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四十九日のレシピ [岡田将生]

シネマート六本木で「四十九日のレシピ」を観てきました。

昨日はハロウィンだったので六本木にはたくさんの仮装した人たちが歩いていて楽しかったです。

公式映画サイト:http://49.gaga.ne.jp/

四十九日のレシピの場面カット画像 

テレビドラマにもなった人気小説を映画化。百合子(永作博美)は結婚生活が破たんし離婚するつもりで実家に戻るが、実家には父(石橋蓮司)のほか、亡くなった義理の母が施設で面倒を見ていた少女イモ(二階堂ふみ)が来ていた。そしてイモは仲間の日系ブラジル人のハル(岡田将生)も呼び寄せ、義理の母が残したという暮らしのレシピカードを実践するのだった・・・。

ヒラリー・スワンクとジェラルド・バトラーが主演した映画「P.S.アイラヴユー」のように亡くなった人から生前書き溜めた手紙などで今生きている人たちが元気を取り戻すお話なのかと単純に思っていたのですが、この「四十九日のレシピ」はもう少し複雑で内容がかなり多岐にわたっていました。主人公の百合子の不妊、夫との擦れ違い、夫の浮気、離婚するかどうかの問題などを含め、人生の岐路に立った主人公百合子と、義理の母の遺言のような暮らしのレシピカードに沿って生活し、四十九日の大宴会(これが義理の母の遺言)まで暮らしを立て直そうとするテンションの高いイモとハルの二人の出現で、かつて知ろうともしなかった義理の母の生きざまを振り返り、主人公自身も元気を取り戻し生きていくというお話になっていました。個人的にはもっとレシピカードの中身がフューチャーされ、それにそったエピソードなんかを更に盛り込んだほうが良かったし、義理の母のエピソードをもっと入れて欲しかったです。最後は口の悪い叔母(淡路恵子)がさんざん百合子たちを罵倒していたのに急に態度を軟化させ、ハワイのフラダンスを皆で踊ることになるのですが、ハルがブラジル人であり、そしてハワイのフラをも取り入れかなり欲張ったなあという感じが否めません。ブラジルか、はたまたハワイか、そのどちらかに統一したほうが良かったし、百合子のごたごたの離婚に関してはバッサリ無くし、母親のエピソードとレシピカードの話にもっと集中したほうがよりステキだったのになあ、とちょっと残念に思いました。

それでもキュンとするセリフがあり、切なく泣けてくるところもあり、全体的には意気消沈していた父と娘が能天気なイモとハルによって生き返った感じはとても良かったです。そして何といっても「かもめ食堂」のシナモンロールのように、はたまた「ホノカアボーイ」のマラサダやロールキャベツのように、この映画では肉まんとコロッケパンを食べたくなるのも私的にはとっても良かったです。

永作博美さんはじめ、出演の役者さんたちはそれぞれ皆いい味を出していて素晴らしい!のひとこと。イモ役の二階堂ふみちゃんも明るくてかわいかったし、最近注目してる岡田将生くんもたどたどしい日本語でスットンキョンなブラジル青年を好演してました。永作博美さんの表情が良く、「八日目の蝉」に負けないくらいの演技でステキでした。ネプチューンの原田泰造さんもドラマ「胡桃の部屋」、映画「アントキノイノチ」、演劇「ニッポン無責任新世代」と実力を蓄え、役者さんとして十分やっていける人だなあと思いました。淡路恵子さんはテレビで観る毒舌そのままのキャラで笑えました。

「アロハオエ」の音楽が耳に心地よく、優しい気持ちになれる映画でした。

四十九日のレシピ (ポプラ文庫)

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  • 作者: 伊吹 有喜
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2011/11/02
  • メディア: 文庫

 
四十九日のレシピのレシピ (一般書)

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たいちさん

予告編を見る限り、映像がセピア調で、哀愁感を漂わしていますね。
by たいちさん (2013-11-01 23:12) 

naonao

>nice!をいただき、皆様ありがとうございました。

>たいちさん、ありがとうございます。
話がちょっと盛り込みすぎではあり、ちょっと不満の残る作品でした。たしかに画像は哀愁感が漂っていますけどね。
by naonao (2013-11-04 20:30) 

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