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藤井風とインド [精神世界]

精神世界のカテゴリーでブログを書くのは何年振りのことでしょう。

藤井風の存在をちゃんと知ったのは今年に入ってからでした。アマゾンプライムではドラマや映画を観ることに忙しく、アマゾンミュージックにお世話になることはほとんどありませんでした。それでも聴くとしたら若い時に聴いた洋楽。しかし、たまには日本の今流行っている(アマゾンでよく聞かれている)曲でもいいかなと思ってかけたのです。そこに藤井風の曲がありました。

「きらり」がポップでノリも良くて、大きな字で画面に書かれてる歌詞と一緒に歌うのがとても心地よくすっかり気に入ってしまいました。「きらり」「さらり」「ゆらり」という言葉遊びや「あれほど生きてきたけどすべては夢みたい あれもこれも魅力的でも僕はきみがいい」という詩が特に素敵でした。

その後「祭り」を聴いて、すごい衝撃を受けました。その歌詞にです。「花祭り 夏祭り」「秋祭り 冬休み」「らっせーら」「っしゃ っしゃ っしゃ っしゃ」「皆抱きしめたら踊りなさいな」など言葉の選び方もセンス抜群ですが、「で 一体何が欲しいわけ 誰に勝ちたいわけ なかなか気づけんよね すでに何もかにも持っているのにね」とか「何でも好きに選びな あなたの心の中の花を咲かせな」「あれもこれもが大当たり 比べるものは何もない 勝ちや負けとか一切ない」とか「好きにしてください 何も知ったこっちゃない 好きにしてください」「生まれゆくもの死にゆくもの 全てが同時の出来事」「あれもこれもが有難し 苦しむことは何もない 肩落とすことは一切ない」

この人一体何者?とその時ググりました。若干25歳の若者。風貌が何だかインドを放浪しつくした旅人みたいに見えました。私は若い時にバックパッカーで世界を旅してきて(42か国回りました)インドは5,6回足を運んでいます。インドは数ある国の中でもインパクトの強い国で大好きな国です。インドで出会う旅人もユニークで面白い話を聞く機会も多かったし、人生を語ったり精神世界を語る機会が多かったのです。藤井風を観た瞬間、この人インドで会うような輩だなと思いました。絶対インドあたりを放浪して悟りを開いたような人でしょう、と思いました。でも彼は海外に一度も出たことがない、岡山の田舎で暮らしてきたという若者だと知り、何と凄い人が現れたのだと思いました。今まで私が本であったり、インドで出会った人たちの言葉であったり、経験したことを、彼は軽快なリズムと共に彼自身の言葉によって、全く気負うことなくむしろ脱力し自然体で、こんなにも軽やかに素敵に精神世界を歌にしてしまうのですから。25歳というのが本当に信じられず、韓国ドラマでよく見る見た目は若いけど、実は何百年も生きてたくさんの経験を積んできた「トッケビ」のトッケビとか「九尾の狐とキケンな同居」の九尾の狐とか「星から来たあなた」の宇宙人のト・ミンジュンなんじゃないの?と思ってしまいました。そう思わせるくらいの彼の成熟度に脱帽でした。その時あまりにも興奮したので、インドで知り合ってずっと友人である人たちにラインを送りました。

「帰ろう」では「ああすべて与えて帰ろう ああ何も持たずに帰ろう 与えられるものこそ与えられたもの ありがとうって胸を張ろう 待ってるからさ もう帰ろう 幸せ絶えぬ場所帰ろう 去り際の時何を持っていけるの ひとつひとつ荷物手放そう 憎しみあいの果てに何が生まれるの わたしわたしが先に忘れよう」との詩。死にゆくときを歌ってます。青春真っ盛りの彼が書く歌とはこれもまた驚きです。聴いていて涙が溢れてきます。

また「ロンリーラプソディ」の曲が映画「カサブランカ」の「時の過ぎゆくままに」(As Time Goes By)に似てるメロディラインがあって好きですが「孤独なんてゲーム 楽しめばいいの みんな一人でしょ みんな一つでしょ」「何をしたの 何もしてないよ 君は誰なの 僕は君だよ 何も違わないよ 何で泣いてるの 何が悲しいの」も好き。

長くなりましたが、今日の本題は実は新曲grace。そしてそのMV。ロケがインドで(題名のロゴもヒンディー語に真似たgraceの文字がお洒落)インド好きの私にはたまらないMV。インドのこの風景、空気感、音、匂い、この極彩色の色のすべてが蘇ってきて、1990年代のインドとほとんど同じ情景だなあと思って観てました。たくさんの思い出もどっと押し寄せ、爽やかなメロディにハイヤーセルフとの出会いの歌詞が余計にインドの土地とマッチして、この曲は自分の若き頃の自分探し的な旅行とも重なり、私にとっては大切な曲のひとつになりました。そして藤井風がこれまたインドにすっかり馴染んでることを発見。初めて彼を観たときからこの人インドでよく会う旅人だと思い、藤井風とインドは絶対に繋がってると思ってたけど、実際の彼はやっぱりこんなにもインドが良く似合い、私の勘は間違いなかったなあと思いました。毎日このMV観ながら、インドを思い出し幸せな気分に浸ってます。また行きたいインド。何度でも行きたいインド。藤井風の存在がインドをまた思い出させてくれました。


「grace」から抜粋~「何ができるかな 愛に従うのならば 出来ないことなど何もないさ」「明日になればさよなら ああ儚い世界だ 何があろうとも すべてあなたのgrace 何があろうとも すべてあたしのgrace」「あたしに会えてよかった やっと自由になった 涙も輝き始めた」~良いことも悪いこともすべて神様の恩寵。本当の自分に巡り合うことこそが幸せ。インドが好きな友人とも話したけど、インド人に交じってあの中で踊りたい。最後の踊りの部分はインドらしくて特に好き。インド映画も観たくなった~。

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naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2022-10-19 19:22) 

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