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ホテルデルーナ~月明かりの恋人 [韓国ドラマ]

韓国ドラマ「ホテルデルーナ~月明かりの恋人」を観ました。

ホテルデルーナ~月明かりの恋人~ DVD-BOX1

ホテルデルーナ~月明かりの恋人~ DVD-BOX1

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2021/05/07
  • メディア: DVD
ホテルデルーナ~月明かりの恋人~ DVD-BOX2

ホテルデルーナ~月明かりの恋人~ DVD-BOX2

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2021/06/02
  • メディア: DVD

2019年の作品。IMDb評価は8.1。ファンタジーミステリーラブロマンス。映像が美しかった。主役のIUの衣装が毎回違くドレスアップしていて目の保養でした。前世と今生の繋がり、死者しか立ち寄れないホテルが舞台でその人生模様を垣間見、タイムスリップもしたりと興味ある好きなジャンルのドラマでした。歌とシーンが良く合っていて美的センスあるドラマで、何度か泣かされました。

父が死にそうになった時に命と引き換えに20年後にその子供がホテルデルーナで働くことを約束させられる。その子供ク・チャンソン(ヨ・ジング)は、約束通り死者の宿泊所であるホテルデルーナで働き始め総支配人となる。彼は頻繁にホテルデルーナの社長であるマンウォル(IU)の夢を見ており、それはマンウォルの前世でもあった。マンウォルは盗賊で兄と慕っていたチョンミン(イ・ドヒョン)の裏切りにより恋人のヨヌ(イ・テソン)を亡くしていたのだった。マンウォルは1300年もの間このホテルデルーナで社長をしていて、チョンミンをずっと待ち続けていた…。またホテルで働く3人の主要な従業員はフロントのヒョンジュン(ピオ)、客室長のソヒ(ぺ・へソン)、バーテンダーのキム(シン・ジョングン)だが彼らもあの世に行けない事情を抱えていた。それでも最後は三途の川を渡りあの世へと旅立つ。またお客としてこのホテルを使ってる人たちも最後の願いを叶えて次々と成仏。たくさんのエピソードがてんこ盛りで面白かったです。

ファッションとシャンパンと車、食べ物に目がないマンウォルのキャラ。時に切れ気味でヒステリック。IUの演技これで3回目ですが、結構良かったです。そんなマンウォルにク・チャンソンは惹かれます。ク・チャンソン役のヨ・ジングの恐怖に慄く演技がうまくて流石と思ってしまいました。マンウォルは既に死んでいてあの世の人なのにまだこの世にいる人だから、人間のク・チャンソンとの恋愛が実るはずもない。途中マンウォルはク・チャンソンを解雇し霊が見えなくなる丸薬を飲ませようとしますがク・チャンソンはマンウォルの姿観たさに拒否し、その後彼女が旅立つことになっても結局飲むことがなかった。マンウォルは蛍に姿を変えてホテルの第一号の客になったチョンミンを無事送ることができた後旅立つのですが、それはク・チャンソンとの別れを意味し「来世でまた会おう」と言って別れます。そのシーンが美しく泣けた。またク・チャンソンが次期社長の飲む酒造りに必要な草を摘みに2~300年前にタイムトラベルするのですが、「この時代にまた戻りたければ2~300年前の時代の飲み物食べ物は口にしないこと」と言われます。ク・チャンソンは2~300年前のマンウォルに会い、気に入られそこに残るよう勧められ心が揺れます。どうせ戻ってもすぐ愛しのマンウォルはあの世へ旅立ちお別れすることがわかっているのだから、戻らずに長くマンウォルと過ごした方がいいかもと思うのです。でも飲み食いせず戻ってきます。またマンウォルも次期社長が飲むべき酒がユナによって盗まれ、マンウォルのところにその酒が回ってきてもう一度社長をやるチャンスがあるのですが(ク・チャンソンとの一緒の時を過ごせる)敢えてそれをしなかった。ク・チャンソンもそれに反対した。それも潔くて良かった。引け際をよく心得ているようで。二人の物語がより美しく見え涙しました。

他の人たちのエピソードで強烈だったのは、自分の子供の命を伸ばすために人から生命線を買う病院の医師の話、未婚の娘の死を悲しみ死後結婚のために娘の髪を袋に入れて飛ばし拾った人と結婚させる話、女の子しか生まれないため後妻を取らせ男の子を生ませようとした一家が巫女の女の子を殺さないと後継ぎの男の子が生まれないとの言葉を信じ女の子を殺した話(客室長のソヒの話)、動乱時に目の見えない妹と共に叔父のところに逃げてる途中、同級生の脱走兵に会い学ランと軍服を交換させられ、同級生が自分を殺し自分の身代わりとなって叔父の元でその後生きながらえた話(フロントのヒョンジュンの話)ク・チャンソンの夢に出てくる登場人物=マンウォルの前世の登場人物が今生にも出てきた。お互いに敵同士だったのに恋人同士になったミラ(パク・ユナ)とヨヌ(イ・テソン)。ク・チャンソンも前世で少しだけマンウォルと関わりがあったことが最後にわかる。その関わりも見せ方も面白かった。

たくさんの良く知ってるゲストがちょい役で出てるのが楽しかった。いわゆるカメオ出演。イ・ジュンギやキム・スヒョン、ナム・ダルム、「哲仁王后」のチャ・チョンファ、「ウラチャチャMy Love」のイ・イギョン、「キム秘書は一体なぜ」のピョ・イェジンなどなど。数えきれないくらいたくさんの俳優さんがちょい役で出てきて豪華でした。またIUが毎回素敵でお洒落な服を着てるのも目が楽しかった。映像も美しくて特に毎回出てくる枯れ木が、新芽が出て葉が出て蕾ができて青い花を咲かせ、その後ハラハラと散っていきその全体の雰囲気が素敵で美しかった。話数が進むにつれて泣く機会が多くなり、ラストに向けては毎回泣いて観てました。苦手だったのは霊がたくさん出てくるので時にゾンビのような霊が出てきて怖かったこと。それ以外はとても良かった。naonaoお勧め度★★★★★

おまけ:このドラマのOSTはどれも素敵でしたが、このTEAYEONの All About Youが一番好きでした。


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良くも、悪くも、だって母親 [韓国ドラマ]

韓国ドラマ「良くも、悪くも、だって母親」(The Good Bad Mother)を観ました。

良くも、悪くも、だって母親

(Netflixで配信中)

2023年の作品。IMDb評価は8.4。ヒーリングコメディ。イ・ドヒョン主演で評価高いので観ました。ヒーリングコメディではありますが、他にもサスペンス、ロマンス、ヒューマンドラマと言った感じでたくさんの要素が入り交じり、笑わせ泣かせハラハラドキドキさせと感情が忙しく夢中になって観れるドラマでした。1,2話はサスペンス強めであとは毎回ホロリとして泣かされてました。

夫が事故で亡くなり女手一つで息子ガンホ(イ・ドヒョン)を育てなければならなくなった母親(ラ・ミラン)。養豚場を営みながら必死になって子育てする。そのお陰でガンホはソウルで検事となるが、父親殺しの犯人を突き止めるためガンホはウビョクグループの会長ウビョク(チェ・ムソン)の養子に入り、次期大統領候補であるオ・テス(チョン・ウンイン)の娘ハヨン(ホン・ビラ)に近づき婚約までこぎつける。養子縁組の許可を母親からもらうためガンホはハヨンを連れて母の元へ一時戻るもソウルへ帰る途中、事故に遭い手足が効かなくなり記憶を失くし7歳くらいの知能になってしまうのでした…。

田舎の人々ののんびりした感じがドラマ「海街チャチャチャ」を思い出させ、またサスペンスフルでシリアスな内容なのに結構軽くコミカルに描く感じがドラマ「ヴィンチェンツォ」を思い出させました。結構怖いことやってるのにジョークで吹き飛ばしてる感じ。でもそこがまた可笑しかったのですが。そして毎回泣けたのはドラマ「ハイバイ、ママ!」みたいでした。双子の子供が可愛くて結構ませたことを言うのも可笑して結構癒しでした。いつもフェイスパックをして全然顔がわからないヤクザの娘である村長の奥さんが、ちょっと毒舌を吐くのも可笑しかった。そして何といってもガンホの母親が愛情があるからこそ悪い母親を演じてガンホを育てていたことが、7歳の知能になった35歳のガンホを引き取ってまた育てていく中で色々わかって泣けました。

「お腹いっぱいになると眠くなる。眠くなると勉強ができなくなる。だからお腹いっぱいは食べてはいけない」とガンホがつぶやきます。この言葉は常日頃母がガンホに言っていた言葉でした。オリンピックのマラソンコースに入った養豚場の立ち退きを渋ったため養豚場を燃やされ、その悪事や周りの買収を調べていた夫が突如自殺するわけがないのに自殺と認定され裁判をしてもなにも埒が明かなかったことから、母親は子供に検事にさせることを目標にします。そのために勉強、勉強と勉強をガンホに強いていました。7歳になったガンホに食事をさせようとすると全然ガンホは口にしません。ガンホがつぶやいたこの言葉で母親はいかに自分がスパルタであったかを思い出し、ガンホをそこまで追い詰めていたのだとハッとします。またソウルへ行き息子が使っていた部屋を引き上げる時、息子が賄賂をもらい悪事を働いていたことを知り、勉強ばかりさせていて善悪を判断できない大人にさせてしまったと7歳の知能のガンホを泣きながら叱るのです。その一方「皆子供の時代に戻りたい。ガンホは戻れたのだから幸せ」「転ばないと別の世界が見えない。それは豚も人間も同じ」とガンホに声掛けし励まし、今回もまた悪い母親になる決心をし、心を鬼にして食事の手伝いを止め(そのためガンホは嫌でも手を動かさざるを得なくなる)、海に彼を放り入れて自分の足を使って立ち上がらせる練習をさせたりしながら彼が手足を不自由なく使えるようにし、その間少しずつ彼は昔の記憶を取り戻していくのです。

田舎の人たちの人情やその繋がりも楽しかった。田舎の人々のシーンはホッとさせ、笑わせ、泣かせといったシーンだけれど、都会の悪事を働くウ・ビョクやオ・テスのシーンはピリピリして絶えず緊張感が走り気が抜けない感じで、その対比とそのバランスがとっても良かったドラマでした。またミンジ(アン・ウンジン)とのロマンス。同じ日時に同じ屋根の下で生まれたガンホとミンジ。二人は恋仲でミンジがガンホの司法試験当日に怪我をしてガンホが試験を受けることができず、その後ガンホを支えて試験合格させたのがミンジ。しかしガンホはソウルに行くことでミンジと別れ、別れてからミンジには子供ができていたことがわかりミンジはガンホの将来を邪魔したくない一心で彼に子供のことは告げず双子を出産。しかし彼が事故で田舎に戻ると何も知らずその双子と仲良く遊んだりし、その後その双子が自分の子供だと知り、また記憶を失くしている中でもミンジが好きで母親がセットアップしたお見合いもおじゃんにして、最後はまた結ばれる感じでした。

始めはガンホがとんでもない大人になってしまったのかと思ったけれど、母やミンジとの縁を切ろうとしていたのは父親殺しの犯人を捕まえるまで被害が及ぶといけないといった判断からだとわかりホッとしました。父親殺しの犯人を捕まえた暁には母親の元へと戻りミンジのところにも戻ろうとしていたこともわかり、最終的には検事に戻り父親殺しのウビョクとオ・テスを捕まえ彼らの悪事の数々を公表することになり、また母親がガンで亡くなってしまう最後でしたがそれにも間に合ったのが何とも救いでした。母の誕生日を田舎の人たちと一緒に祝い、ミンジと一生仲良く過ごすように母に言われ、そしてその夜母が息を引き取ると手紙を発見してその手紙を読んで涙するガンホ…。

色々突っ込みどころはあったけれど、それでも良くできていた。脚本が秀逸だった。登場人物のキャラも良かった。そしてイ・ドヒョンはやはり演技力あるなあと思いました。「5月の青春」がメチャクチャ良かったけれど、このドラマもきっと彼の代表作になるでしょう。そしてラ・ミランの母親役がとっても良かった。パク・ソジュン主演の「魔女の恋愛」で可愛い人妻役の印象が強くそれがはまり役だったけれど、このドラマの母親役もはまり役。普遍的な母親の子供に対する思い、愛情がたくさん表現され見ごたえあるドラマでした。母の思いが泣けます。naonaoお勧め度★★★★★[王冠]

おまけ:ドラマで使われてたPaul KimのAbout You。OSTの中でこの曲が一番好きでした。映像は司法試験に受かる前のガンホとそれを応援するミンジ。


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ザ・グローリー~輝かしき復讐~ [韓国ドラマ]

韓国ドラマ「ザ・グローリー~輝かしき復讐~」(The Glory)を観ました。


2022年の作品。IMDb評価は8・1。復讐もの。ヒューマンスリラー。復讐ものはあまり得意でないので観るのを躊躇っていましたが、百想芸術大賞で作品賞、最優秀主演女優賞(ソン・ヘギョ)、助演女優賞(イム・ジヨン)を受賞。脚本も「相続者たち」「トッケビ」「太陽の末裔」「ミスター・サンシャイン」「ザ・キング:永遠の君主」を書いたキム・ウンスク女史で、イ・ドヒョンも出演しているので観ることにしました。シーズン1だけ観ようと思って観ましたが、どうやらシーズン2まで観ないと中途半端になりそう。シーズン1だけでは話が完結しません。道理で8話と短かった訳です。

ドンウン(ソン・ヘギョ)は学生時にいじめに遭い体に大変な火傷を負う。学校から呼び出しがあり、母がいじめっ子の母からお金をもらうことで示談成立。しかし被害者なのに停学までさせられることになってしまう。やむなく働き始めるドンウン。将来復讐のために教師になろうと働きながら夜学に通う。念願の教師になると、当時の虐めっ子の子供が通う学校の担任になる。そしていよいよ復讐を始めるお膳立てができたところでシーズン1は終わりました。

医師で囲碁を教えてくれドンウンに心惹かれてるヨジョン(イ・ドヒョン)。ドンウンをただ好きだから復讐に協力するというのでなく、この人も心に何か闇がありそうな予感。イ・ドヒョンくん、「五月の青春」で爽やかな演技を見せてくれたので、他のドラマも観たいと思っていました。出番がたくさんあるわけでないけど、シーズン2でどんな動きを見せてくれるのか。またいじめっ子の主犯格で裕福で今も裕福な夫に嫁ぎ、小学生の女の子の母でテレビアナウンサーをしてるヨンジン(イム・ジヨン)。一番復讐のターゲットになりそうな予感です。彼女の怒り心頭で切れた感じが半端ない。さすが助演女優賞を獲っただけのことはある。他にやはりいじめっ子で裕福で今はゴルフ場とブティック経営をしヨンジンの浮気相手でもあるジェジュン(パク・ソンフン)や、いじめっ子で今は画家だが薬物依存にあるサラ(キム・ヒオラ)、いじめっ子でクリーニング店の娘で今はキャビンアテンダントで仲間内から下に見られてるヘジョン(チャ・ジュヨン)。彼女は玉の輿を狙ってる見栄っ張りなキャラ。そして同じくいじめっ子でジェジュンに顎で使われてる役周りのミョンオ(キム・ゴヌ)。彼は途中でいなくなってしまったのが、ちょっと謎です。ヨンジンの夫で会社社長で囲碁を通じてドンウンと知り合うドヨン(チョン・ソンイル)。これから妻のヨンジンの本性が夫に見破られるのかなあと思う。そしてDVの被害者で娘を守るため自立の道を選びドンウンの復讐に協力して情報収集するヒョンナム(ヨム・ヘラン)。この人の存在は大きい。この探偵みたいな仕事に才能を発揮し、ドンウンと仲良くなりたいと思っている。ヨム・ヘランさんが出るとちょっと一息できるというか、ホッとできるというか、いつの間にかこのドラマでは癒しです。この登場人物が勢ぞろいしたところで終わるシーズン1。

主役のソン・ヘギョさん、最優秀主演女優賞を受賞したけどあまりピンとこなかった。「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」のウ・ヨンウ弁護士を演じたパク・ウンビンさんのほうが断然良かった気がする。またシーズン2観てから語らなければダメかもしれないが、今のところは「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」のほうが作品賞に数段値する気がする。まあ好みの問題で仕方ないのかなあ。naonaoお勧め度★★★★

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シカゴ・タイプライター~時を超えてきみを想う~ [韓国ドラマ]

韓国ドラマ「シカゴ・タイプライター~時を超えてきみを想う~」(Chicago Typewriter)を観ました。

シカゴ・タイプライター ~時を越えてきみを想う~ DVD-BOX1

シカゴ・タイプライター ~時を越えてきみを想う~ DVD-BOX1

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2018/03/02
  • メディア: DVD
シカゴ・タイプライター ~時を越えてきみを想う~ DVD-BOX2

シカゴ・タイプライター ~時を越えてきみを想う~ DVD-BOX2

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2018/04/04
  • メディア: DVD

2017年の作品。IMDb評価は8・3。ファンタジー、ロマンス、友情物語。ユ・アイン主演で評判いいので以前から観たいと思っていました。1930年代の京城で独立運動に生きた3人と現代に転生した2人と幽霊が織りなす恋愛、友情の物語。ふんわりとした雰囲気で気軽に観れて素敵なドラマでした。

人気作家のハン・セジュ(ユ・アイン)はシカゴの古いタイプライターを手に入れて以来、1930年代の京城で独立運動にかかわる自分の姿を断片的に観るようになる。スランプで筆が進まない時に、自分に代わって誰かがタイプライターで原稿を書いていることに気づく。それはユル(コ・ギョンピョ)という幽霊の仕業だった。セジュの熱烈なファンであるソル(イム・スジョン)を守ることと引き換えに、セジュのゴーストライターを引き受けるユルで、次第にセジュ、ユル、ソルが同じ1930年代の京城の断片を思い出し同じ時代に生きていたことに気づき、その時のことを小説としてまとめたいと思うようになる…。

1930年代の京城では独立運動に燃えた3人でした。セジュ(当時はフィヨン)は追い詰められて自害。ユルは物書きだったセジュの意思を継ぎその当時のことをまとめていましたが、ユルはソル(当時はスヒョン)に銃殺されその思いを果たせぬまま亡くなってしまいます。ソルが日本軍に捕まり拷問されているのを見かねて、ユルは組織のリーダー、セジュの名前を吐いてしまいます。組織として規則に反しそれが許せなかったソルはユルを殺すのです。ソルもセジュもお互いが好きでしたがその思いを果たせぬままで、死に際に「来世では必ず一緒に」という思いを強く持っていました。そして現世でこの3人がまた一緒になるのです。1930年代に共に生きた仲のいい3人が、その当時できなかった小説を完成させること、セジュとソルが恋人同士で一緒になること、3人が楽しい時をまた共に過ごすことを現世で叶える物語でした。恋愛要素より友情要素が強めでゆるりとした雰囲気で、お気楽に週に2回くらい観るのにちょうどいいドラマでした。そして1930年代に行ったり来たり。タイプライターに触るだけで、また夢の中でその時代を観たりなど回が進むごとに3人が過ごした1930年代が明らかになっていきます。元々違う時代に行ったり来たりする話が好きなので、余計にこのドラマは好きでした。

「還魂」でウクの執事のキム・ドジュン役のオ・ナラさんがこのドラマでも同じような役でセジュの秘書役でした。役者さんは同じような役を引き受けてやっているなあと時々思います。「還魂」とこのドラマを観る時期が少し被っていたのでオ・ナラさんが目につきました。また「太陽を抱く月」「ファン・ジニ」「偉大な誘惑者」などにも出ていたチョン・ソミンさんが1930年代では店のマダム、現世ではソルの母親役でしたが、まだこの時にはご存命中だったのだとハッとしました。彼女の演技はいつも光ってました。そして、少し前に流れたユ・アインさんの麻薬類使用の疑いで捕まったとのニュース。広告から外されたとのニュース。「六龍が飛ぶ」「トキメキ☆成均館スキャンダル」「バーニング」でも抜群の演技力を発揮して結構好きだったので、これで終わりだったとしたら残念だし惜しいと思いました。彼は一体これからどうなるのでしょう。

ドラマの話に戻ると、日本人には心苦しい日本統治時代を扱ったドラマでしたが、それほど違和感なく普通に観れました。Carpe Diemの店名もカルペ・ディエムと日本語表記、キリンビールの宣伝も日本語で書かれ、日本軍が街中にいて日本軍のスパイになる輩もいて…。カルペ・ディエム=今この時を楽しめ。「医師ヨハン」にも書きましたが、メメント・モリ=死を忘れることなかれと共に、時々思い出したい言葉。青春の熱い時期を共に過ごした仲間が時を超えてやり残した夢を叶えるという点でかなりロマンがありました。naonaoお勧め度★★★★★

おまけ:SG WANNABEが歌うWriting Our Song


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名もなき野良犬の輪舞 [韓国ドラマ]

韓国映画「名もなき野良犬の輪舞」(The Mericeless)を観ました。

名もなき野良犬の輪舞 [Blu-ray]

名もなき野良犬の輪舞 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 株式会社ツイン
  • 発売日: 2018/10/03
  • メディア: Blu-ray

2017年の作品。IMDb評価は6.7。ハードボイルド、ノワール映画。韓国国内でたくさんの賞を受賞。イム・シワンくんが出てるので観ました。ストーリー展開が面白かった。イム・シワンくん、やはり演技うまいと思いました。

服役中のジェホ(ソル・ギョング)は新しく入って来た囚人ヒョンス(イム・シワン)に助けられ、二人は急速に仲良くなる。人を信じないジェホはヒョンスを信じ、出所後自分の所属していた密売組織にヒョンスを誘うと、ヒョンスはジェホの組織に入るのだった…。 ヒョンスは警察官で実は潜入捜査官として刑務所に入ったのでした。

徐々にヒョンスとジェホの間に友情が芽生え信頼をお互いが置くようになった時、ヒョンスはジェホに自分が警察官であることを告白します。告白した後、ジェホもヒョンスもお互いがお互いを信じるのか裏切るのか、そのギリギリのところで動きます。それが結構面白かった。またヒョンスの母が交通事故で亡くなるのですが、そのひき逃げ犯が信頼を置いていたジェホであり、裏切られた気分になるヒョンス。最後ヒョンスは護衛してくれた警察官の仲間をジェホに殺させるままにし、自ら警察の上司を殺し、ジェホも殺す衝撃的なラストでした。ジェホは既に自分の親分的存在も殺し、その甥も殺し、ヒョンスに呼び出されヒョンスと共に歩もうとしていたのに。

潜入捜査官というと香港映画「インファナル・アフェア」、ディカプリオの映画「ディパーテッド」、日本ドラマ「ダブルフェイス」を思い出します。「ディパーテッド」より「インファナル・アフェア」のほうが断然良かったし、映画より尺が長い分ドラマ「ダブルフェイス」のほうが良かった記憶があります。この3つはやくざの中に入ってという設定、「インファナル・アフェア」をベースに作られた話でだいたい同じ話なのでこの3本と安易には比べられないけれど、この映画「名もなき野良犬の輪舞」は良くできてるけどハラハラドキドキ度がこれらに比べると劣っているような気がする。 それでも怖かったのは潜入捜査官としてヒョンスと一緒に活動した警察官が亡くなると、警察官の経歴でさえ抹消されたこと。ヒョンスの経歴も一時そうなりかけて「ただの犯罪者として記録が残るだけだ」と、上司が話しているのが怖かった。たぶん「ダブルフェイス」でも「ディパーテッド」でも「インファナル・アフェア」でもそこが一番怖かった点は変わらなかった気がする。

出演者がイム・シワンくんが出てた「ミセン」の悪い上司役の人たちや、「恋はチーズ・イン・トラップ」の悪い先輩役の人で固められていて、顔馴染みがたくさん出てました。ヒール役はどこに行ってもヒール役なのかと思いました。naonaoお勧め度★★★★

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