おくりびと [日本映画 賞受賞]
おまけ:
遅ればせながら、今「フレンズ」にはまっています。
アメリカNBCで1994年~2004年まで10年間計238話続いたハッピーなドタバタラブコメディです。
つい先日まで、Gyaoでシーズン1がやっていて、今はシーズン2。メインの友だち同士の6人が毎回出演し、いろんなことが起きて楽しいです。これから10シーズンまで果たしてGyaoで全部配信してくれるのかどうかわからないのですが、まあ楽しみにしていきたいと思ってます。いざとなればDVDを買ってもいいかなあ~と思ったのですが、全部集めたら12万円を突破。うーん、頭の痛いところです。
時々ゲストに大物俳優も出演して、ジョージ・クルーニー、チャーリー・シーン、ジュリア・ロバーツ、ブルック・シールズ、ヘレン・ハントなどが1,2シーズンに既に登場。これからもブラッド・ピットを初め、いろんな人が出るらしい。噂には聞いてましたがこんなに面白いとは思ってもいなかったので、毎日2話ずつアップされるのを楽しみにして観てます。キャラクターそれぞれにすごく面白いけど、私は特にジョーイのおとぼけぶりが大好き。笑えるので日々の憂さを晴らすのに最高!お勧めです。
興味ある方はこちら→http://www.gyao.jp/sityou/catelist/pac_id/pac0007729/
フレンズ I ― ファースト・シーズン DVD セット vol.1
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- メディア: DVD
フレンズ I ― ファースト・シーズン DVD セット vol.2
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- メディア: DVD
フレンズ II ― セカンド・シーズン DVD セット vol.1
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- メディア: DVD
フレンズ II ― セカンド・シーズン DVD セット vol.2
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- メディア: DVD
フレンズ III ― サード・シーズン DVDセット vol.1
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- メディア: DVD
フレンズ III ― サード・シーズン DVDセット vol.2
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- メディア: DVD
クライマーズ・ハイ / LIVES「Dear My Hero」 [日本映画 賞受賞]
半落ち / 人にやさしいコンサート2008 [日本映画 賞受賞]
4年前の映画「半落ち」をニッショーホールで観てきました。
映画公式サイト:http://www2.toei.co.jp/hanochi/
2002年に出版され30万部を超えるベストセラーとなった横山秀夫の原作を映画化。第28回日本アカデミー賞最優秀作品賞。主演の寺尾聰も最優秀主演男優賞を獲得しています。
題名となった「半落ち」とは警察用語で容疑者が容疑を一部自供するも完全には自供していないことを言います。寺尾聰演じる元警察官がアルツハイマーの妻を殺害し3日後に自首してくるのですが、なぜすぐに自首してこなかったのか、2日間一体何をしていたのか、その謎を追います。そしてその2日間の中にこそある秘密が隠されていて、裁判中明らかにされるのです。
柴田恭平演じる県警、伊原剛志演じる地検の検事、鶴田真由演じる新聞記者、国村隼演じる弁護士、吉岡秀隆演じる地裁の判事が、それぞれの立場で真実を見極めようとします。しかし大きな組織の中では壁があり、それぞれが反発をくらったりもします。つくづく組織は厄介だなあと思いました。そしてそれぞれの取引があり、本当にこんなことが行われているんだろうか!?と疑問に思うこともたくさんありました。
空白の2日間は、新宿歌舞伎町でやっているラーメン店に寺尾演じる容疑者が以前ドナーを提供した青年に会いに行くために費やされていました。容疑者はドナーが見つからず移植できないために息子を亡くしており、それを機に夫婦でドナー登録していました。そして容疑者と一致する男の子がいてドナーを提供しました。何年かし新聞にある記事が載りました。ドナー提供してくれた誰だかわからない人に向けてのありがとうをいうための記事です。それを当時容疑者の妻が見つけ、新聞を切り抜き、その日から日記をつけ始め、何度も何度も新宿に足を運んでその青年を探します。しかしそれは徒労に終わりました。妻を殺してからそのことを綴った日記を見つけた容疑者は「どうしても会いたい」という妻に代わって、遺体を放置したまま新宿に出向きその青年に会いに行くのです。
映画の中ではなぜ寺尾演じる容疑者がそのことを話さないのかすごく疑問でした。そしてどうやら1年間生き延びたあと死のうとしてるらしいことも映画でははっきりしてなかったのですが、小説ではそうなっているようだとわかりました。ドナー提供者は20歳から50歳までと決まっていて容疑者はどうやらもう一度ドナー提供者にぎりぎり50歳でなろうとしてたらしいのです。しかしながら「刑務所にいる人がドナー提供者になることは法律で禁じられているからこれは大きな矛盾だ」と述べている記事も見つけました。
たくさんの大きな矛盾と意味のわからないことがある映画でしたが、アルツハイマーの妻を演じる原田美枝子の姉を演じる樹木希林の迫真の演技や、寺尾聰の物静かな坦々としたしゃべり、そしてラストのシーンの粋な計らいなどで涙を誘い、結構泣ける映画になっていました。全体的に静かでそしてそれぞれの人物が魅力ある人物に描かれ、たくさんの有名な俳優さんたちが出演してるのも見ものでした。他に奈良岡朋子、高島礼子なども出演してます。久々に泣けて良かったです。
おまけ:もう先々週になりますが、今年もマルサンアイで主催した「人にやさしいコンサート」に行ってきました。ZEPP TOKYOにて。
毎年必ず出ていた篠原ともえと松本栄子のユニットZuttoは今回出演せず、その代わりに前半の司会はGTPと後半は中川晃教が務め、他にも染谷俊、Kat、神部冬馬が出演しました。
中川晃教は物腰が柔らかく人柄のよさがあちこちに溢れんばかりで、すごく感じがよくて素敵でした。まさにやさしさがにじみ出てました。宮元亜門や蜷川幸雄演出のミュージカルなどに多数出演し、しかも主演を演じてるということをあとから知り、かなりの有名人で知らなかったのは私だけだったかも!?と思いました。歌声ももちろん魅力的でした。
また染谷俊はピアノに迫力があり、また歌の歌詞にも力強いメッセージが入っていて、何となく泣けました。メロディメーカーだなあと思えるほどメロディも聞きやすい。経歴を見たら武蔵野音大のピアノ科を出ている人でなるほど、と思いました。
KatはマツモトキヨシのCMでイルカの「なごり雪」を彼女のバージョンで歌ってるニュージーランド人と日本人のハーフですが、小さい時から母親が聞いていたイルカの「なごり雪」を聞いて育ち、絶対に歌手になって自分のバージョンで歌いたいと思っていたそうです。偶然がないとすれば、同じこのステージでイルカの息子の神部冬馬が出演していて、イルカに関連するこの二人が同じステージで出会うというのも面白いと思いました。
神部冬馬はステージでは母親のイルカの大ヒット曲「海岸通り」を歌いました。また自分のオリジナル曲もスピリチュアルカウンセラーの江原さんの歌詞を使った歌ということで、歌ってました。見た感じは母親にかなり似ていて、目のたれ具合、髪型までそっくりなのが笑えました。
GTPは普通の女の子3人がユニットを組んでる感じで、かわいい、ノリのいい音楽と、ちょっと太目の女の子が津軽弁を使ってるのが可笑しかったです。
帰りにはお約束のお土産。マルサンアイの味噌、豆乳、そして今回は穀物飲料をいただいて帰ってきました。ごちそうさま。そしてやっぱりライブは楽しい。また行きたいなと早くも思いました。マルサンアイさん、毎年ありがとう。
- アーティスト: 中川晃教,久保こーじ,DYBO,大坪正,村山晋一郎,島健,篠崎正嗣,土屋学,吉村竜太,杉内信介,江口貴勅
- 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- 発売日: 2006/02/22
- メディア: CD
AKINORI NAKAGAWA CONCERT 2003 MATADOR~闘牛士~
- 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- メディア: DVD
しゃべれどもしゃべれども/ブログ募金でアフリカ支援 [日本映画 賞受賞]
(C)2007『しゃべれども しゃべれども』製作委員会
映画公式サイト:http://www.shaberedomo.com/
久々にブロガー限定の試写会「しゃべれどもしゃべれども」に行ってきました。場所はららぽーと豊洲にあるユナイテッド・シネマ豊洲にて。建ってから2年くらいの建物で、今回行くのは初めてだったのですが、さすが新しいシネコンなので会場としては最高でした。そして肝心の映画のほうも良かった。TOKIOの国分太一が主演で、うだつの上がらない二つ目落語家役を演じ、そのもとに関西弁の男の子と元プロ野球選手の中年男と無愛想な女性が「話し方を習いたい」と集ってくるところから物語が始まります。それぞれに悩みを抱えつつ、何かが変わっていく、そんな物語です。
国分太一演じる主人公の落語家が荒川の都電の近くに住んでる設定で、その下町の家並みや、浅草寺、ほおずき市、隅田川の水上バス、浅草演芸ホールなど出てきて、 下町情緒たっぷり。もともと私も東京の下町に住んでるので違和感が全くなく、むしろ心地よさを感じながら映画にひたりました。
落語の「まんじゅうこわい」や「火焔太鼓」を何度もいろんな人がしゃべるので、おもしろかったし、よくもまあ皆覚えたなあと感心しました。この映画のキャッチコピーは「しゃべれども しゃべれども 伝えたいことは ただ一つ 何かを 誰かを「好き」という想い ただ それだけ」というものですが、本当に落語が好きでやってる主人公やしゃべるのが好きでたまらない男の子や、「好きなものから逃げると一生後悔する」と名言を吐く中年男や、「誰かを本気で好きになったことなんてないでしょう」と主人公に詰め寄る女性など、「好き」という想いがいろいろ錯綜して、時には笑わせ、時にはしんみりさせる素敵な映画になっています。
もともと国分太一は好きで好感持ってましたが、自然体で演技に臨んで見事に演じきった彼に拍手です。こんな落語家がどこかにいそうだと思わせてくれます。またこの映画を観て、落語を生で聴きにいきたくなりました。落語っていいなあと思いました。きっとこの映画を観たら、落語が聴きたくなります。
原作は97年に「本の雑誌」ベスト10、第一位に輝いた小説を映画化したものです。
それでもボクはやってない [日本映画 賞受賞]
映画公式ページ:http://www.soreboku.jp/index.html
「それでもボクはやってない」見てきました。「Shall we dance?」から11年ぶりの周防正行監督作品。社会問題となってる痴漢冤罪問題を扱っています。
満員電車で痴漢に間違えられ真実を訴えても、警察の取調べで認められずまずは拘置場に勾留。その後検察庁での取調べでも認められずに起訴され裁判へと発展。
この映画は怖いと思いました。裁判なんて縁遠いですが(それでも一度友人のアパートの立ち退きの件で付き添いに裁判所に行って、裁判を傍聴したことがあります)この映画では裁判での様子が克明にわかると同時に、日本の刑事裁判制度の抱える問題点が浮き彫りとなっています。
「刑事事件で起訴された場合、裁判での有罪は99.9%と言われている」
つまり、痴漢などで捕まって、本当は自分はしていない、無実であると主張しているにも関わらずそれが認められず刑事裁判になった場合、99.9%は有罪、あんたは痴漢やったでしょう、との判決を受けてしまうという実に怖い話だったのです。痴漢をやっていないからと言ってずっと無実を訴えていても、どうせ裁判になったら負けるのです、という話なのです。
まず最初にたとえ間違いだとしても「痴漢だ」と言って訴えた女子学生が、相当な罪を犯していますが、その子は被害者として自分のことしか考えられず痴漢犯人がその人としか考えられなくなっています。だから証言も自然に自分の都合のいいようなことしか言えなくなってくるのです。それに輪をかけて、裁判での最高責任者の裁判官が両者の言い分を聞くとはいえ(途中で裁判官が代わることもありその場合、今までやってきた裁判中の内容は文面だけを読みそれを判断材料とされます)人の一生を棒に振る決定的な間違った判定を下すことでさらに酷い罪を犯しています。神でもない裁判官にどちらが真実かがわかるのか、それで人を裁けるのか、裁判官という職業がかなり業の深い職業なのではないかと思えました。
映画の中でも出てきたのですが、「裁判で無罪判定を出すのは大変なこと。それは検察庁にたてつくことだし、お上にたてつくこと」なので、自分の出世のため、また保身のためには何の波風を立てない有罪が裁判官にとっても好都合な判定らしいのです。
主人公の痴漢に間違えられた男の子(加瀬亮)は最初の段階で「裁判になると本当に大変だから、痴漢をやってなくてもやったと言って5万円くらい払ってすぐにここから出たほうがいい」と言われます。実際痴漢をした別のサラリーマンが朝捕まって午後にはこの5万円を払って何事もなかったかのように出勤している様子も描かれていました。しかし、主人公はどこまでも「やってない」と言い、丸一年裁判に費やし、勾留場から保釈されるのに200万を出し、そして弁護士料がかかり、証言をはっきりさせる現場検証のビデオまで作り、その全体の費用はどれだけかかったかしれません。その上に想像も絶するほどの精神的な苦痛を味わわなければならないとあっては、何のための裁判なのか、本当に救いがない日本の裁判なのだ、と思いました。もう絶望ですね。
新聞でこの痴漢冤罪裁判のことは知っていましたが、これほど酷い現実があるとは、夢にも思いませんでした。そして真実によって裁かれてないことが、何ともむごい。腹立たしい。
主人公が最後に心の中で叫ぶシーンがあります。
「真実は神のみぞ知る、と言うが、それは違うとボクは思う。少なくともボクがその真実を知っている。真実を知ってるのはボクなのだ」
映画はシリアスで現代日本の刑事裁判の問題点を浮き彫りにし考えさせられます。途中笑いを誘う部分も数多くあり、秀逸な作品です。役所広司の弁護士役はこんな弁護士がいたらいいなあと思わせ(「the有頂天ホテル」でのホテルマンもこんなホテルマンいいなあと思わせましたけど)また瀬戸朝香のクールな弁護士も、もたいまさこの母親役も良かったです。
2009年に裁判員制度が導入されるので、これを見て裁判のことを考えてみるのもいいと思います。
(追記:iTUNESのpostcastsにて、この映画の宣伝してますがあまり宣伝と言う感じでなく、監督が日本各地に行っていろんな話をしてます。無料見れます)http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewPodcast?id=209106330