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ファン・ジニ [韓国ドラマ]

韓国ドラマ「ファン・ジニ」(Hwang Jini)を観ました。


コンパクトセレクション ファン・ジニDVD-BOXI

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  • 出版社/メーカー: バップ
  • 発売日: 2015/11/25
  • メディア: DVD
コンパクトセレクション ファン・ジニDVD-BOXII

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  • 出版社/メーカー: バップ
  • 発売日: 2015/11/25
  • メディア: DVD

2006年の作品。IMDb評価は8・2。16世紀に実存した妓生のファン・ジニの半生。「シークレット・ガーデン」や「奇皇后」のハン・ジウォンさん主演で評価も高いので観てみました。ファン・ジニの人生が重たく、切なくて泣けて泣けて仕方なかったです。ハ・ジウォンさんが初々しく、華やかな衣装や装飾にうっとりでした。

身分の違いで恋愛も結婚もできない時代。妓生と両班の身分の違う恋愛を二回経験するジニ(ハ・ジウォン)。妓生の見習いの頃、ジニは両班の子息ウノ(チャン・グンソク)と恋に落ちるも二人の仲は反対する大人たちに阻まれ駆け落ちに失敗し、ついにはウノが病で亡くなってしまう。初恋の人が亡くなってしまい長い間悲しみにくれたジニ。自殺を図ろうとするジニを政府高官であるジョンハン(キム・ジェウォン)が助け、その後何度か顔を合わせるうち今度はジニとジョンハンが心を通わせることに。しかしここでも身分の違いから結婚ができない。しかし二人の気持ちが抑えられず、駆け落ちし世間に隠れて3年暮らす。そしてジニは悟る。自分も芸を磨くことを望み、何よりジョンハンの才能を無駄にしてはいけないと。そんな時にジョンハンが捕まってしまうが王の恩赦で二人をそっとしてくれると言ってくれるのに、ジニは世間に彼の才能を使ってもらわなければいけないと考え、彼のもとを去り自分も芸の道へと戻る…。

ジニの子役のシム・ウンギョンちゃん可愛かったです。ジニの師匠役のキム・ヨンエさん、「太陽を抱く月」で祖母役を演じてました。ジニとジニの師匠の間柄も一つの見物でした。ジニの母役のチョン・ミソンさん、同じく「太陽を抱く月」で巫女役でした。ジニの母は目が見えない役ですごくうまかった。ジニの母を慕うオムス役はチョ・ソンハさん、「100日間の郎君様」の左議政役で「K2」でアンナの父役で、今回の役が一番いい人の役でした。チャン・グンソクくん演じるジニの初恋のウノ役。彼の演技力に結構泣けました。

観れて良かった。芸の道、人としての道をたくさん問うていました。最後まで型破りで新しい試みをしようとするジニ。ジョンハンとの生活を振り切ってまで彼には彼の得意とする分野で活躍してもらい、自分は自分で芸を極めようとするその強い意思が強すぎて、そして重すぎて。毎回毎回いろいろな試練が重くて重くて。泣けて泣けて仕方なかったです。何種類かの音楽が繰り返し使われているので、その音楽が耳から離れず。素晴らしいドラマでしたが、気持ち的にはもっと明るく軽いもののほうがお気楽でいいなあと思いました。でも素晴らしいドラマでした。naonaoお勧め度★★★★★

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バベットの晩餐会 [デンマーク・スウェーデン映画]

デンマーク映画「バベットの晩餐会」を観ました。


バベットの晩餐会 HDニューマスター版 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2017/08/02
  • メディア: Blu-ray

1987年の作品。IMDb評価は7.8。アカデミー賞最優秀外国語映画賞受賞。19世紀後半のデンマークの田舎町で、つつましく生きる姉妹の元に送り込まれた女性シェフが開く晩餐会の様子を描く。

牧師の父を持つ姉妹は父の亡きあともずっと村で牧師のような役割を担っています。姉妹の若き日有名歌手がフランスからやって来て妹の歌のレッスンを買って出てレッスンしますが、そのうちその歌手に恋心が芽生え妹はこれを拒否。その後その縁から、フランス革命で行き場を失ったフランス人シェフのバベットを近くにおいてやってくださいと手紙が来ます。姉妹の食事などの世話をするバベットのお陰で姉妹はますます村人の世話に専念できるようになります。それから14年もの月日が流れたときにバベットが宝くじ1万フランを当て、牧師の父親の記念日の晩餐会のためにフランスから食料を取り寄せフランス料理を有り金すべてをはたき皆に振る舞うのです。

茅葺の三角屋根の白い家が並ぶ小さな漁村の清貧な生活の村人たち。家の中には何もなく、集会を開いては神様を信心しています。村人たちはどんどん年を取り姉妹も年をとっていく中、信仰は続きますが、最後にバベットのプロの特別な食事を頂くことで顔も蒸気し、幸せな気分に浸ります。宗教上食事がおいしいとかなんとかは言えないのですが、海がめのスープ、キャビア、うずらのパイ、たくさんの高価なワインにシャンパンなど村人は初めて口にするものばかり。唯一そのフランス料理の価値がわかっているのは、その昔姉とちょっとした恋愛関係にあった将軍だけでした。彼はこの晩餐会に立ち寄り姉と再会し、別れるときに「どこにいようがあなたと一緒です」と言って去っていきます。

おいしいものは人を幸福にさせます。「かもめ食堂」「マーサの幸せのレシピ」「三ツ星フードトラック始めました」「レミーのおいしいレストラン」「食堂かたつむり」など食べ物が出てくる映画は数々ありますが、こういった映画を観終わったとき同様、映画の中に出てきた料理がむしょうに食べたくなりました。宗教色強い映画で、前半は村人に覇気がなくどんより重い感じでしたが、晩餐会での村人たちには幸せ感が漂い、観ているこちらまで幸せ気分になりました。

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LOVE LETTER [日本映画 賞受賞]

日本映画「LOVE LETTER」を観ました。


Love Letter [Blu-ray]

Love Letter [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2013/04/12
  • メディア: Blu-ray

1995年の作品。IMDb評価は8.0。たくさんの賞を獲っています。日本アカデミー賞作品賞、新人賞(柏原崇、酒井美紀)、話題賞俳優部門(豊川悦司)、ブルーリボン主演女優賞、報知映画賞主演女優賞(中山美穂)などなど。

韓国ドラマ「天気が良ければ会いに行きます」の主役ソ・ガンジュンくんとパク・ミニョンさんのインタビューを観てると、この映画に触れ「お元気ですか?私は元気です」というセリフまで飛び出したので、一体何なんだ?と思い調べたら、日本だけでなく韓国でもかなりヒットした映画であることがわかりました。1995年といったら私は世界旅行中だったので当時の日本のことは全くの浦島太郎で、この映画の存在すら知りませんでした。今出会えて観れて良かったです。

神戸に住む博子(中山美穂)は山の遭難事故で亡くなった彼がかつて住んでいた小樽の住所に3周忌を機に手紙を書いてみます。すると来るはずのない手紙の返信が。それは同姓同名の女性で同級生の藤井樹(中山美穂、二役)からでした…。

博子は彼と同姓同名の樹と文通を通じて、中学生時代の彼に出会います。そして樹は彼との思い出を博子に綴ることで、中学時代の彼との思い出を思い出し、そして実は彼が自分に淡い恋心を持っていたのではないか(図書カードの裏に自分の似顔絵を後になって見ることに)と気づきます。二人の文通がお互いを過去へと戻し素敵な思い出を共有することで博子に取っては癒しに、そして樹にとっては淡い恋心の気づきとなったのでした。博子は彼に対する心の整理をし、文通した手紙をすべてこれはあなたの思い出だからと樹に全部送ります。そして山に向かい、「お元気ですか?私は元気です」と叫ぶのです。この言葉にどっと涙が溢れました。

中山美穂さん、一人二役でうまく演じ分けていました。中山美穂さん主演の「サヨナライツカ」や「新しい靴を買わなくちゃ」も結構好きな映画でしたが、中山美穂さんの映画ももっとチェックするといいかもなあと思いました。

しかしながら好きな韓ドラの俳優さんのインタビューからまた新たな出会いへとどんどん繋がっていくのは楽しいなあと思いました。

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アントラージュ~スターの華麗なる人生~ [ソ・ガンジュンSeoKangJoon徐康俊]

韓国ドラマ「アントラージュ~スターの華麗なる人生~」(Entourage)を観ました。


アントラージュ~スターの華麗なる人生~ DVD-BOX1

アントラージュ~スターの華麗なる人生~ DVD-BOX1

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2017/09/06
  • メディア: DVD
アントラージュ~スターの華麗なる人生~ DVD-BOX2

アントラージュ~スターの華麗なる人生~ DVD-BOX2

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2017/10/04
  • メディア: DVD

2016年の作品。IMDb評価は5・7。アメリカの人気ドラマ「アントラージュ☆俺たちのハリウッド」(マーク・ウォールバーグの製作総指揮)のリメイク版。エンタメ界の内情を描くブラックコメディ。ソ・ガンジュン主演。ソ・ガンジュンくんが出演しなければ観ていませんでしたが、シナリオが悪く軽すぎて楽しめませんでした。ソ・ガンジュンくんが出ているところだけ端折って観ていました。

ヨンビン(ソ・ガンジュン)は人気俳優で、幼なじみのホジン(パク・ジョンミン)をマネージャーに、いとこの売れない俳優のジュン(イ・グアンス)やコブク(イ・ドンフィ)を従えいつも4人でつるんでいます。会社組織にいたウンガプ(チョ・ジヌン)は独立して俳優を引き抜こうとしますが、ヨンビンくらいしかついてきてくれません。またヨンビンはかなり気まぐれで、彼の初恋相手で幼馴染の女優アン・ソヒ(アン・ソヒ)と一緒の映画に出たいと言い出しその主演が決まったときに彼女に振られると出演を取り消し、また彼女が降板することに決まって出演依頼が来ても出たくないと言い張り我が儘放題です。出演作品を巡り話がごたごた。そこにずっととどまっていて何の発展もない面白味のないドラマでした。ただ会社代表と男性ぽい秘書役の絡みが結構面白かったです。

あとお楽しみがあり、「シグナル」(イ・ジェハン刑事役)のチョ・ジヌンさんが「シグナル」で熱い刑事役を演じてたのと同様ここでも熱くて弾けた会社代表役を演じてました。「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」(ジナの友人役)のチャン・ソミンさん、「ミセン~未生」(グレの同期社員役)のカン・ハヌルくんや(グレの上司役)のイ・ソンミンさん、「あなたが眠っているあいだに」「ピノキオ」(イ・ジョンソクくんの役の子供時代の役)のナム・ダルムくん、「被告人」(ジョンウの同僚検事役)オ・チョンソクさん、「10人の泥棒たち」のイ・ダルスさん、「サム、マイウェイ」(エラの同級生役)のファン・ボラさんなど顔馴染の人たちがたくさん出てたのは良かったです。他にも、コン・ヒョジンさんやイ・ジョンソクくん、イ・ミンホさん、パク・ソジュンくん、キム・スヒョンくんの名前が出てきたのも嬉しかった。

IMDb評価はいつも参考程度にしてますが、それでもこの評価はある程度は信頼できるのだなあと思いました。今まで観た韓ドラの中では最低なIMDb評価で、私の中でも最低だったなあ。何より主役のソ・ガンジュンくんが演じた役も魅力ない我がままスターであるだけなのが何とも残念でした。副題にあるスターの華麗なる人生ですが、スターは全然華麗なる人生じゃないなと思いました。長くシリーズ化したアメリカ版がどれほど面白いのか気になるところではあります。naonaoお勧め度★★

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失われた旅を求めて、天気が良ければ訪ねて行きます、森におかえり、猫を棄てる [本]

最近まで読んでいた本です。

失われた旅を求めて

失われた旅を求めて

  • 出版社/メーカー: 旅行人
  • 発売日: 2020/04/15
  • メディア: 単行本
「ゴーゴーインド」とか「ゴーゴーアジア」などバックパッカーの楽しい本を出してきた著者の本。雑誌の「旅行人」も良く読んだなあと懐かしいです。旅行人から出てた「チベット」の本はインドの北のキンノール地方、タボ寺周辺を歩くときに買い今でもまだ手元にあり、いつかまたチベット文化圏を旅行する時に持ち歩きたいなあと思っています。
さて、この「失われた旅を求めて」この本はバックパッカーである著者のこの40年間を振り返り、中国、チベット、タイ、ベトナム、カンボジア、ミャンマー、インド、パキスタン、ネパール、イラン、シリア、イエメン、アルジェリア、サハラ、マリ、ケニア、ウガンダを写真と文章でまとめた本。私も1990年代中心にバックパッカーだったので私だったら30年前を振り返る感じですが、少し著者と重なって行ってる場所もあり(といっても5年から10年くらい行った時期が違います)懐かしい思いでこの本を読み、写真を眺めていました。似たような写真を私も撮っているし、当時はフィルムを日本から何十本も買い込んで、でも今のデジタルのようにバシャバシャと撮ることはできなかったし、フィルム現像もやってみるまでちゃんと写っているかわからなかった。著者もそんなことを書いてるけど本当にそうだったなあと。中国の外国人兌換券とか、列車の硬座とか、それを獲るのに大変な思いをすることとか。インドが今も大して変わらないと言ってるのが笑えるけど。「これまで訪れたところで最も衝撃的だったところはどこですか?と聞かれれば、僕は思わず1982年に初めて訪れたインドとその翌年に訪れた中国だと答えるだろう」と著者が書いていますが、私も「インド、中国の旅なくして世界旅行は語れない」と思っているし、旅先で会ったバックパッカーの誰もが口にする「インドと中国を旅行できれば世界どこでも旅行できますよ」という言葉を信じて疑わない。それくらい私もインドと中国は衝撃的な国でした。私は1990年に初インド、1991年に初中国でしたが。いい時代に旅ができたと今でも思いますが、著者も「1980年代から1990年代がバックパッカーにとって最も旅がしやすい時代だった」と言ってます。思わず大きく頷いてしまいました。幸せな時代、幸せな時間を過ごしたなあと感慨深いです。

天気が良ければ訪ねて行きます

天気が良ければ訪ねて行きます

  • 出版社/メーカー: アチーブメント出版
  • 発売日: 2020/12/28
  • メディア: 単行本

「天気が良ければ訪ねて行きます」韓国人の作家の小説を読むのは今回初めて。ソ・ガンジュンくんが出ている韓国ドラマ「天気が良ければ会いに行きます」を観たいと思い探したのですが、DVDの貸し出しも動画配信もされていず(8月から貸出されるとのニュースが後から飛び込んできました!)YouTubeで短いシーンをあれこれを観たり、観たという人のブログを読んでいました。どうやら静謐なスローテンポのヒーリングラブストーリーだということがわかり、動画からもその素敵な雰囲気が伝わってきました。また原作があることがわかり、原作も良かったという言葉も見つけたためトライしてみました。結果素敵なラブストーリーで、静かで美しくて優しい、心地いいもの。そんな感じの本でした。

ソウルで塾の美術講師をするヘウォンが冬故郷に戻ると、本屋を開いた同級生のウンソプと再会。飲んだくれの父を母が殺し母が服役し叔母を心の拠り所としていたへウォン。そしてウンソプは両親が亡くなり養父養母に育てられとそれぞれの事情を抱えて生きてきています。ウンソプはへウォンが初恋の人だったので良く彼女のことを記憶していますが、へウォンはウンソプのことをあまり記憶していません。ヘウォンの叔母の家が民宿をやりウンソプの本屋の近くにあり、ウンソプの本屋でアルバイトをすることになったへウォンは、ウンソプと毎日顔を見合わせるうちに彼に次第に惹かれていきます…。

ウンソプの書いている非公開の書店ブログに自分の本心を綴ったものが毎回登場するのですが、それが素敵でした。ウンソプの人柄の良さがとてもよく出ているようで。「北の国から」の純くんの本音を語った語りのような役割を果たしているように思いました。またゆっくりと時が流れて行くやはり倉本聰のドラマ「優しい時間」をも同時に思い出していて、本を読んで「天気が良ければ~」のドラマが観れる日が早く来ないかなあと思いました。書店日誌に毎回面白い新刊紹介を載せているのも面白くて、例えば世界中のシャンデリアを求めて旅をした人の話を載せた「私の美しきシャンデリア」~モリユウスケと紹介されていて、本当に読んでみたいと思いました。本を読んでる途中でアマゾンで探しましたが、見つかりませんでした。作者の後書きに作者本人がこんな本があったら楽しいと思ったものを書きましたとあり、笑えました。なるほど道理でないわけです。カジノを求めて世界のカジノ巡りをした浅田次郎の本を以前読んだことがありますが、シャンデリアを求めて世界中を廻る旅というのも面白そうなのに、と思いました。叔母の宿、ウンソプの本屋、読書会、イベント、田んぼのスケートリンク、山、森、森の木々、山小屋、雪。冬から春へと季節が移ろう中でゆっくりと優しく時が流れて、二人の恋が進んでいく物語。読んでるこちらも癒されました。

森におかえり―フー太郎物語

森におかえり―フー太郎物語

  • 出版社/メーカー: 自由国民社
  • 発売日: 1999/05/01
  • メディア: 大型本

アイルランド映画「フラワーショウ!」を観て知った日本人の新妻香織さんの存在。エチオピアで植林の活動をしている方です。この方の本が出ていたので読みました。「森にお帰り」は野生のフクロウのフー太郎の半生を描く絵本です。日本語と英語で書かれていました。フー太郎の語りで書かれています。戦乱、民族紛争、開発、生活のために森が失われる中フー太郎が生きる場所を失い、その後フミという日本人(新妻さん本人かと思われる)に出会って森に帰るまでを描いてます。実話らしいです。後書きには新妻さんがこの活動を始めた経緯が書かれてありました。NPOを立ち上げエチオピアのために働く新妻さん、格好いいです。

猫を棄てる 父親について語るとき (文春e-book)

猫を棄てる 父親について語るとき (文春e-book)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2020/04/23
  • メディア: Kindle版
2019年6月号に文藝春秋に掲載された「猫を棄てる~父親について語るとき」台湾出身のガオ・イェンさんのイラスト入りで一冊の本になり、村上春樹が自分の父親に関して語ってます。父と一緒に棄てに行った猫のこと、戦争と切り離しては語れない戦争と父親の人生を語っています。考えて見ればちょっとした偶然が色んなことを左右していく。この本を読んでいてそのことを強く意識させられました。著者がこの本で何度も「父の運命がほんの僅かでも違う経路を辿っていたなら、僕という人間はこの地上には存在しなかったわけなのだから」と語っています。本当に不思議。この世のすべては偶然の賜物だと改めて強く思いました。

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