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男と女の観覧車 [Woody Allenウッディ・アレン]

アメリカ映画「男と女の観覧車」を観ました。


女と男の観覧車 [Blu-ray]

女と男の観覧車 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: バップ
  • 発売日: 2018/12/19
  • メディア: Blu-ray

2017年の作品。IMDb評価は6・2。ウッディ・アレン監督作品。ケイト・ウィンスレットの演技が光る作品。1950年代のニューヨークの͡コニ―アイランドが舞台。昔女優であったが今はウェイトレスとして働くジニー(ケイト・ウィンスレット)は、夫(ジム・ベルーシ)に隠れて海岸の監視員ミッキー(ジャスティン・ティンバーレイク)と不倫関係になり彼との生活を夢見るようになるが、夫の娘キャロライナ(ジュノー・テンプル)が現れるとその関係がギクシャクしてくる…。

連れ子が放火魔でそれだけでもイライラしてるジニーですが、キャロライナが現れると三角関係のようになり、本当はそうでもないのに猜疑心やら嫉妬が芽生え、もっとイライラが募ります。最後ミッキーとデートしたキャロライナはミッキーから愛の告白を受け、また義母にあたるジニーと不倫をしていることを告げられるとショックを受けその場を去ると、姿を消してしまいます。どうやら元夫のギャングが連れ戻したのか殺したかもしれないのですが。最後は結局元の鞘に収まって、家族3人が普通に生活していきます。

ディカプリオと再演した「レボリューショナリー・ロード」でディカプリオ同様、ケイト・ウィンスレットの演技はとても光っていたのですが、今回もその映画の演技を観るような感じでした。その時の役もイライラした妻の役でしたが、今回の方が熟年感が出てますます磨きがかかったように思えました。ケイト・ウィンスレットがあってのこの映画。イライラ度が強い映画だったので、後味がよくありません。そして好きな映画かと聞かれれば決して好きとは言えない映画。それでも演技がうまい人の作品を観るのはやはりいいものなので、観れて良かったです。

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SKYキャッスル~上流階級の妻たち~ [韓国ドラマ]

韓国ドラマ「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」(Sky Castle)を観ました。


SKYキャッスル~上流階級の妻たち~ DVD-BOX1

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  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2020/01/08
  • メディア: DVD
SKYキャッスル~上流階級の妻たち~ DVD-BOX2

SKYキャッスル~上流階級の妻たち~ DVD-BOX2

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2020/02/05
  • メディア: DVD
SKYキャッスル~上流階級の妻たち~ DVD-BOX3

SKYキャッスル~上流階級の妻たち~ DVD-BOX3

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2020/03/04
  • メディア: DVD

2018年の作品。IMDb評価は8・7。たくさんの賞を獲っています。自分の子供を有名大学に入学させるために血眼になるセレブ達を描くお受験もののサスペンスドラマ。ストーリー展開が面白くて熱中して観ました。ハラハラドキドキ、泣けて、ニヤリとさせて。SKYとはS=ソウル大学、K=高麗大学、Y=延世大学の意味もあり、この3校の「SKYに行けなければ人間扱いされない」とセレブ達の合言葉にもなっているそうです。

SKYキャッスルに住むマンションのセレブの妻たち。自分の子供がいかに好成績を獲りいい大学へ行くかが最大の関心事です。ソジン(ヨム・ジュンア)の娘イェソ(キム・へユン)は学校でも1,2位を争う成績でソウル大医学部を目指しており、ソジンは億の単位のお金を支払ってプライベートに家庭教師をコーディネイトしてくれるキム・ジュヨン(キム・ソヒョン)に娘イェンの教育を任せます。しかしこのコーディネーター(=以下コーデと表記)の女性に娘を預けていても大丈夫なのか心配なことが次から次へと起きてきます…。どの家庭にもそれぞれ大変なことが起こり、これでいいという家庭がありません。

ソジンの夫カン・ジュンサン(チョン・ジュノ)は医師ですが、若いころに好きだった女性との間に子供ヘナ(キム・ボラ)がいて、その子供ヘナが自分の一番下の子供イェビン(イ・ジオン)の家庭教師として住み込みで働きヘナが亡くなった後に自分の子供であったと知ります。自分が院長の孫を優先し自分の子供ヘナを他の病院に転送し亡くなったため罪悪感から仕事を辞めることになります。母にこれまですべての自分の人生の行く道を任せていたため、50歳近くになっても何をすべきかわからなくなるのです。またソジンは自分の出生を隠して嘘をついていたのですが、父が牛の血を売る家業であることがバレいい笑いものになってしまいます。娘のイェソのコーデが人殺しであり、たくさんの家庭を破壊してきたと知ってもなおコーデを止めることができず、決心して止めようと思った時には娘イェソがコーデを信頼してぞっこんとなります。娘イェソは学校から流された予想問題を予めコーデからもらっていて、それに気づいたヘナが暴露しようとしたことでヘナがコーデに殺されてしまうのですが、代わりにウジュが濡れ衣で逮捕されてしまいます。コーデの悪行をばらせば、娘のイェソが学校を退学しなければならないため苦悩します。

またロースクールの教授チヤ・ミニョク(キム・ビョンチョル)一家は、彼がエゴイストで負けず嫌いで自分の学の高さを鼻にかけていて、子供にもスパルタ教育を自ら行い最後は妻スンへ(ユン・セア)にも愛想を尽かされ離婚を迫られます。ハーバード大学に留学している娘が実は全く嘘であったことがバレて面目が丸つぶれとなります。

医師のウ・ヤンウ(チョ・ジェユン)一家はいつも上司のカン・ジュンサン一家のご機嫌を取っていなければならないポジションにいます。妻のジニ(オ・ナラ)はおしゃべりで色んな情報を手に入れます。いつもソジンを慕っていましたが、ソジンの素性がばれ、ソジンがコーデに熱狂して可笑しな方向へ脱線するころから彼女を軽蔑し始めます。一人息子が全然勉強について行けずいつもイライラし、ある時息子が家出して肝を冷やします。

医師のファン(チェ・ウォニョン)一家は一番常識ある家庭ですが、殺人の濡れ衣を着せられ息子のウジュ(チャニ・SF9)が刑務所に入ります。妻のスィム(イ・テラン)がコーデの女性の正体を暴き、子供を預けた一家がバラバラになってしまった深層を本にしようとすることで息子のウジュに目を付けられてしまうのでした。

そしてセレブ達がこぞって子弟を預けようとやってくるコーデのキム・ジュヨンは若き時に張りあったライバルがかなり成功して劣等感を持っています。自分の子供に英才教育を行いわずか9歳にして大学生と同じレベルの問題を解くような天才児を持ちますが、事故で子供は知恵遅れに。合格のためなら手段を選ばず、子供を預かっては100パーセント大学受験に合格させますがその家族は後にバラバラになってしまいます。ソナに自身の悪事を指摘されたためソナを殺し、ソジンの通報により刑務所行きとなります。

結構怖いドラマでもありましたが、最後は皆が軌道修正して心機一転して新たな旅立ちをしているのが良かったです。世間体や見栄で雁字搦めで大人になっても本来の素の自分で生きていない大人たち、そしてその犠牲になっている子供たち。学歴社会の弊害を見事にドラマ化した作品でした。ストーリー展開に目が離せず面白くてあっという間に観れてしまうのでお勧めです。naonaoお勧め度★★★★★

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幸せなひとりぼっち [デンマーク・スウェーデン映画]

スウェーデン映画「幸せなひとりぼっち」を観ました。


幸せなひとりぼっち [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2017/07/05
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2015年の作品。IMDb評価は7・7。アカデミー賞2部門にノミネート。スウェーデンでは5人に1人が観た記録的大ヒット映画で、スウェーデンのアカデミー賞と言われるゴールデンビートル賞で主演男優賞、男優賞受賞。ヒューマンドラマ。

妻に先立たれた周りからは偏屈なじいさんと思われているオーヴ。妻を追って死のうと格闘するも周りから横やりが入ってそうそう死ねないでいます。隣に引っ越ししてきたイラン人の一家と関わり、奥さんの運転やら子供の面倒、ネコの面倒、カフェで会ったゲイを泊まらせ、線路に落ちた人を助けをしたときに出会った記者の手を借り長く親友だった友人を助けといろいろなことに巻き込まれていきます。彼が幼くして母を亡くし、青年になって列車で父を亡くし、妻と出会ってスペイン旅行をして、その帰り道のバスで事故に遭い妻のお腹にいた子供を亡くし、妻が下半身不随となり車いすで教壇で子供たちを教え、そしてガンで亡くなったという彼のこれまでの人生を回想が織り交ぜられ、そして最後息を引き取るまでを描いています。

いつもぷんぷんして手に負えない偏屈おやじだから嫌だなと思うのですが、彼は人から頼まれると文句を言いながらも手伝い、隣のイラン人の奥さんがまた積極的に接してくれることでコミュニティの輪が広がる感じが良かったです。スウェーデン映画はほとんど観ていませんが、オーヴ役をやったロルフ・ラスゴードさん、「アフター・ウェディング」にも出ていたらしく、そういえば「アフター・ウェディング」観たなあと思うのでした。すっかり内容も忘れていますが。コミュニティと関わることなしには人はかなり孤独ですが、ひとりぼっちであってもコミュニティと関われば幸せですね。オーブの奥さんの向日葵のような笑顔が忘れられない映画で、素敵な奥さんと巡り会えただけで幸せな人生だったのではないかと思いました。


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PKピーケイ [インド映画]

インド映画「PKピーケイ」を観ました。


PK ピーケイ [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: Happinet
  • 発売日: 2017/04/28
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2014年の作品。IMDb評価は8・2。アーミル・カーン主演。「きっと、うまくいく」を超えるインド歴代興行収入No.1の作品。SFコメディ。個人的には「きっと、うまくいく」のほうがずっと良かったのですが、この映画もなかなか良かったです。

宇宙からやってきたPK(アーミル・カーン)が自分の星に戻る時に使う緑色のペンダント型のリモコンを盗まれてしまい、探しまわります。すると「神様のお恵みあれ」「神のみぞ知る」と人々が口にすることから、「神様が行方不明」のポスターを作り神様を探しまわるのです。神様が見つかりさえすればリモコンが見つかり星に戻れると信じて。それを見たテレビ局の記者であるジャグー(アヌシュカ・シャルマ)は特ダネになると考え彼に近づき取材し始めます…。

歌あり踊りありは健在でしたが、少なくて残念でした。もっと歌と踊りがあっても良かった。ラジャスタンの民族衣装のカラフルさにワクワクしました。ロケ地をベルギーのブルージュ、砂漠のラジャスタン地方、デリーと移し、街並みを見るのも楽しくてブルージュが可愛い街並みなので行きたくなり、またインドの街の様子は懐かしく見ているだけでウキウキしました。

宗教に関する素朴な疑問を次々と投げかけていく宇宙人のPK。神様はやはり一人一人が心に持って信仰するだけにして、集団に入らないのが一番いいなあと思いました。「電話のかけ間違い」と映画の中では表現していましたが、神様の声を取次ぐ仲介人がいるとどうしても変な方向へと行ってしまいます。「具合の悪い妻がいるのにどうしてわざわざ遠い聖地にまで足を延ばしてお祈りしないといけないのだろう。妻のそばにいて世話するのが普通なのではないだろうか?」「世界には今にも死にそうな人たちがいるのにどうして神様はすぐに救ってくれないんだろう?」「(神様のグッズ売りの屋台で)神様の大きさによって何が違うの?」…。キリスト教、ジャイナ教、シーク教、仏教、ヒンドゥー教、イスラム教…となぜこんなにも違うのか、こちらの宗教でいいことはあちらの宗教ではダメとされるなんて、とPKが投げかけます。

インドとパキスタンの国同士が仲が悪いことから、インド人のジャグーがブルージュで知り合ったパキスタン人の男性と恋に落ちても悲恋に終わるだろうと思っていて、ヒンドゥー教の教祖から「彼は裏切るだろう」との預言をもらい二人は結ばれないことを決定づけたと最初に思いました。しかし宇宙人のPKのお陰で真実がわかり、ちょっとした間違いから二人がすれ違っていたことが最後にわかります。インド人とパキスタン人の仲が映画の中だけでも保たれていて良かったです。

PKとのお別れ。PKのジャグーに対する淡い恋心もわかり涙するジャグー。PKが巻き起こす騒動、宗教に関して投げかける問い。純粋無垢なPKのキャラクターがとっても光る映画でした。PKのように6時間人の手をとりその人の言葉を短期に習得できる能力があったなら、どんなに素敵だろうかと思いました。

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沈黙ーサイレンスー [アメリカ映画 ドラマ]

アメリカ映画「沈黙ーサイレンスー」を観ました。


沈黙-サイレンス- [Blu-ray]

沈黙-サイレンス- [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2017/08/02
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2016年の作品。IMDb評価は7・2。遠藤周作の「沈黙」をマーティン・スコセッシ監督が映画化。公開当時観たいと思っていたのに、今になってしまいました。まるで日本映画を観ているようで素晴らしかったです。かなり昔、原作を読んでいますが、神に何度も何度も問うてもその答えを返してくれない、その沈黙の場面で大泣きしたのを覚えていますが、映画では泣けはしませんでしたが原作を全体的にうまく生かして作られていると思いました。

17世紀のキリシタン弾圧下の長崎。日本で棄教した師フェレイラ(リーアム・ニーソン)の真相を確かめるため、キチジロー(窪塚洋介)の案内で日本にやって来た若き宣教師ロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)とガルペ(アダム・ドライバー)。日中は身を隠し、夜になると村のキリシタンの集会を行う二人。そのうち五島列島の村でもミサを執り行ってほしいと言われ出かけていくが、彼らの存在がお上に知られてしまい、村人は踏み絵でキリシタンかどうかを調べられ拷問を受けじわじわと殺されることに…。その度に踏み絵を踏んでは懺悔をしたいと言って何度も何度もロドリゴの元にやってくるキチジロー。

そしてやっとロドリゴは目的であったフェレイラに会うことに。試練をなぜ神は与えるのか、神に問うても答えてくれず沈黙したままで苦しむロドリゴ。自らの信仰に向き合うロドリゴ。そして目の前の人が殺されないためにすべきことをしろとフェレイラに促され、ロドリゴ自らも棄教することを決心。最後ロドリゴが亡くなったとき、かつて村人からもらったキリスト像が彼の手のひらの中にあるのでした。

窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、小松菜奈、加瀬亮、片桐はいり、青木崇高など日本人キャストもたくさん出ていて皆本当にうまかったです。スコセッシ監督が実に28年もかけて構想を練っての念願の映画だったとのこと。日本映画ではないのかと思えるほど日本人が見ても違和感なくて、今でもハリウッド映画を観たのでなく日本映画を観た気分が残っています。お勧めです。

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