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レンブラントは誰の手に [ドキュメンタリー]

オランダ映画「レンブラントは誰の手に」(My Rembrandt)を観ました。

レンブラントは誰の手に(字幕版)

レンブラントは誰の手に(字幕版)

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2021/07/07
  • メディア: Prime Video

2019年の映画。IMDb評価は7.0。ドキュメンタリー。44年ぶりに発見されるレンブラントの絵の真贋を巡っての話と、フランス家のロスチャイルドが長年持っていたレンブラントを手放す際の絵の争奪戦の話。レンブラントに生きる人たちの熱いドラマで観ていてこんな世界があるのかと面白かったです。

アムステルダムに住むヤン・シックスはレンブラントの研究家で画商。かつてはレンブラントがそのアムステルダムの邸に来て自分の先祖を描いておりその絵も邸に飾られている。所有する絵画は230枚。素描、エッチング、絵画と色々。レンブラントの仕事は早いことで有名で、モデルを一日しか雇わず後は弟子もたくさんいて弟子の手による周辺作も多いとのこと。レンブラント研究家の第一人者のエルンストにも真贋を頼んだところやはり本物である可能性が高いという。ヤン・シックスはクリスティーズで競り落としたが画商サンダーと共同購入を予定していたのにヤン一人で競り落としたことが後で問題となる…。

スコットランドの公爵家では城の中にたくさんの絵画が飾られているが、レンブラントの絵を盗まれたことがあるため、比較的高い位置に飾っている。しかし今回この絵を違う部屋に飾りもっと下に飾ろうとしている。あれやこれや部屋も模様替え。

ルーブル美術館では毎週一枚絵画を買い漁り、5年間それを続けてきた資産家夫妻カブランがいて絵のお披露目をしている。レンブラントを買い占め実に200枚もの絵画を所有したという。

シャンゼリゼ通りに近い場所に邸宅を構えるロスチャイルドは、長い間手元に置いて飾っていた夫婦の肖像画を売り出したいという。レンブラントが描いた夫婦の肖像画なので離ればなれにするわけにはいかない。その絵を巡ってアムステルダム国立美術館とルーブル美術館が火花を散らす。アムステルダム国立美術館側からルーブルに共同購入を持ち掛けたが実際には寄付金がかなり集まり、アムステルダム国立美術館は黙って密かに買ってしまえばよかったと後悔する。外交問題にまでなりそうな案件だった。

個人所有で観たことのないレンブラントの絵がたくさんあるのだと改めて思いました。美術館で絵を観るのは好きだしレンブラントの絵も好きですが、自分の家にレンブラントの絵があったら落ち着かないだろうなあと思いました。レンブラントにかける熱い戦いがあり、個人所有の裕福な人たちを垣間見、しかもロスチャイルド氏が実際に出てきたのも驚き。こんな大富豪も税金で苦労してるんだなあと思いました。専門家はずっと絵を見続けていればその画家が描いたものかどうかがわかると言います。それも凄いなあと思いました。絵画好きの人にはお勧め。裏話のようで興味深かった。naonaoお勧め度★★★★★

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naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございます。
by naonao (2023-08-07 20:38) 

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