SSブログ

よしもとばななの本 [本]

よしもとばなな(吉本ばなな)の本を読みました。(吉本ばななからよしもとばななに、そしてまた吉本ばななに改名しているのでちょっとこんがらがる!)

ジョンとばななの幸せって何ですか

ジョンとばななの幸せって何ですか

  • 作者: ジョン・キム
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2016/01/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ジョンって誰?と思ったら、ジョン・キムという韓国人で、19歳で日本に国費留学しその後ハーバード大など世界の大学を渡り歩き、組織に縛られない「ノマドワーカー」の代表的存在として知られる人、とありました。また「JD'S SALON LIFE IS ART」を主宰。本も執筆しているらしいです。

本はかなり大きな字で印刷してありまた薄い本なのであっという間に読め、結構共感するところも多かったのですが、メインの二人の対談のまえがきによしもとばななが、あとがきにジョン・キムが書いていて、特にあとがきのジョン・キムの言葉に忘れていた旅の思い出がムクムクと思い出されました。

このジョン・キムは、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、オーストラリアと異なる国で生活をして、「生まれた場所にずっと暮らし、一つの役だけをこなし続ける生き方も確かにある。…しかし人生は短い。自らいろんな役回りを求め、何をやっても生きていけるような力を身につけるために、積極的に居場所を変えてみることも素敵なことだと思います」といい、実際にその身をもって経験している人でした。

中国の夏河(シャーファー)という場所にタール寺というチベット寺院があり、そこで会ったアメリカ人が私は今でも忘れられません。その人もまたこのジョン・キムのような人で、いろんな国に住んではあちこち旅行している人でした。私はその時、いろんな国に住むのもありなんだなあとパッと未来が開けた気分になりました。それから25,6年も経ち実際の私はいろんな国に住むことは結局はしませんでしたが(いろんな国に旅行をたくさんするだけで気持ちが収まってしまったのかもしれません)、そういえばいろんな国に住むなんてなんて素敵なことだろうと胸がときめいたことを思い出したのです。こういう生きかたも当時の私にとっては選択肢の一つだったと懐かしく思いました。

またジョン・キムの言葉はとても胸を打ちました。

「ばななさんと出会って学んだこと、…私にとってのいちばんの学びは『人間、生きているだけで十分である』ということでした。あなたを大切に思う人たちは、あなたが生きていてくれるだけで喜びや感謝を感じる人たちです。だから無理して人生の目的を探す必要はありません。将来の目標が見えないからといって落ち込む必要もまたありません。ただ、いまは生きていてさえくれればよいのです。そうすればそのうち、生きる目的も目指す目標も浮かび上がってきます。いまを生きる、それに集中するだけで十分なのです。……あなたを大切に思う人たちのために生きることは、自分を大切にしながら生きることを意味します。今の自分は、大切にしてきてくれた人たちの愛によって作られた結晶です。だから自分を大切にしながら生きていくことこそが、そうした大切な人たちへの恩返しにもなるのです」

少しこのキム・ジョンの本も読んでみようかなと思いました。

イヤシノウタ

イヤシノウタ

  • 作者: 吉本 ばなな
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/04/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

忌野清志郎のイヤシノウタという歌詞が載っていました。この本はエッセイ集。本当に短いエッセイがたくさん載っていました。よしもとばななが結婚して子供も生まれて、その子供ももう12歳!だなんて月日が流れるのは本当に早いと驚きです。でもよしもとばななの文章は何もイヤシノウタと名付けなくてもどんなエッセイでも小説でも私にとっては癒しとなっていて、それはいつでも変わらないと思いました。いつもいつも優しい気持ちになって生きてて良かったなあと思える彼女の文章がやはり大好きなのだ、と思うのでした。

人生の旅をゆく 2 (幻冬舎文庫)

人生の旅をゆく 2 (幻冬舎文庫)

  • 作者: よしもと ばなな
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2016/02/09
  • メディア: 文庫

愛犬の死、東日本大震災、父親の死、忌野清志郎や河合先生のことなど、身の回りに起きた様々なこと、昔のことを思い出して描くエッセイ。あちこちの雑誌などから寄せ集めたエッセイらしいのですが、ものの考え方とかが彼女ととっても似ているところがあり、だからずっと読み続けたいんだなあと再認識しました。彼女にとってもここ何年かは大変な時期だったらしく、大変なのはこの年代はみんな同じなのかなあと妙に合点しています。

サーカスナイト

サーカスナイト

  • 作者: よしもと ばなな
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2015/01/21
  • メディア: 単行本

バリに育った主人公のさやか。彼女はガンで死ぬと分かっている人の子供を産み、今は夫を送り子供を抱えて夫の両親の家で二世帯で住んでいる。そこに手紙が。庭の骨の秘密、元恋人との再会、さやかの動かなくなっている親指の秘密、その癒し、再びのバリへ、といつものばななワールドが展開。優しい気持ちになれるのは勿論、所々でふと涙があふれ、凝り固まった自分の心の奥底まで何だか癒されている気分になりました。バリ島にも私自身また行きたいなあと思いました。


nice!(9)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 9

コメント 1

naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2016-08-15 17:31) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0