていくという場面で終わっています。


大好きなロードムービー。でも苦しかった。特に父親がろくでないので、この父を見ていて胸糞悪く、父親は結局何の裁きを受けることなくて、その代りに人の良いスコットランド人の命が奪われてしまい、ショッキングこの上なかったです。

あれこれ質問もせず自然に接してくれる気のいいドライバー、ピーター。彼は家族全員を亡くしていたのです。口が裂けても少女が実の父に手を出されてるなんてことを警察に言いたくなかったのだろうし、自分の人生に疲れて投げやりになっていたのかもしれません。

道の途中、森の中で白塗りのアジア人のダンスパフォーマンスを観たり、たき火をしていると見知らぬ旅人もやってきたり、二人一緒に写真を撮ったり、海岸で遊んだり、墓を見たり、公衆浴場に行ったり、カフェでお茶したり…。ルーティン化しているピーターの日常にも、家出してきた12歳の少女にとってもつかぬ間の幸せな風が吹いた時間だったように思います。


暗すぎてコロナの自粛にあまりいい映画ではない気がしますが、フランスの片田舎の風景を見ることができたのは楽しかったです。少し旅行した気分になれました。またフランスのお墓って初めて見ました。デザインが素敵でした。

皆旅に出たがりますが(映画の中でもカフェで働く女性が旅したいと話したり、カフェの客が実際にトラックに乗せてもらって少しの間一緒に旅します)、仕事で旅をしているピーターのような人にとってはそれが日常で、何ともないこと。逆にもうそんな生活に飽きが来ていたかもしれません。私も世界一周2年間をやったとき、当初の予定では特に年数を決めずに旅立ち3年くらいになるかもしれないと漠然と思っていました。でも長く旅をすれば旅は日常と化し、特別なものではなくなり、旅のストレスみたいなものも出てきて、最後は何を見ても感動しなくなり、そうなったらもう旅は潮時だと旅を終えました。そんなことを思い出しました。

人はないものねだりです。中庸、ほどほどが一番ですね。

nice!(16)  コメント(1) 
共通テーマ:映画

最強のふたり [フランス映画]

「最強のふたり」を観ました。


最強のふたり スペシャル・プライス [Blu-ray]

最強のふたり スペシャル・プライス [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: アミューズソフト
  • メディア: Blu-ray








2011年のフランス映画。セザール賞主演男優賞(オマール・シー)受賞、リュミエール賞最優秀男優賞受賞、グローブ・ドゥ・クリスタル賞最優秀作品賞、最優秀男優賞受賞、フランス映画祭観客賞受賞、東京映画祭東京サクラグランプリ、最優秀男優賞(オマール・シー、フランソワ・クルゼ)受賞、日本アカデミー賞最優秀外国作品賞受賞。


重度の障害を持つフィリップ(フランソワ・クルゼ)とスラム街に住む無職のドリス(オマール・シー)の真実に基づく物語。同情されることにうんざりしていた障害者のフィリップは、自分の介護人に不作法で本音で生きるドリスを雇うことになる。雇ってみると思いのほか二人の相性が良く、フィリップにとってドリスはなくてはならない存在に。二人の世界はまるっきり違うがそれがまたお互いに新鮮で、絶えず笑いが絶えない生活になっていく…。


この映画の評判は知っていましたが、観る機会を失っていました。やっと観れて良かったです。フランスではこの年の観客動員数の1位の作品。日本でもフランス映画ではずっと1位だった「アメリ」を抜き、この映画が見事1位に。それだけ人気の高さを伺えます。


障害者とそれを看護する人の物語ですが、全然暗さがなく看護するドリスが陽気なので、その陽気さが映画に出ています。そしてドリスは障害者に対して何の偏見もなく障害者のフィリップにも普通に接するため、それが二人の関係をフィフティフィフティにして観ているこちらも気分いいです。アースウィンド&ファイアーのセプテンバーとかブギーワンダーランドなど、何だかとってもノリが良くてそして懐かしかったです。

評価の高い映画であることが、とっても良くわかる映画でした。観れて良かったです。

nice!(13)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

シークレット・オブ・モンスター [フランス映画]

ニッショーホールで「シークレット・オブ・モンスター」を観てきました。

イギリス、ハンガリー、フランス映画です。

ポスター画像

映画公式サイト:http://secret-monster.jp/

結構怖い映画でした。特に音楽が心臓に悪くて、音楽だけでも十分怖い映画でした。サルトルの短編小説「一指導者の幼年時代」から着想を得て、脚本を完成させたコーベットは監督業も兼任。ヒットラーの幼少期もこんな風に形成されていったのかと思わせるような映画でした。

第一次世界大戦終結後にアメリカからフランスへと送り込まれた政府高官の一家。数か国語を操る信心深い妻と息子がいたが、政府高官の夫は家庭の一切を妻に任せきりにしていた。家にはたくさんのお手伝いさんがいて、中の一人が息子を溺愛していたが、息子の教育にならないと母親はこのお手伝いを解雇。また息子にはフランス語を学ばせるために家庭教師を雇ていたが、そのうち息子は自分一人で学んでいけるといい出し、家庭教師も来なくなる。

息子はある時は教会で人々に石を投げつけたり、ベッドの上で飛び跳ねたり、また家に客をもてなしているときに裸で家の中をうろうろしたり、食事の前のお祈りを母親からお願いされると「そんなの信じてたことない」と大声で何度も何度も客の前で騒ぎ…、と色んな事件を起こします。よくある子供のさもない事件と思いがちですが、最終的にはヒットラーのような独裁者になってしまいましたとさ、という結末。ぞっとしました。

映像も古くて大きな由緒正しき家が舞台で、とっても荘厳な家が舞台ですが、 暗く重苦しい雰囲気がまるでこの子供の人生をがんじがらめにしているかのよう。重苦しさが映画全体を覆って、かなり気の滅入る映画でした。

また子育てはいったい何が正解で、一体何がダメなのか、難しいのだなあと思った作品です。 


おまけ:

久々の試写会でした。他にも「湯をわかすほどの熱い愛」「ぼくの妻と結婚してください」の試写会もありましたが、予定が合わず観に行けませんでした。両方とも涙なしには観れない映画らしいので、また泣きたい気分になったら観てみたいと思います。


nice!(10)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ [フランス映画]

一ツ橋ホールで「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」を観てきました。

ポスター画像

映画公式サイト:http://kisekinokyoshitsu.jp/

フランス映画。世界中の映画祭の数々の賞を受賞しています。サンタバーバラ国際映画祭観客賞、トロントユダヤ映画祭最優秀作品賞、セントルイス国際映画祭最優秀作品賞、コルコアフランス映画祭特別観客賞、ボストンユダヤ映画祭観客賞、ワシントンユダヤ映画祭観客賞最優秀作品賞…。

フランスのある高校の落ちこぼれクラス。そこで一人の教師が全国歴史コンクールに参加するように呼び掛けます。テーマは「アウシュビッツ」。人種もいろいろ、肌の色もいろいろ、宗教もいろいろでまとまりのないクラスが、いつしかこの「アウシュビッツ」を調べるうちにまとまり、そして見事コンクールで優勝するのです。真実の物語です。

この映画はフランスがいかに多民族で多宗教でそれをまとめて学校で授業を行うことがいかに難しいかが良くわかる映画でした。イスラムの習わしから女生徒はスカーフを被ったまま授業に出席したい。けれどもそれは公的な場所に宗教を持ち込むことができないフランスでは、認められないのです。そのため学校側と生徒は争うことになります。また授業で教会の建築物の地獄のレリーフの説明がなされます。その地獄にはイスラムの予言者ムハンマドがいて、イスラム教徒の生徒たちはその説明に反発します。

これだけでも大変だなあと思いました。

また落ちこぼれと言われるそのクラスで、「アウシュビッツ」に関する研究をしていきますが、ガス室はフランスにもあったという事実。知りませんでした。ヨーロッパ全土にあったのですね。映画では生き残りの人の話を聞いたり、その当時の写真を見たり、それだけでもやはり気分は重くなります。「アウシュビッツ」に関しては色んな本や映画でさんざん観てはきましたが、やはりこのテーマは気分がかなり重くなります。

主役のゲゲ先生も生徒一人一人も、皆演技がうまく、良くできている映画でした。夏休みに子供たちが観るのにいい映画かもしれません。


nice!(8)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画
前の5件 | 次の5件 フランス映画 ブログトップ